コンフィグレーションガイド Vol.2

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1.2.4 IPヘッダ・TCP/UDPヘッダで中継・廃棄をする設定

<この項の構成>
(1) IPv4アドレスをフロー検出条件とする設定
(2) IPv4パケットをフロー検出条件とする設定
(3) TCP/UDPポート番号の範囲をフロー検出条件とする設定
(4) IPv6パケットをフロー検出条件とする設定

(1) IPv4アドレスをフロー検出条件とする設定

IPv4アドレスをフロー検出条件とし,フレームを中継・廃棄指定する例を次に示します。

[設定のポイント]
フレーム受信時に送信元IPv4アドレスによってフロー検出を行い,フィルタエントリに一致したフレームを中継します。フィルタエントリに一致しないIPパケットはすべて廃棄します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# ip access-list standard FLOOR_A_PERMIT
    ip access-list(FLOOR_A_PERMIT)を作成します。本リストを作成することによって,IPv4アドレスフィルタの動作モードに移行します。
     
  2. (config-std-nacl)# permit 192.168.0.0 0.0.0.255
    送信元IPアドレス192.168.0.0/24 ネットワークからのフレームを中継するIPv4アドレスフィルタを設定します。
     
  3. (config-ext-nacl)# exit
    IPv4アドレスフィルタの動作モードからグローバルコンフィグレーションモードに戻ります。
     
  4. (config)# interface vlan 10
    VLAN10のインタフェースモードに移行します。
     
  5. (config-if)# ip access-group FLOOR_A_PERMIT in
    受信側にIPv4フィルタを有効にします。
     

(2) IPv4パケットをフロー検出条件とする設定

IPv4 telnetパケットをフロー検出条件とし,フレームを中継・廃棄指定する例を次に示します。

[設定のポイント]
フレーム受信時にIPヘッダ・TCP/UDPヘッダによってフロー検出を行い,フィルタエントリに一致したフレームを廃棄します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# ip access-list extended TELNET_DENY
    ip access-list(TELNET_DENY)を作成します。本リストを作成することによって,IPv4パケットフィルタの動作モードに移行します。
     
  2. (config-ext-nacl)# deny tcp any any eq telnet
    telnetのパケットを廃棄するIPv4パケットフィルタを設定します。
     
  3. (config-ext-nacl)# permit ip any any
    すべてのフレームを中継するIPv4パケットフィルタを設定します。
     
  4. (config-ext-nacl)# exit
    IPv4アドレスフィルタの動作モードからグローバルコンフィグレーションモードに戻ります。
     
  5. (config)# interface vlan 10
    VLAN10のインタフェースモードに移行します。
     
  6. (config-if)# ip access-group TELNET_DENY in
    受信側にIPv4フィルタを有効にします。
     

(3) TCP/UDPポート番号の範囲をフロー検出条件とする設定

UDPポート番号の範囲をフロー検出条件とし,フレームを中継・廃棄指定する例を次に示します。

[設定のポイント]
フレーム受信時にUDPヘッダの宛先ポート番号の範囲によってフロー検出を行い,フィルタエントリに一致したフレームを廃棄します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# ip access-list extended PORT_RANGE_DENY
    ip access-list(PORT_RANGE_DENY)を作成します。本リストを作成することによって,IPv4パケットフィルタの動作モードに移行します。
     
  2. (config-ext-nacl)# deny udp any any range 10 20
    UDPヘッダの宛先ポート番号が10〜20のパケットを廃棄するIPv4パケットフィルタを設定します。
     
  3. (config-ext-nacl)# permit ip any any
    すべてのフレームを中継するIPv4パケットフィルタを設定します。
     
  4. (config-ext-nacl)# exit
    IPv4アドレスフィルタの動作モードからグローバルコンフィグレーションモードに戻ります。
     
  5. (config)# interface vlan 10
    VLAN10のインタフェースモードに移行します。
     
  6. (config-if)# ip access-group PORT_RANGE_DENY in
    受信側にIPv4フィルタを有効にします。
     

(4) IPv6パケットをフロー検出条件とする設定

IPv6パケットをフロー検出条件として,フレームを中継・廃棄指定する例を次に示します。

[設定のポイント]
フレーム受信時にIPアドレスによってフロー検出を行い,フィルタエントリに一致したフレームを中継します。フィルタエントリに一致しないIPパケットはすべて廃棄します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# ipv6 access-list FLOOR_B_PERMIT
    ipv6 access-list(FLOOR_B_PERMIT)を作成します。本リストを作成することによって,IPv6パケットフィルタの動作モードに移行します。
     
  2. (config-ipv6-acl)# permit ipv6 2001:100::1/64 any
    送信元IPアドレス2001:100::1/64からのフレームを中継するIPv6パケットフィルタを設定します。
     
  3. (config-ipv6-acl)# exit
    IPv6パケットフィルタの動作モードからグローバルコンフィグレーションモードに戻ります。
     
  4. (config)# interface gigabitethernet 0/1
    ポート0/1のインタフェースモードに移行します。
     
  5. (config-if)# ipv6 traffic-filter FLOOR_B_PERMIT in
    受信側にIPv6フィルタを有効にします。
     

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