解説書 Vol.1
本装置でサポートするDHCPオプションを次の表に示します。なお,値の設定側の参考として,クライアント側による指定有無についても掲載します。
表14-14 本装置で対応するDHCPv6オプション
Option
Codeオプション名称 意味(Internet Draft抜粋) 値の設定側 クライ
アント
(参考)本装置
(サーバ)1 Client Identifier クライアントとサーバの間で,クライアントを識別するDUID※1を運ぶために使用されます。 ○ △ 2 Server Identifier クライアントとサーバの間で,サーバを識別しているDUIDを運ぶために使用されます。 △ ○ 3 Identity Association option Identity Associationオプション(IAオプション)は,identity association,IAと関連するパラメータ,IAと関連するアドレスを運ぶために使用されます。 ○/△ − 4 Identity Association for Temporary Addresses option Temporary Addresses(IA_TA)オプションのためのIdentity Associationは,IA,IAと関連するパラメータ,IAと関連するアドレスを運ぶために使用されます。RFC 3041で規定されているように,このオプション中のアドレスすべてが,一時的なアドレスとしてクライアントによって使用されます。 ○/△ − 5 IA Address option IAと関連するIPv6アドレスを指定するために使用されます。IA Addressオプションは,Identity AssociationオプションのOptionsフィールドにカプセル化されなければなりません。Optionsフィールドは,このアドレスに特有なそれらのオプションをカプセル化します。 ○/△ − 6 Option Request クライアントとサーバの間で,メッセージの中のオプションのリストを識別するために使用されます。 ○ ○ 7 Preference クライアントによるサーバの選択に影響を及ぼすために,クライアントにサーバによって送られます。 − ○ 8 Elapsed Time option クライアントがどれくらいの間DHCPメッセージ交換を完了しているかを示すために含めるオプションです。経過時間は,メッセージ交換時にクライアントが最初のメッセージを送った時間から測られます。そして,メッセージ交換時の最初のメッセージのelapsed-timeフィールドは0に設定されます。例えば,プライマリ・サーバが合理的な時間で応答しなかったとき,経過時間オプションは,セカンダリDHCPサーバが要請に応じるのを許可します。 ○ − 9 Relay Message option Relay-forwardまたはRelay-replyメッセージの中のDHCPメッセージを運びます。 ○※4 − 11 Authentication option DHCPメッセージ識別と内容を認証するために,認証情報を運びます。Authenticationオプションの使用法は,セクション21で記述されています。 ○ − 12 Server unicast option サーバは,クライアントがメッセージをサーバにユニキャストすることが許されることをクライアントに知らせるために,クライアントにこのオプションを送ります。 − − 13 Status Code このオプションが現れるDHCPメッセージまたはオプションに関連する状態表示の値を返します。 − ○ 14 Rapid Commit アドレス割り当てのための二つのメッセージ交換の使用を合図するために使用されます。 ○ ○ 15 User Class option このオプションが表すユーザまたはアプリケーションのタイプまたはカテゴリを識別するために,クライアントによって使用されます。 ○ − 16 Vendor Class Option クライアントが動作しているハードウェアを製造したベンダーを識別するために,クライアントによって使用されます。このオプションのデータ領域に含まれる情報は,ハードウェア構成の詳細を識別する一つ以上の不明瞭なフィールドに含まれます。 ○ − 17 Vendor-specific Information option vendor-specific情報を交換するために,クライアントとサーバによって使用されます。 ○ − 18 Interface-Id Option リレーエージェントは,クライアントメッセージが受け取られたインタフェースを識別するためにInterface-idオプションを送ることができます。リレーエージェントがInterface-idオプションを持つRelay-replyメッセージを受け取った場合は,リレーエージェントはそのオプションによって識別されるインタフェースを通じて,クライアントにメッセージを転送します。 ○※4 − 19 Reconfigure Message option サーバは,クライアントがRenewメッセージかInformation-requestメッセージで応じるかどうかクライアントに示すために,Reconfigure MessageにReconfigure Messageオプションを含めます。 − − 20 Reconfigure Nonce option サーバがセキュリティをReconfigure Messageに提供するためにreconfigure nonceを使う場合に,サーバは各クライアントのためにnonce値を保持します。
サーバは,最初にクライアントにnonce値を知らせて,それからクライアントに送るあらゆるReconfigure Messageにnonce値を含めます。− − 23 DNS Recursive Name Server サーバがDNSサーバのアドレスをクライアントにリスト形式で渡す場合に指定するオプションです。 ○ ◎ 24 Domain Search List クライアントはこのオプションを受け取ると,DNSによってホスト名の解決を行うときにこれに与えたドメインリストから検索します。このオプションはホスト名解決以外には使用すべきではありません。 ○ ◎ 27※3 Network Time Protocol (NTP) Servers サーバがクライアントに対してNTPサーバのアドレスリストを通知するときに使用します。 ○ ◎ 32※2 Prefix Request Prefix Delegation によってカプセル化されるオプション。プレフィクス長を指定して要求する場合にクライアントによって指定されます。このオプションが複数含まれるメッセージを受信した場合,サーバはこのオプションをすべて無視します。 ○ ○ 33※2 Identify Association for Prefix Delegation Option Prefix Delegationアイデンティティ関連を配送するために使用するオプション。 ○ ◎ 34※2 IA_PD Prefix Option IPv6アドレスプレフィックスがIA_IDとの関連付けを指定します。 ○ ◎ (凡例)
- サーバ欄
- ◎:構成定義で設定する ○:自動的に設定する
- △:クライアントから来た値を使用する −:未サポート
- クライアント欄
- ○:設定する △:サーバから来た値を使用する −:設定しない
注※1 DHCP Unique Identifierの略。
注※2 IETFによる仮割り当ての値。
注※3 IETFでも未割り当てのため,弊社独自に仮割り当てする値。
注※4 経由するDHCPリレーエージェントが設定(現在,この構成は未サポート)。
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