解説書 Vol.1
本装置でサポートするオプションを次の表に示します。
Option
No.オプション
名称内容 値の設定側 本装置
(クライ
アント)サーバ 0 パディング DHCP/BOOTPパケットのオプションフィールドで,オプション終端コード(オプション"255")より,オプションフィールド終端までを"0"でパディングするときに使用します。設定はクライアント/サーバそれぞれによって行われます。引数は持ちません。 ○ ○ 1 サブネットマスク サブネットマスクオプションは RFC 950[5]で定義され,クライアントのサブネットマスクを指定するときに使用されます。設定はサーバで行われ,その用途は次に限定されます。
クライアント:IPアドレスを保持,または再利用するときのコンフィグレーション情報要求時
サーバ:クライアントにコンフィグレーション情報を応答時。
引数にサブネットマスク指定を持ちます。長さは4オクテットです。− ○ 3 ルータオプション サーバで,クライアントのサブネット上にあるルータのIPアドレスのリストを指定します。リストは優先度の高いものから順に指定します。実際にはここで指定したリストがクライアントのゲートウェイアドレスに相当します。長さは,引数に長さ4オクテットのIPアドレスをリストで持つため,「IPアドレスリスト(4オクテット)×リスト数」になります。 − ○ 6 DNSオプション サーバで,クライアントが利用できます,STD 13,RFC 1035[8]で定義されたドメインネームサーバのIPアドレスのリストを指定します。リストは優先度の高いものから順に指定します。長さは,引数に長さ4オクテットのIPアドレスをリストで持つため,「IPアドレスリスト(4オクテット)×リスト数」になります。 − ○ 12 ホストネームオプション サーバでクライアントの名前を指定するときに設定します。名前はローカルドメイン名で制限される可能性があります。指定は文字列で行われます。長さは文字列長に伴います。最小値は1です。 ◎ ○ 15 ドメイン名 サーバで,クライアントがドメイン名システムによってホスト名を変換するとき使うドメイン名を指定します。長さは文字列長に伴います。最小値は1です。 − ○ 50 リクエストIPアドレス クライアントが,DHCPDISCOVERの送信時に受け取りたいIPアドレスを指定するときに指定します。 ○ − 51 IPアドレスリースタイム このオプションは,サーバで指定できます。DHCPOFFERでクライアントに割り当てるIPアドレスのリース時間をクライアントに指示するときに設定します。クライアントの場合は,DHCPDISCOVERまたはDHCPREQUESTで,サーバから受け取りたいIPアドレスのリース時間を指定するときに指定します。指定は符号なし32ビット整数の範囲で,秒単位に指定します。 × ○ 52 オプションオーバーロード サーバが,DHCPパケットのsnameまたはfileフィールドの長さを超えるデータを返却値に持つ必要がある場合に指定します。クライアントはこのオプションを検出すると,指定された追加フィールドから所定のデータを読み取ります。 − ○ 53 DHCPメッセージタイプ DHCPセッションでのクライアントによる問い合わせ,またはサーバによる応答時のメッセージタイプを識別するときに使用します。 ○ ○ 54 サーバ識別子 このオプションは,DHCPOFFERとDHCPREQUESTメッセージ,またはオプション的にDHCPACKとDHCPNAKメッセージで,クライアント/サーバの双方で指定サーバを識別するときに使用します。
サーバは,クライアント側でのリース要求先サーバを選別させるときに使用し,DHCPOFFERにこのオプションを含めます。
クライアントはこのオプション指定を受けると,次回からのIPアドレスおよびコンフィグレーション情報要求時に,この識別子を含めることでDHCPセッションに使用するサーバを選別します。また,クライアントは,このオプションをDHCPREQUESTメッセージに含めることで,その応答の有無によって,指定サーバがメッセージを受信したかどうかを区別できます。識別子には選択されたサーバのIPアドレスなどを指定します。− ○ 55 パラメータリクエストリスト クライアントがサーバに対して,オプション拡張オプションの要求リストを送信するときに使用します。指定は,オプション拡張オプションの後に2オクテットに拡張されたオプションコードをリストします。 ○ − 56 メッセージ サーバがクライアントとのセッション中にエラーを検出したときに送信するDHCPNAK,またはクライアントがエラーを検出したときに送信するDHCPDECLINEのエラーメッセージ(文字列)を指定する場合に使用します。指定は文字列で行い,長さはそれに伴います。最小値は1です。 ○ ○ 57 DHCPメッセージ最大サイズ サーバ,またはクライアントが,DHCPメッセージでアクセスできる最大メッセージサイズを指定するときに使用します(最小値:576)。クライアントはDHCPDISCOVERまたはDHCPREQUESTメッセージ送信時に指定できます。 ○ ○ 58 リース延長要求タイムアウト時間(T1) サーバで,クライアントによるリース期間延長要求時のタイムアウト時間(秒)を指定します。指定は符号なし32ビット整数の範囲で,秒単位に指定します。 − ○ 59 リース更新要求タイムアウト時間(T2) サーバで,クライアントによる再割り当て要求時のタイムアウト時間(秒)を指定します。指定は符号なし32ビット整数の範囲で,秒単位に指定します。 − ○ 61 クライアントID クライアントが,サーバにクライアントをユニークなIDで識別させるときに指定します。サーバはこの値を自身が割り当てたIPリソース割り当てデータベースのインデックスに使用します。また,サーバがクライアントを識別するための認証にもなるため,ユニークな値でなければなりません。長さは指定したクライアントIDの長さに伴います。最小値は1です。 ◎ − 255 オプション終端コード Endオプションはベンダフィールドで正当なインフォメーションの終わりを記録します。次のオクテットはパッドオプションで満たされる必要があります。Endオプションのコードは255で,長さは1オクテットです。 ○ ○ (凡例)
- 本装置(クライアント)欄
- ◎:構成定義で設定する ○:自動的に設定する
- ×:設定しない(サーバ側の設定値で動作する) −:該当しない
- サーバ欄
- ○:クライアントで使用する −:クライアントで使用しない
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