コンフィグレーションガイド Vol.1
本装置にはACモデルおよび電源冗長モデルがあります。ACモデルは,EPU(予備電源機構)を用いて電源の冗長構成ができます。電源冗長モデルはPS-A01/PS-D01を2台搭載することで電源の冗長構成ができます。詳細は,マニュアル「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。
ハードウェアの構成を次の図に示します。
図2-8 ハードウェアの構成(ACモデル)
図2-9 ハードウェアの構成(電源冗長モデル)
- <この項の構成>
- (1) 装置筐体
- (2) メインボード
- (3) PS(Power Supply)
- (4) PS-A01/PS-D01
- (5) FAN
- (6) FAN-01
- (7) EPU(External redundant Power Unit)
(1) 装置筐体
装置筐体には,メインボード,電源,ファンが含まれています。ACモデルは電源およびファンが内蔵されているタイプです。また,電源冗長モデルは電源およびファンを含む電源機構を搭載するタイプであり,電源機構およびファンユニットを取り外しできます。
(2) メインボード
メインボードはCPU部,SW部,PHY部から構成されます。
- CPU(Central Processing Unit)
CPUを実装し,装置全体の管理,SW部/PHY部の制御,各種プロトコル処理をソフトウェアで行います。
ソフトウェアはCPU部に実装される装置内メモリに格納されます。
- MC(Memory Card)
MCスロットです。MCを使用して,コンフィグレーションのバックアップ,およびダンプ情報の採取ができます。
- SW(Switch processor)
L2フレーム,L3(IPv4/IPv6)パケットのスイッチングを行います。SW部はハードウェアによるMACアドレス学習/エージング,リンクアグリゲーション,ルーティングテーブル検索,フィルタ/QoSテーブル検索,自宛/自発パケットのDMA転送を行います。これによってIPフォワーディングを実現します。
- PHY(Physical Interface)
各種メディア対応のインタフェース部で,回線種別,ポート数によって幾つかのモデルがあります。
(3) PS(Power Supply)
PSはACモデルに内蔵され,外部供給電源から本装置内で使用する直流電源を生成します。AC電源を使用するモデルは,オプションのEPUを接続すると電源冗長を構成できます。これによって,本装置の運用中にPSが故障しても装置を停止させることなく運用できます。PSを交換する場合は,本装置を停止させ,本装置自体を交換する必要があります。
(4) PS-A01/PS-D01
PS-A01/PS-D01は外部供給電源から本装置内で使用する直流電源を生成する電源機構です。PS-A01/PS-D01は装置に最大2台搭載でき,冗長構成時に装置を停止することなく交換できます。PS-A01/PS-D01を1台で運用する場合には,空きスロットにFAN-01を搭載します。
(5) FAN
FANはACモデルに内蔵され,装置内部を冷却するファンです。
(6) FAN-01
FAN-01は電源冗長モデルの装置に搭載し,装置内部を冷却するファンユニットです。PS-A01/PS-D01を1台で運用する場合に空きスロットにFAN-01を搭載します。ファンユニットおよび電源機構(PS-A01/PS-D01)内部には2基のファン部品が実装されていて,合計4基のうち1基が故障しても運用に支障なく装置を冷却できます。また,運用中に装置を停止することなくFAN-01を交換できます。
(7) EPU(External redundant Power Unit)
EPUは予備電源機構(AC電源用)で,本装置の電源冗長を構成するためのオプション機器です。1基の電源モジュールが搭載されていて,空きスロットには電源モジュールを追加できます。
本装置とは専用ケーブルで接続します。EPU供給電源から本装置に必要な直流電源を生成し,1台のEPUで複数の装置に電源を供給することができます。また,障害通知機能を備えていて,本装置からEPUを監視できます。
EPU(EPU-A)の概要を次の図に示します。
図2-10 EPU-Aの概要
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