コンフィグレーションガイド Vol.3

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4.1.6 トラッキング機能のトラック

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能では,コンフィグレーションでトラックの動作を停止したり,停止中のトラックのトラック状態を指定したりできます。これによって,トラックのコンフィグレーションを追加または変更する間,連携するポリシーベースルーティンググループの経路選択に影響が少ないようにトラック状態を固定したり,経路選択に影響が少ないタイミングでトラックの動作を開始したりできます。

<この項の構成>
(1) デフォルトトラック状態
(2) コンフィグレーションによるトラックの停止
(3) コンフィグレーションが完了していないトラック
(4) 装置起動時のトラックの動作

(1) デフォルトトラック状態

デフォルトトラック状態とは,トラックが停止しているときに適用されるトラック状態です。コンフィグレーションコマンドdefault-stateで,トラックごとに指定できます。コンフィグレーションコマンドで指定していないトラックのデフォルトトラック状態はDownです。

停止中のトラックやコンフィグレーションが完了していないトラックでも,デフォルトトラック状態のコンフィグレーションは有効です。このため,トラックのコンフィグレーションを変更する前にデフォルトトラック状態を指定すると,設定済みの連携するポリシーベースルーティンググループの経路選択に影響を与えないでトラックのコンフィグレーションを変更できます。

(2) コンフィグレーションによるトラックの停止

コンフィグレーションコマンドdisableを指定すると,トラックごとに動作を停止できます。停止中のトラックのトラック状態は,デフォルトトラック状態です。

(3) コンフィグレーションが完了していないトラック

コンフィグレーションが完了していないトラックとは,トラック種別を指定していないトラックです。コンフィグレーションコマンドtrack-objectや,コンフィグレーションコマンドtype icmpを設定していないトラックが該当します。

コンフィグレーションが完了していないトラックでも,ポリシーベースルーティンググループと連携できます。コンフィグレーションが完了していないトラックをポリシーベースルーティンググループと連携させた場合,該当するトラックのデフォルトトラック状態をトラッキング機能のポーリング監視結果として,経路の中継可否を決定します。

(4) 装置起動時のトラックの動作

ポーリング監視トラックは,本装置の起動時や再起動時に一定時間動作を停止します。これは,次に示す理由などで装置の起動直後はポーリングによる監視ができないためです。

本装置が起動および再起動してからポーリング監視トラックが動作を始めるまでのトラック動作状態を起動中といいます。起動中のトラック状態はデフォルトトラック状態です。

本装置の起動および再起動後,ポーリング監視トラックが動作を始めるまでの時間は,装置単位にコンフィグレーションコマンドtrack-object default-init-intervalで変更できます。本装置が起動または再起動したあとの,ポーリング監視トラックが使用する通信が安定するまでに掛かる時間を指定してください。デフォルトは180秒です。

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