コンフィグレーションガイド Vol.1

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14.12.1 PoEの概要

PoE(Power over Ethernet)とは,データ通信用のRJ45ケーブルを使ってネットワーク機器に電力を供給する機能です。最小4.0Wから最大15.4Wの電力を供給できます。PoEは,電源を取りにくい場所に設置するネットワーク機器で使用します。電力の供給側を給電装置,需要側を受電装置と呼びます。

本装置はIEEE802.3af規格に準拠し,受電装置の検出(検出プロセス),受電装置が要求する電力クラスの分類(電力クラス分類プロセス),電力供給(電力供給プロセス)の三つのプロセスを自動的に実施する給電装置です。

<この項の構成>
(1) 検出プロセス
(2) 電力クラス分類プロセス
(3) 電力供給プロセス

(1) 検出プロセス

検出プロセスでは,接続装置が受電装置かどうかの検出を実施します。接続装置がIEEE802.3af,Pre.STDに準拠した受電装置である場合は,次の電力クラス分類プロセスへ移行します。ただし,PoEに対応していないネットワーク機器の場合は電力を供給しません。

(2) 電力クラス分類プロセス

電力クラス分類プロセスでは受電装置の消費電力を測定し,「表14-25 IEEE802.3af電力クラス」の「受電装置の入力電力」欄で受電装置の消費電力が該当する電力クラスを判断します。四つに分類されている電力クラスのどれに属しているかを決定して次のプロセスへ移行します。電力クラスの分類はIEEE 802.3af規格ではオプションになっているので,受電装置が電力クラス分類に対応しているとは限りません。対応されていない場合はClass0に分類します。

(3) 電力供給プロセス

電力供給プロセスでは次の表に示す「給電装置の出力電力」を供給します。

表14-25 IEEE802.3af電力クラス

電力クラス 給電装置の出力電力 受電装置の入力電力
class0 15.4W 0.44〜12.95W
class 1 4.0W 0.44〜3.84W
class 2 7.0W 3.84〜6.49W
class 3 15.4W 6.49〜12.95W

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