コンフィグレーションガイド Vol.2
- <この項の構成>
- (1) 他機能との共存
- (2) ポートミラーリング使用時の注意事項
(1) 他機能との共存
- ミラーポートでは,VLAN機能およびレイヤ3通信機能が使用できません。VLAN機能を前提とするスパニングツリー,Ring Protocol,IGMP snooping/MLD snoopingなどの機能や,レイヤ3通信機能を前提とするSNMP,DHCPなどの機能も使用できません。
- ミラーポートに制御フレームが送信される機能を設定すると,コピーされたフレームのほかに設定された制御フレームが送信されます。
- DHCP snoopingを有効にした場合,本装置が送信するすべてのDHCPパケットはミラーリングされません。また,ダイナミックARP検査も有効にした場合,本装置が送信するすべてのARPパケットもミラーリングされません。
- モニターポートでは,ほかの機能は制限なく動作します。
(2) ポートミラーリング使用時の注意事項
- ポートミラーリングでコピーしたフレームは,ミラーポートの回線帯域を超えて出力することはできません。
- 受信したフレームのFCSが不正な場合,該当フレームはミラーリングされません。
- 送信フレームのミラーリングでは,モニターポートから送信されるフレームの順序と異なる順序で送信されることがあります。
- フィルタ/QoS制御やストームコントロールを設定しているポートをモニターポートに設定できます。この場合,モニターポートでの通信に影響はありませんが,モニターポートで中継するフレームがミラーリングされなかったり,廃棄するフレームがミラーリングされたりすることがあります。
- ミラーポートに対して送信側フィルタを設定すると,ミラーリングされたフレームにも有効となります。フィルタで廃棄を設定した場合,ミラーリングされたフレームが廃棄されて,ミラーリングされません。
- VLANインタフェースに送信側フィルタを設定すると,ミラーリングされたフレームのVLAN IDが一致したときにも有効となります。フィルタで廃棄を設定した場合,ミラーリングされたフレームが廃棄されて,ミラーリングされません。
- 送信フレームのミラーリングでは,ハードウェアで中継するフレームだけをミラーリングします。ソフトウェアで送信するフレーム(自発,IPオプション付きパケットなど)はミラーリングしません。受信フレームのミラーリングでは,自宛フレームやIPオプション付きパケットなどを含めた,すべての受信フレームをミラーリングします。
- 送信フレームのミラーリングでは,1セッションだけ設定できます。
- 送信フレームのミラーリングで複数モニターポートを設定し,そのすべてまたは一部のポートにフレームをフラッディングする場合,ミラーリングするフレームは次のようになります。
- 該当するポートが0/1〜0/24および0/49,0/50と,0/25〜0/48にわたっている場合,2個のフレームがミラーリングされます。
- 上記以外の場合,1個のフレームがミラーリングされます。
- 送信フレームのミラーリングでは,Untaggedフレームを送信する場合でも,送信フレームのVLANのTagを持つTaggedフレームがミラーリングされます。
- 送信フレームのミラーリングでは,送信ポートにTag変換が設定されていても,LAN上で使用するVLAN Tagではなく,送信フレームのVLANのTagを持つTaggedフレームがミラーリングされます。
- 送信フレームがIPマルチキャスト中継パケットの場合,そのパケットを受信したときのVLANのTagを持つTaggedフレームがミラーリングされます。VLANのTag以外のイーサネットフレームのヘッダ情報も受信時のものとなります。
- 送信フレームのミラーリングでは,次に示す状態でモニターポートが通信できない場合でも,フレームによってはミラーリングされます。
ミラーリングされるフレームを次に示します。
- スパニングツリーによるBlocking,Discarding,Listening,およびLearning状態
- GSRPによるブロッキング状態
- Ring Protocolによるブロッキング状態
- アップリンク・リダンダントでのスタンバイポート
- IEEE802.1Xによる未認証
- フラッディングされるフレーム
- モニターポートの状態を送信禁止にする際に実施するMACアドレステーブルのクリア処理中に,MACアドレステーブルエントリに一致したフレーム
- 送信フレームのミラーリングでは,ポート帯域制御で廃棄されないフレームがミラーリングされなかったり,ポート帯域制御で廃棄されるフレームがミラーリングされたりすることがあります。
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