構成定義ガイド

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2.2 ダイアログ機能を使用した設定例

<この節の構成>
(1) はじめに
(2) 日付,時刻の設定
(3) インタフェース情報の表示と簡易設定
(4) ルータ管理者のためのパスワードの設定
(5) ルータ名称の設定
(6) SNMPの設定
(7) RIP情報の設定
(8) ネットワークインタフェース情報の設定
(9) イーサネット回線の設定
(10) PPPoEクライアント機能の設定
(11) ギガビット・イーサネット回線の設定
(12) シリアル回線の設定
(13) PRI回線の設定
(14) BRI回線の設定
(15) ATM回線(OC-3c(150Mbps))の設定
(16) ATM回線(25M)の設定
(17) セットアップの終了

(1) はじめに

初期導入時に本装置を立ち上げるとセットアップ機能を使用するかどうかを確認します。次のメッセージが表示されたら,"1"を入力してセットアップを開始してください。"1"入力後はセットアップ機能の操作説明を表示し,各設定項目の確認メッセージを表示します。

セットアップ機能を使用しない場合は"0"を入力してください。"0"を入力すると,ログインプロンプトを表示します。

セットアップ機能は,RP/NIFが起動しているときに使用できます。RP/NIF起動前に"1"を入力すると,RP/NIFの起動後にセットアップ機能を開始します。

[手順1(RPが正常に起動する場合)]
You can use the form of dialog to configure the basic set up information on this router.
In order to do this, you need a terminal dealing with Japanese.
Just input "0" in case that your terminal does not support Japanese.
Do you want to start the setup through dialog?
0. command setup
1. dialog setup for "cli"
2. dialog setup for "cli2"
select(0/1/2):1 ← "1"入力
RPの動作状態を確認中……
NIFの動作状態を確認中……
[?]を入力すると各メッセージのヘルプ情報を表示します。
本機能を中断したい場合は,[Ctrl+C]キーを入力して中断してください。
中断後はログインプロンプトを表示します。また,この場合は設定した構成定義情報は運用に反映されません。
各設定項目に対して初期値を設定したい場合は[Enter]キーのみを入力してください。この場合,各メッセージの[ ]で示した値が設定されます。

[手順2(RP障害によって正常に起動しない場合)]
You can use the form of dialog to configure the basic set up information on this router.
In order to do this, you need a terminal dealing with Japanese.
Just input "0" in case that your terminal does not support Japanese.
Do you want to start the setup through dialog?
0. command setup
1. dialog setup for "cli"
2. dialog setup for "cli2"
select(0/1/2):1 ← "1"入力
RPの動作状態を確認中……
RPが正常に起動されなかったため,セットアップを終了しました。

(2) 日付,時刻の設定

ここでは日付,時刻を2002年9月2日15時30分に設定する例を示します。入力後は設定された日付,時刻を表示します。

次に示す例では,現在設定されている時刻が2002年1月1日0時0分であることを示しています。設定されている日付,時刻を変更しない場合は[Enter]だけを入力してください。

[手順]
日付,時刻(年月日時分)を各2桁ずつ入力してください [0201010000]: 0209021530
Mon Sep  2 15:30:00  2002

(3) インタフェース情報の表示と簡易設定

ここでは実装しているNIFによって定義できるインタフェースの情報とインタフェースだけを設定した構成定義情報を表示します。インタフェース情報だけをセーブしてセットアップを終了したい場合は,次のメッセージで"yes"を入力してセットアップを終了してください。

[手順]
----- 動作状態の表示 -----
物理インタフェース                         IPアドレス      使用状況
 1. ethernet2/0 (10BASE-T/100BASE-TX)      未定義        未使用
 2. ethernet2/1 (10BASE-T/100BASE-TX)      未定義        未使用
 3. ethernet2/2 (10BASE-T/100BASE-TX)      未定義        未使用
 4. ethernet2/3 (10BASE-T/100BASE-TX)      未定義        未使用
 5. serial0/0 (serial(V.24/V.35/X.21))     未定義        未使用
 6. serial0/1 (serial(V.24/V.35/X.21))     未定義        未使用
 7. pri0/2 (PRI(leased line))              未定義        未使用
 8. bri0/3 (BRI(leased line))              未定義        未使用
 9. atm1/0 (OC-3c/STM-1 ATM(multi-mode))   未定義        未使用
 
現在の動作状態で設定した構成定義情報を表示しますか?[yes]: [Enter]
 
#startup configuration file
router {
  name "Router";
};
line serial0/0 serial 0/0 {
  disable;
};
line serial0/1 serial 0/1 {
  disable;
};
line pri0/2 pri 0/2 {
  disable;
};
line bri0/3 bri 0/3 {
  disable;
};
line atm1/0 oc3atm 1/0 {
  disable;
};
line ethernet2/0 ethernet 2/0 {
  disable;
};
line ethernet2/1 ethernet 2/1 {
  disable;
};
line ethernet2/2 ethernet 2/2 {
  disable;
};
line ethernet2/3 ethernet 2/3 {
  disable;
};
セットアップを継続して詳細な情報を設定しますか?
この構成定義情報のままセーブしてセットアップを終了する場合は"no"を入力してください。
セットアップを継続しますか?[yes]: no
詳細な構成定義情報を設定する場合は,ログインして"cli"コマンドを使用して設定してください。
 
login: _

(4) ルータ管理者のためのパスワードの設定

ここではルータ管理者になるためのenableコマンドにパスワードを設定する例を示します。パスワードには数字または特殊文字を含んだ8文字以上128文字以下の文字列を設定してください。なお,この設定は即時反映され,ダイアログ機能を中断しても無効にはならないため,設定時は注意してください。

[手順]
ルータ管理者用のパスワードを設定しますか?
パスワードには数字や特殊文字を含んだ8文字以上の文字列を設定してください。
設定したパスワードは即時反映されます[yes]: [Enter]
Changing local password for admin
New password:********
Retype new password:********

(5) ルータ名称の設定

ここではルータ名称に"Router"を設定する例を示します。

[手順]
ルータ名称を入力してください[Router]: [Enter]

(6) SNMPの設定

ここではコミュニティ名に"NETWORK-A"を設定し,マネージャIPアドレスに"128.1.1.2"を設定する例を示します。最初のダイアログで"no"を入力するとSNMP機能は無効になります。

[手順]
SNMP情報を設定しますか?
設定する場合は,マネージャのコミュニティ名とIPアドレスを設定する必要があります。
SNMP情報を設定しますか?[yes]: [Enter]
  マネージャのコミュニティ名を入力してください[public]: NETWORK-A
  マネージャのIPアドレスを入力してください: 128.1.1.2

(7) RIP情報の設定

ここではRIPを使用する例を示します。"yes"を入力するとPPPoEを除く全インタフェースでRIPを使うことになります。

[手順]
RIPを使用しますか?[yes]: yes

(8) ネットワークインタフェース情報の設定

ネットワークインタフェース情報を設定する場合は,すべてのネットワークインタフェースを設定するか,特定のインタフェースを設定するかを選択します。

特定のインタフェースを設定することを選択した場合は,次に示す確認メッセージに従って,設定するインタフェースを選択してください。

[手順(設定方法の選択)]
ネットワークインタフェースの設定内容を指定してください。
設定または変更しない場合は"no"を入力してください。
1. 全てのインタフェースを設定する
2. 1つのインタフェースを設定する
[1/2/no]:

[手順(特定のネットワークインタフェースの選択)]
物理インタフェース                          IPアドレス      使用状況
 1. ethernet2/0 (10BASE-T/100BASE-TX)       未定義        未使用
 2. ethernet2/1 (10BASE-T/100BASE-TX)       未定義        未使用
 3. ethernet2/2 (10BASE-T/100BASE-TX)       未定義        未使用
 4. ethernet2/3 (10BASE-T/100BASE-TX)       未定義        未使用
 5. serial0/0 (serial(V.24/V.35/X.21))      未定義        未使用
 6. serial0/1 (serial(V.24/V.35/X.21))      未定義        未使用
 7. pri0/2 (PRI(leased line))               未定義        未使用
 8. bri0/3 (BRI(leased line))               未定義        未使用
 9. atm1/0 (OC-3c/STM-1 ATM(multi-mode))    未定義        未使用
設定するインタフェース(1〜9)を選択してください: 

(9) イーサネット回線の設定

ここではイーサネットを設定する手順について説明します。

サブネットマスクはドット記法で入力してください。[Enter]だけを入力したときはIPアドレスのクラスに対応したデフォルトのサブネットマスクを設定します。

[手順]
ethernet2/0 (10BASE-T/100BASE-TX) を使用しますか?[yes]: [Enter]
    PPPoEクライアント機能を使用しますか?[no]: [Enter]
    IPアドレスを入力してください: 192.168.10.1
    サブネットマスクを入力してください[255.255.255.0]: [Enter]

(10) PPPoEクライアント機能の設定

ここではPPPoEクライアント機能を設定する手順について説明します。なお,PPPoE機能はethernet2/0だけで使用できます。

[手順1(IPアドレスを自動取得する場合)]
ethernet2/0 (10BASE-T/100BASE-TX) を使用しますか?[yes]: [Enter]
  PPPoEクライアント機能を使用しますか?[no]: yes
  自ユーザID(ユーザID@ドメイン形式)を入力してください: venus@tokyodomain.com
  パスワードを入力してください。: orangebird
  IPアドレスを自動取得しますか?[yes]: [Enter]

[手順2(IPアドレスを指定する場合)]
ethernet2/0 (10BASE-T/100BASE-TX) を使用しますか?[yes]: [Enter]
  PPPoEクライアント機能を使用しますか?[no]: yes
    自ユーザID(ユーザID@ドメイン形式)を入力してください: venus@tokyodomain.com
    パスワードを入力してください: orangebird
    IPアドレスを自動取得しますか?[yes]: no
      IPアドレスを入力してください: 123.150.127.1
      サブネットマスクを入力してください[255.0.0.0]: 255.255.255.0
      接続先IPアドレスを入力してください: 123.150.127.2

(11) ギガビット・イーサネット回線の設定

ここではギガビット・イーサネット回線を設定する手順を例に説明します。

[手順]
gigabitethernet0/0 (1000BASE-X) を使用しますか?[yes]: yes
IPアドレスを入力してください: 192.168.10.1
サブネットマスクを入力してください[255.255.255.0]: [Enter]

(12) シリアル回線の設定

ここではシリアル回線を設定する手順について説明します。設定できるリンクレイヤプロトコルはPPPだけです。

[手順]
serial0/0 (serial(V.24/V.35/X.21)) を使用しますか?[yes]: [Enter]
  自局側にDCEケーブルが接続されている場合は,以下の回線速度(bps)
  を設定する必要があります。DTEケーブルが接続されている場合は”no”
  を入力してください。
    2400 4800 9600 14400 19200 28800 32000 48000 57600 64000
    128000 192000 256000 384000 512000 768000 1024000 1536000
    2048000 3072000 4608000 6144000
  回線速度(bps)を選択してください[no]: 64000
  リンクレイヤプロトコルにPPPを使用しますか?[yes]: [Enter]
    IPアドレスを入力してください: 123.150.127.1
    サブネットマスクを入力してください[255.0.0.0]: 255.255.255.0
    接続先IPアドレスを入力してください:123.150.127.2

(13) PRI回線の設定

ここではPRI回線を設定する手順を説明します。

[手順]
pri0/2 (PRI(leased line)) を専用線接続で使用しますか?[yes]: yes
  回線速度(64〜1536[kbps])を64kbps単位で入力してください[64]: [Enter]
  リンクレイヤプロトコルにPPPを使用しますか?[yes]: [Enter]
    IPアドレスを入力してください: 195.20.64.101
    サブネットマスクを入力してください[255.255.255.0]: [Enter]
    接続先IPアドレスを入力してください: 195.20.64.102

(14) BRI回線の設定

ここではBRI回線を設定する手順を説明します。

[手順]
bri0/3 (BRI(leased line)) を専用線接続で使用しますか?[yes]: yes
  回線速度(64/128[kbps])を入力してください[64]: [Enter]
  リンクレイヤプロトコルにPPPを使用しますか?[yes]: [Enter]
    IPアドレスを入力してください: 195.20.64.101
    サブネットマスクを入力してください[255.255.255.0]: [Enter]
    接続先IPアドレスを入力してください: 195.20.64.102

(15) ATM回線(OC-3c(150Mbps))の設定

ここではATM回線(OC-3c(150Mbps))を設定する手順を例に説明します。

[手順]
atm1/0 (OC-3c/STM-1 ATM(multi-mode)) を使用しますか?[yes]: yes
  VPI番号(0〜63)を入力してください[0]: [Enter]
  VPのピークセルレート(64〜149760[kbps])を入力してください[3000]: [Enter]
  VCI番号(32〜511)を入力してください[32]: [Enter]
  VCのピークセルレート(64〜<VPのPCR> [kbps])を入力してください[64]: [Enter]
  IPアドレスを入力してください: 192.168.10.2
  サブネットマスクを入力してください[255.255.255.0]: [Enter]

(16) ATM回線(25M)の設定

ここではATM回線(25M)を設定する手順を例に説明します。

[手順]
atm1/0 (25M ATM) を使用しますか?[yes]: yes
  VPI番号(0〜63)を入力してください[0]: [Enter]
  VPのピークセルレート(64〜25000[kbps])を指定してください[3000]: [Enter]
  VCI番号(32〜511)を入力してください[32]: [Enter]
  VCのピークセルレート(64〜<VPのPCR> [kbps])を指定してください[64]: [Enter]
  IPアドレスを入力してください: 192.168.10.2
  サブネットマスクを入力してください[255.255.255.0]: [Enter]

(17) セットアップの終了

すべてのインタフェースの設定が終了すると,設定した構成定義情報を表示します。表示が1画面以上になる場合はmore形式で表示します。

構成定義情報の表示後,次に示す確認メッセージに従って,構成定義情報を運用に反映するかどうかを選択してください。

[手順]
#startup configuration file
router {
  name "Router";
};
line serial0/0 serial 0/0 line_speed 64;
line serial0/1 serial 0/1 {
  disable;
};
line pri0/2 pri 0/2 {
  timeslot pri0/2.1 1 width 1;
};
line bri0/3 bri 0/3 {
  timeslot bri0/3.1 1 width 1;
};
line atm1/0 oc3atm 1/0;
line ethernet2/0 ethernet 2/0;
line ethernet2/1 ethernet 2/1;
line ethernet2/2 ethernet 2/2 {
  disable;
};
line ethernet2/3 ethernet 2/3 {
  disable;
};
ppp serial0/0;
ppp serial0/1;
ppp bri0/3.1;
atm atm1/0 {
  vp_shaping_number 1;
  service_category_pattern gfr2s;
  vp 0 {
    pcr 3000;
    vc vc1/0.0/32 32 traffic gfr2.1;
  };
};
traffic gfr2.1 gfr2 {
  pcr 64;
  mcr 64;
  priority4_pcr 64;
};
pppoe ethernet2/0 dialer2/0 {
  user_name "venus@tokyodomain.com";
  password "orangebird";
};
ip dialer2/0;
ip ethernet2/1 {
  192.168.11.1 mask 255.255.255.0;
};
ip serial0/0 {
  destination_ip_address 123.150.127.2;
  123.150.127.1 mask 255.255.255.0;
};
ip pri0/2.1  {
  destination_ip_address 195.20.64.102;
  195.20.64.101 mask 255.255.255.0;
};
ip bri0/3.1  {
  destination_ip_address 195.20.65.102;
  195.20.65.101 mask 255.255.255.0;
};
ip vc1/0.0/32 {
  192.168.10.2 mask 255.255.255.0;
};
rip yes {
  interface 192.168.11.1;
  interface 123.150.127.2;
  interface 195.20.64.102;
  interface 195.20.65.102;
  interface 192.168.10.2;
};
snmp {
  "NETWORK-A" {
    128.1.1.2;
  };
};
 
セットアッププログラムを終了します。
0. 設定した内容をセーブしないで終了する
1. 設定した内容を再度変更する
2. 設定した内容をセーブして終了する(設定内容を運用に反映します)
番号を入力してください[2]: _

[注意事項]
  • セットアップを終了したあとに詳細な構成定義情報を設定したい場合は,ログイン後にcliコマンドを使用して設定してください。
  • 0を指定したときは,設定した内容は運用に反映されません。
  • 1を指定したときは,ルータ名称から再度変更することができます。
  • 2を指定したときは,設定した内容を運用に反映します。また,次のメッセージを表示します。
    詳細な構成定義情報を設定する場合は,ログインして”cli”コマンドを使用して設定してください。

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