コンフィグレーションガイド Vol.3

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12.4.9 ルート・リフレクション

ルート・リフレクションは,AS内でピアを形成する内部ピアの数を減らすための方法です。BGP4は,内部ピアで配布された経路情報をそのほかの内部ピアに配布しません。このため,内部ピアはAS内の各BGPスピーカ間で論理的にフルメッシュに形成される必要があります。ルート・リフレクションはこの制限を緩和し,内部ピアで配布された経路情報をほかの内部ピアに再配布して,AS内の内部ピアの数を減らします。

<この項の構成>
(1) ルート・リフレクションの概念と経路情報の流れ
(2) クラスタ内に一つのルート・リフレクタを置く場合
(3) クラスタ内に複数のルート・リフレクタを置く場合

(1) ルート・リフレクションの概念と経路情報の流れ

ルート・リフレクションはルート・リフレクタ(RR)とそのルート・リフレクタに対するクライアントでクラスタを形成します。クラスタ内に複数のルート・リフレクタを持つこともできます。AS内のそのほかのBGPスピーカをノンクライアントと呼びます。

ルート・リフレクタはクラスタ内のクライアントから受信したUPDATEメッセージをすべてのノンクライアントおよび送信元のクライアントを含むクラスタ内のクライアントに配布します。また,ルート・リフレクタはノンクライアントから受信したUPDATEメッセージをクラスタ内のすべてのクライアントに配布します。これによって,クラスタ内のクライアントからノンクライアントに対する内部ピアとクラスタ内のクライアント間の内部ピアを不要とします。

なお,外部ピアおよびメンバーAS間ピアから配布された経路情報,ならびに外部ピアおよびメンバーAS間ピアへ配布する経路情報の取り扱いは通常の動作と同じです。

(2) クラスタ内に一つのルート・リフレクタを置く場合

クラスタ内に一つのルート・リフレクタを置く例を次の図に示します。

図12-23 クラスタ内に一つのルート・リフレクタを置く例

[図データ]

ルータ1(ルート・リフレクタ)とルータ2,ルータ3(クライアント)でクラスタを形成しています。また,ルータ4(ルート・リフレクタ)とルータ5,ルータ6(クライアント)でクラスタを形成しています。ルータ2からルータ1に通知された経路情報は,クライアント(ルータ2とルータ3)とすべてのノンクライアント(ルータ4)に配布されます。また,ルータ1からルータ4に通知された経路情報は,すべてのクライアント(ルータ5,ルータ6)に配布されます。

(3) クラスタ内に複数のルート・リフレクタを置く場合

クラスタは,一つ以上のルート・リフレクタを持てます。複数のルート・リフレクタを持つことによって,一方のルート・リフレクタが障害となった場合にもルート・リフレクションの機能の停止を防げます。

それぞれのルート・リフレクタは,クライアントおよびノンクライアントと内部ピアを形成します。それぞれのルート・リフレクタは,「図12-23 クラスタ内に一つのルート・リフレクタを置く例」で説明したとおり,クライアントまたはノンクライアントから通知された経路情報を再配布します。これによって,一方のルート・リフレクタが障害となった場合にも,他方のルート・リフレクタの再配布によって経路情報の通知ができるようにしています。なお,クラスタ内に複数のルート・リフレクタがある場合,それぞれのルート・リフレクタは同一のクラスタID(コンフィグレーションコマンド bgp cluster-id)を設定する必要があります。

ルート・リフレクタの冗長構成の例を次の図に示します。

図12-24 ルート・リフレクタの冗長構成の例

[図データ]

クラスタ内には二つのルート・リフレクタ(ルータ1とルータ2)が存在しています。それぞれのルート・リフレクタはクライアントであるルータ3,ルータ4,およびノンクライアントであるルータ5,ルータ6と内部ピアを形成します。例えば,クライアントであるルータ3から通知された経路情報は,それぞれのルート・リフレクタ(ルータ1およびルータ2)でクライアントであるルータ3,ルータ4,およびノンクライアントであるルータ5,ルータ6に再配布します。一方のルート・リフレクタが障害となった場合にも,他方のルート・リフレクタの再配布によって経路情報は通知されます。なお,AS内にはクラスタに属さないBGPスピーカ(ルータ5,ルータ6)も共存できます。

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