トラブルシューティングガイド
VRFでのIPv4マルチキャスト通信のトラブルは,以下の確認を行ってください。
表3-33 VRFでの確認内容
項番 確認内容・コマンド 対応 1 VRFのインタフェースが正しいか,ポート番号およびVLAN IDを確認してください。
show ip vrf
show vlan
show ip pim interface正しくない場合はコンフィグレーションまたは接続を修正してください。 2 AX6700S,AX6600S,またはAX6300Sの場合は,コンフィグレーションで使用するマルチキャストプロトコルがPIM-SMになっていることを確認してください。
(ip multicast protocol pim-sm指定または未設定)
show running-configマルチキャストプロトコルにPIM-SM以外が指定されている場合は,コンフィグレーションを修正してください。
なお,コンフィグレーションでマルチキャストプロトコルを指定しない場合,使用するマルチキャストプロトコルはPIM-SMとなります。PIM-DMを指定した場合はVRFでマルチキャストプロトコルを使用できません。3 本装置がランデブーポイントまたはBSRの場合,該当VRFにloopbackインタフェースが設定されているかコンフィグレーションを確認してください。
show ip vrf
show running-configランデブーポイントまたはBSRに指定したloopbackインタフェース番号を,該当VRFのloopbackインタフェース番号と同じにしてください。
また,そのloopbackインタフェースにIPv4アドレスが設定されていない場合は,IPv4アドレスを設定してください。4 複数のVRFで運用している場合,グローバルネットワークまたは特定のVRFがマルチキャスト中継エントリを想定以上に占有していないか確認してください。
show ip mcache vrf allネットワーク設計の想定以上にマルチキャスト中継エントリを占有しているグローバルネットワークまたはVRFがあった場合は,想定していないマルチキャスト中継エントリが作成されていないか確認してください。ネガティブキャッシュが多い場合は,不要なパケットを送信している端末が存在しないか確認してください。
また,VRFごとの中継エントリの最大数を設定して一つのグローバルネットワークまたは特定のVRFが中継エントリを占有しないようにしてください。
- 該当するコンフィグレーション:
- ip pim vrf <vrf id> mcache-limit <number>
5 各VRFに対し,「3.9.1 IPv4 PIM-SMネットワークで通信ができない」〜「3.9.4 IPv4 PIM-SSMネットワークでマルチキャストデータが二重中継される」の確認をしてください。 情報確認のための各コマンドはVRFを指定する必要があります。VRF指定の方法は,マニュアル「運用コマンドレファレンス」を参照してください。
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