コンフィグレーションガイド Vol.1

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24.3.1 MACアドレス制御方式

<この項の構成>
(1) MACアドレスの学習
(2) IPv4マルチキャストパケットのレイヤ2中継

(1) MACアドレスの学習

IGMP snoopingが設定されたVLANでIGMPメッセージを受信することによってマルチキャストMACアドレスをダイナミックに学習します。学習したマルチキャストMACアドレスはMACアドレステーブルに登録します。

(a) エントリの登録

IGMPv1/IGMPv2 Reportメッセージおよび,IGMPv3 Report(加入要求)メッセージを受信すると,メッセージに含まれるマルチキャストグループアドレスからマルチキャストMACアドレスを学習し,IGMPv1/IGMPv2/IGMPv3 Reportメッセージを受信したポートにだけマルチキャストグループ宛てのトラフィックを転送するエントリを作成します。

IPv4マルチキャストデータの宛先MACアドレスはIPアドレスの下位23ビットをMACアドレスにコピーして生成します。そのため,下位23ビットが同じIPアドレスはMACアドレスが重複します。例えば,224.10.10.10と225.10.10.10はどちらもマルチキャストMACアドレスは0100.5E0A.0A0Aとなります。これらのアドレスについては,レイヤ2中継で同一MACアドレス宛てのパケットとして取り扱います。IPv4マルチキャストアドレスとMACアドレスの対応を次の図に示します。

図24-3 IPv4マルチキャストアドレスとMACアドレスの対応

[図データ]

(b) エントリの削除

学習したマルチキャストMACアドレスは次のどちらかの場合に,すべてのポートにグループメンバーが存在しなくなった時点で削除されます。

(2) IPv4マルチキャストパケットのレイヤ2中継

IPv4マルチキャストパケットの受信VLAN内のレイヤ2中継はMACアドレスベースで処理します。IGMP snoopingの結果によるレイヤ2中継は,同一MACアドレスにマッピングされるIPマルチキャストアドレスのIGMP Report(加入要求)メッセージを受信したポートすべてに中継します。

(1) MACアドレスの学習 (a) エントリの登録」の例で述べた224.10.10.10と225.10.10.10のマルチキャストMACアドレスはどちらも0100.5E0A.0A0Aとなるので,224.10.10.10宛てのマルチキャストデータをレイヤ2中継する際に,225.10.10.10へのIGMP Report(加入要求)メッセージを受信したポートへも中継します。

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