コンフィグレーションガイド Vol.3

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11.1.4 NSSA

バックボーンではないエリアをNSSAとして設定できます。この設定にはコンフィグレーションコマンドarea nssaを使用します。

スタブエリアと同様に,NSSAではほかのエリアで学習したAS外経路は広告されません。

広告経路フィルタ(コンフィグレーションコマンドredistribute)が設定されていても,area nssaコマンドでno-redistributionパラメータを指定した場合,エリアボーダルータはAS外経路をNSSA内に導入しません。これによって,NSSA内では経路情報を減らし,ルータの情報の交換や経路選択の負荷を減らせます。

また,area nssaコマンドでno-summaryパラメータを指定した場合,エリアボーダルータはエリア外の経路(エリア間経路情報)の広告を抑止し,その代わりの経路としてデフォルトルートを導入します。このデフォルトルートは,エリア間経路情報(Type3LSA)としてNSSAに広告されます。

<この項の構成>
(1) AS外経路広告
(2) 制限事項

(1) AS外経路広告

NSSA内のAS境界ルータは,AS外経路をType7(NSSA external)LSAとして生成します。このLSAは同一エリア内のルータだけに広告されます。

area nssaコマンドでdefault-information-originateパラメータを指定した場合,エリアボーダルータはType7LSAでNSSA内にデフォルトルートを導入します。NSSA内にType7LSAでデフォルトルートを広告するルータが複数存在する場合,AS外経路として優先度の高い経路を選択します。

エリアボーダルータは,NSSA内で学習したAS外経路をType5LSAに変換してNSSAではないエリアへ広告します。この際,タグとフォワーディングアドレスをType7LSAから引き継いで広告します。なお,AS外経路の導入元であるNSSAでコンフィグレーションコマンドarea nssa translate type7 suppress-faを指定した場合,Type5LSAに変換後,フォワーディングアドレスには常に0.0.0.0が設定されます。NSSAとバックボーンの間での経路交換を次の図に示します。

図11-2 NSSAとバックボーンの間での経路交換

[図データ]

(2) 制限事項

本装置は,RFC3101(The OSPF Not-So-Stubby Area (NSSA) Option)に準拠していますが,ソフトウェアの機能制限によって,次に示す機能はサポートしていません。

そのため,NSSAから学習したAS外経路を常にNSSAでないエリアに広告します。

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