構成定義ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

13.1.6　セッション単位でのラウンドロビン

＜この項の構成＞
(1)　設定内容の概要
(2)　構成図と設定条件
(3)　構成定義情報例

(1)　設定内容の概要

本社，支店のLANを本装置対向のWAN回線で接続し，WAN回線上で支店のセクション（IPアドレスで識別）毎のトラフィックを均等保証で通信する例を示します。また，契約帯域を違反した場合は，廃棄しやすくします。

宛先または送信元IPアドレスに基づきトラフィックを検出します。検出したトラフィックが契約帯域に違反した場合，廃棄しやすくします。各トラフィックをクラス（キュー）に振り分け，送信帯域を均等に割り当て転送します。

(2)　構成図と設定条件

［構成図］

図13-7　構成図

[図データ]

［設定条件］
  1. 支店セクション1から本社への通信を契約帯域64kbpsとし，違反時廃棄しやすくします。
  2. 支店セクション2から本社への通信を契約帯域64kbpsとし，違反時廃棄しやすくします。
  3. 支店セクション3から本社への通信を契約帯域64kbpsとし，違反時廃棄しやすくします。
  4. 支店から本社へのトラフィックをセクション毎に送信帯域を均等に割り当てます。

(3)　構成定義情報例

［コマンドによる設定］
 1    (config)# qos
 2    (config)# qos-queue-list QUEUEA
      [qos-queue-list QUEUEA]
 3    (config)# round_robin
      [qos-queue-list QUEUEA]
 4    (config)# exit
 5    (config)# qos-interface TokyoOsaka queue_list QUEUEA
 6    (config)# flow qos TokyoOsaka out
      [flow qos TokyoOsaka out]
 7    (config)# list 1 tcp 128.1.1.0/24 any action upc 64 priority 1
                discard 4 penalty_discard 1
      [flow qos TokyoOsaka out]
 8    (config)# list 2 tcp 128.1.2.0/24 any action upc 64 priority 2
                discard 4 penalty_discard 1
      [flow qos TokyoOsaka out]
 9    (config)# list 3 tcp 128.1.3.0/24 any action upc 64 priority 3
                discard 4 penalty_discard 1
      [flow qos TokyoOsaka out]
10    (config)# exit
11    (config)# flow yes

表13-23　本装置Aの構成定義情報解説

解説番号 解説
1 QoSを使用します。
2〜4 QUEUEAのキューモードをラウンドロビンに設定します。
5 インタフェース名称TokyoOsakaに，QoSキューリスト名称QUEUEAを登録します。
6，7 インタフェース名TokyoOsakaのoutbound（送信側）にtcpの送信元IPアドレス128.1.1.0/24のパケットをキュー1にキューイングし，契約帯域64kbpsでキューイング優先度は遵守パケットは4，違反パケットは1にするよう設定します。
8 インタフェース名TokyoOsakaのoutbound（送信側）にtcpの送信元IPアドレス128.1.2.0/24のパケットをキュー2にキューイングし，契約帯域64kbpsでキューイング優先度は遵守パケットは4，違反パケットは1にするよう設定します。
9，10 インタフェース名TokyoOsakaのoutbound（送信側）にtcpの送信元IPアドレス128.1.3.0/24のパケットをキュー3にキューイングし，契約帯域64kbpsでキューイング優先度は遵守パケットは4，違反パケットは1にするよう設定します。
11 フロー制御機能を使用する設定にします。

［構成定義情報の表示］
qos
qos-queue-list QUEUEA
  round_robin
qos-interface TokyoOsaka queue_list QUEUEA
!
flow yes
flow qos TokyoOsaka out
  list 1 tcp 128.1.1.0/24 any action upc 64 priority 1 discard 4 penalty_discard 1
  list 2 tcp 128.1.2.0/24 any action upc 64 priority 2 discard 4 penalty_discard 1
  list 3 tcp 128.1.3.0/24 any action upc 64 priority 3 discard 4 penalty_discard 1

［コマンドによる設定］
 1    (config)# qos
 2    (config)# qos-queue-list QUEUEA
      [qos-queue-list QUEUEA]
 3    (config)# round_robin
      [qos-queue-list QUEUEA]
 4    (config)# exit
 5    (config)# qos-interface OsakaTokyo queue_list QUEUEA
 6    (config)# flow qos OsakaTokyo out
      [flow qos OsakaTokyo out]
 7    (config)# list 1 tcp any 128.1.1.0/24 action upc 64 priority 1
                discard 4 penalty_discard 1
      [flow qos OsakaTokyo out]
 8    (config)# list 2 tcp any 128.1.2.0/24 action upc 64 priority 2
                discard 4 penalty_discard 1
      [flow qos OsakaTokyo out]
 9    (config)# list 3 tcp any 128.1.3.0/24 action upc 64 priority 3
                discard 4 penalty_discard 1
      [flow qos OsakaTokyo out]
10    (config)# exit
11    (config)# flow yes

表13-24　本装置Bの構成定義情報解説

解説番号 解説
1 QoSを使用します。
2〜4 QUEUEAのキューモードをラウンドロビンに設定します。
5 インタフェース名称OsakaTokyoに，QoSキューリスト名称QUEUEAを登録します。
6，7 インタフェース名OsakaTokyoのoutbound（送信側）にtcpの宛先IPアドレス128.1.1.0/24のパケットをキュー1にキューイングし，契約帯域64kbpsでキューイング優先度は遵守パケットは4，違反パケットは1にします。
8 インタフェース名OsakaTokyoのoutbound（送信側）にtcpの宛先IPアドレス128.1.2.0/24のパケットをキュー2にキューイングし，契約帯域64kbpsでキューイング優先度は遵守パケットは4，違反パケットは1にします。
9，10 インタフェース名OsakaTokyoのoutbound（送信側）にtcpの宛先IPアドレス128.1.3.0/24のパケットをキュー3にキューイングし，契約帯域64kbpsでキューイング優先度は遵守パケットは4，違反パケットは1にします。
11 フロー制御機能を使用する設定にします。

［構成定義情報の表示］
qos
qos-queue-list QUEUEA
  round_robin
qos-interface OsakaTokyo queue_list QUEUEA
!
flow yes
flow qos OsakaTokyo out
  list 1 tcp any 128.1.1.0/24 action upc 64 priority 1 discard 4 penalty_discard 1
  list 2 tcp any 128.1.2.0/24 action upc 64 priority 2 discard 4 penalty_discard 1
  list 3 tcp any 128.1.3.0/24 action upc 64 priority 3 discard 4 penalty_discard 1

[目次][前へ][次へ]

[他社商品名称に関する表示]

Copyright (c)2005 ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.