構成定義ガイド
- <この項の構成>
- (1) 設定内容の概要
- (2) 構成図と設定条件
- (3) 構成定義情報例
(1) 設定内容の概要
ルータ間の中継にATMを使用した場合の設定例を示します。ここではNetWareサーバを有するセンタ側とクライアントを有する各拠点を接続するVCを1本ずつとする場合の例を示します。なお,ここではATM側回線のIPX設定についての例だけを示します。LAN側の設定については「14.2.1 LAN接続とSAPフィルタリングによるサーバ使用の制限」を,ATMの設定については「5.5 ATM」を参照してください。
(2) 構成図と設定条件
- [構成図]
図14-3 構成図
- [設定条件]
- <ネットワークの環境>
- サーバ側のATM回線はgroupにより複数VCを束ねてインタフェースを設定します。
- 各拠点側のATM回線はVC単位にインタフェースを設定します。
- ATM側ネットワークにはIPXネットワークアドレスとして a0000000 を割り当てます。
- ここでのIPX通信はサーバと各拠点のクライアント間でだけ行い,クライアント同士の通信はないものとします。
- <本装置Aの環境>
- VCをgroupで束ねてipインタフェースを割り当てます(インタフェース名:CentralNet)。
- 上記インタフェースにIPXネットワークアドレスとしてa0000000,IPXノードアドレスとして aa:00:00:00:00:01を設定します。ATM,WANにIPXネットワークアドレスを設定する場合は,必ずIPXノードアドレスの設定が必要となります。
- 本装置B/CへのIPX通信を可能とするため,IPX-ARP情報を2エントリ設定します。
- <本装置B/Cの環境>
- 単一VCにipインタフェースを割り当てます(本装置B側のインタフェース名:OsakaTokyoV,本装置C側のインタフェース名:KyotoTokyoV)。
- 上記インタフェースにIPXネットワークアドレスとしてa0000000を設定し,IPXノードアドレスとして本装置B,本装置Cにそれぞれaa:00:00:00:00:02,aa:00:00:00:00:03を設定します。
- 本装置AへのIPX通信を可能とするため,IPX-ARP情報をそれぞれに設定します。
(3) 構成定義情報例
- [コマンドによる設定]
- <本装置A>
1 (config)# ipx yes 2 (config)# ipx-interface CentralNet network_address a0000000 node_address aa:00:00:00:00:01 [ipx-interface CentralNet] 3 (config)# exit 4 (config)# ipx-arp aa:00:00:00:00:02 VC32 5 (config)# ipx-arp aa:00:00:00:00:03 VC40表14-7 本装置Aの構成定義情報解説
解説番号 解説 1 IPXルーティングを使用可に設定します。 2,3 CentralNetのインタフェースにIPXルーティングインタフェース情報を定義します(インタフェース名はすでに定義されているものとします)。 4 本装置Bへの通信のためIPX-ARP情報を定義します(VC32の名称でVPI/VCI=0/32のvc定義はすでに定義されているものとします)。 5 本装置Cへの通信のためIPX-ARP情報を定義します(VC40の名称でVPI/VCI=0/40のvc定義はすでに定義されているものとします)。
- <本装置B>
1 (config)# ipx yes 2 (config)# ipx-interface OsakaTokyoV network_address a0000000 node_address aa:00:00:00:00:02 [ipx-interface OsakaTokyoV] 3 (config)# exit 4 (config)# ipx-arp aa:00:00:00:00:01 OsakaTokyoV表14-8 本装置Bの構成定義情報解説
解説番号 解説 1 IPXルーティングを使用可に設定します。 2,3 OsakaTokyoVのインタフェースにIPXルーティングインタフェース情報を定義します(インタフェース名はすでに定義されているものとします)。 4 本装置Aへの通信のためIPX-ARP情報を定義します(OsakaTokyoVの名称でVPI/VCI=0/32のvc定義はすでに定義されているものとします)。
- <本装置C>
1 (config)# ipx yes 2 (config)# ipx-interface KyotoTokyoV network_address a0000000 node_address aa:00:00:00:00:03 [ipx-interface KyotoTokyoV] 3 (config)# exit 4 (config)# ipx-arp aa:00:00:00:00:01 KyotoTokyoV表14-9 本装置Cの構成定義情報解説
解説番号 解説 1 IPXルーティングを使用可に設定します。 2,3 KyotoTokyoVのインタフェースにIPXルーティングインタフェース情報を定義します(インタフェース名はすでに定義されているものとします)。 4 本装置Aへの通信のためIPX-ARP情報を定義します(KyotoTokyoVの名称でVPI/VCI=0/40のvc定義はすでに定義されているものとします)。
- [構成定義情報の表示]
- <本装置A>
ipx yes ipx-interface CentralNet network_address a0000000 node_address aa:00:00:00:00:01 ipx-arp aa:00:00:00:00:02 VC32 ipx-arp aa:00:00:00:00:03 VC40
- <本装置B>
ipx yes ipx-interface OsakaTokyoV network_address a0000000 node_address aa:00:00:00:00:02 ipx-arp aa:00:00:00:00:01 OsakaTokyoV
- <本装置C>
ipx yes ipx-interface KyotoTokyoV network_address a0000000 node_address aa:00:00:00:00:03 ipx-arp aa:00:00:00:00:01 KyotoTokyoV
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