構成定義ガイド
- <この項の構成>
- (1) 設定内容の概要
- (2) 構成図と設定条件
- (3) 構成定義情報例
(1) 設定内容の概要
イーサネットNIFの1物理回線をTag-VLAN連携回線で多重化し,ネットワークレイヤプロトコルにIPv6を使用して通信を行う場合の例を示します。
- VLANドメインから非VLANドメインへの通信,非VLANドメインからVLANドメインへの通信などのVLANドメインと非VLANドメインの直接通信が可能
(2) 構成図と設定条件
- [構成図]
図6-2 構成図
- [設定条件]
- <イーサネットワーク上の動作条件>
- セグメント規格の選択:オートネゴシエーション
- VLAN設定:あり
- <ギガビット・イーサネットワーク上の動作条件>
- フローコントロール:行う
- VLAN設定 :なし
- <本装置Aの環境>
- NIF番号0,Line番号0にイーサネットのNIFが実装されています。当該インタフェースをVLAN ID=1,3ffe:501:811:ff01::/64のネットワークAに接続します。
- NIF番号0,Line番号1にイーサネットのNIFが実装されています。当該インタフェースをVLAN ID=2,3ffe:501:811:ff02::/64のネットワークBに接続します。
- またNIF番号2,Line番号0にギガビット・イーサネットのNIFが実装されています。当該インタフェースを3ffe:501:811:ff20::/64のネットワークCに接続します。
- NIF番号0,Line番号0および NIF番号0,Line番号1のインタフェースにはRA情報の広告を行います。
- <本装置Bの環境>
- NIF番号0,Line番号0にイーサネットのNIFが実装されています。当該インタフェースをVLAN ID=3,3ffe:501:811:ff04::/64のネットワークDに接続します。
- またNIF番号2,Line番号0にギガビット・イーサネットのNIFが実装されています。当該インタフェースを3ffe:501:811:ff20::/64のネットワークCに接続します。
- NIF番号0,Line番号0のインタフェースにはRA情報の広告を行います。
(3) 構成定義情報例
- [コマンドによる設定]
- <本装置A>
1 (config)# line Department1 ethernet 0/0 [line Department1] 2 (config)# vlan Department_v1 1 [vlan Department_v1] 3 (config)# ip 3ffe:501:811:ff01::/64 [vlan Department_v1] 4 (config)# exit [line Department1] 5 (config)# exit 6 (config)# line Department2 ethernet 0/1 [line Department2] 7 (config)# vlan Department_v2 2 [vlan Department_v2] 8 (config)# ip 3ffe:501:811:ff02::/64 [vlan Department_v2] 9 (config)# exit [line Department2] 10 (config)# exit 11 (config)# line Department3 gigabit_ethernet 2/0 [line Department3] 12 (config)# ip fe80::1/64 [line Department3] 13 (config)# ip-address 3ffe:501:811:ff20::1/64 [line Department3] 14 (config)# exit 15 (config)# ra yes [ra] 16 (config)# interface Department_v1 [ra interface Department_v1] 17 (config)# exit [ra] 18 (config)# interface Department_v2 [ra interface Department_v2] 19 (config)# exit [ra] 20 (config)# exit表6-5 本装置Aの構成定義情報解説
解説番号 解説 1 NIF番号0,Line番号0にLine名Department1のイーサネット回線を定義します。デフォルトでセグメント規格はオートネゴシエーションを行う設定となります。 2 Line名Department1にTag-VLAN連携回線名Department_v1,VLAN ID 1を定義します。 3〜5 ip定義は自IPv6アドレス3ffe:501:811:ff01::,プレフィックス長64のプレフィックス形式で定義し,IPv6アドレスのインタフェースID部は装置による自動設定とします。またIPv6リンクローカルアドレスは装置による自動設定とします。 6 NIF番号0,Line番号1にLine名Department2のイーサネット回線を定義します。デフォルトでセグメント規格はオートネゴシエーションを行う設定となります。 7 Line名Department2にTag-VLAN連携回線名Department_v2,VLAN ID 2を定義します。 8〜10 ip定義は自IPv6アドレス3ffe:501:811:ff01::,プレフィックス長64のプレフィックス形式で定義し,IPv6アドレスのインタフェースID部は装置による自動設定とします。またIPv6リンクローカルアドレスは装置による自動設定とします。 11 NIF番号2,Line番号0にLine名Department3のギガビット・イーサネット回線を定義します。デフォルトでフローコントロールを行う設定となります。 12〜14 ip定義は自IPv6リンクローカルアドレスfe80::1,プレフィックス長64を定義します。またIPv6グローバルアドレスとして3ffe:501:811:ff20::1,プレフィックス長64を定義します。 15〜17 RA情報をDepartment_v1のインタフェースだけ広告することを定義します。 18〜20 RA情報をDepartment_v2のインタフェースだけ広告することを定義します。
- <本装置B>
1 (config)# line Department1 ethernet 0/0 [line Department1] 2 (config)# vlan Department_v1 3 [vlan Department_v1] 3 (config)# ip 3ffe:501:811:ff04::/64 [vlan Department_v1] 4 (config)# exit [line Department1] 5 (config)# exit 6 (config)# line Department2 gigabit_ethernet 2/0 [line Department2] 7 (config)# ip fe80::2/64 [line Department2] 8 (config)# ip-address 3ffe:501:811:ff20::2/64 [line Department2] 9 (config)# exit 10 (config)# ra yes [ra] 11 (config)# interface Department_v1 [ra interface Department_v1] 12 (config)# exit [ra] 13 (config)# exit表6-6 本装置Bの構成定義情報解説
解説番号 解説 1 NIF番号0,Line番号0にLine名Department1のイーサネット回線を定義します。デフォルトでセグメント規格はオートネゴシエーションを行う設定となります。 2 Line名Department1にTag-VLAN連携回線名Department_v1,VLAN ID 3を定義します。 3〜5 ip定義は自IPv6アドレス3ffe:501:811:ff04::,プレフィックス長64プレフィックス形式で定義し,IPv6アドレスのインタフェースID部は装置による自動設定とします。またIPv6リンクローカルアドレスは装置による自動設定とします。 6 NIF番号2,Line番号0にLine名Department2のギガビット・イーサネット回線を定義します。デフォルトでフローコントロールを行う設定となります。 7〜9 ip定義は自IPv6リンクローカルアドレスfe80::2,プレフィックス長64を定義します。またIPv6グローバルアドレスとして3ffe:501:811:ff20::2,プレフィックス長64を定義します。 10〜13 RA情報をDepartment_v1インタフェースだけ広告することを定義します。
- [構成定義情報の表示]
- <本装置A>
line Department1 ethernet 0/0 vlan Department_v1 1 ip 3ffe:501:811:ff01::/64 ! line Department2 ethernet 0/1 vlan Department_v2 2 ip 3ffe:501:811:ff02::/64 ! line Department3 gigabit_ethernet 2/0 ip fe80::1/64 ip-address 3ffe:501:811:ff20::1/64 ! ra yes interface Department_v1 interface Department_v2
- <本装置B>
line Department1 ethernet 0/0 vlan Department_v1 3 ip 3ffe:501:811:ff04::/64 ! line Department2 gigabit_ethernet 2/0 ip fe80::2/64 ip-address 3ffe:501:811:ff20::2/64 ! ra yes interface Department_v1
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