トラブルシューティングガイド


5.5.3 OSPFまたはOSPFv3の経路情報が存在しない

本装置が取得した経路情報の中に,OSPFまたはOSPFv3の経路情報が存在しない場合は,次の表に示す障害解析方法に従って原因を切り分けてください。

また,VRFを使用していて,コンフィグレーションコマンドmaximum routesまたはipv6 maximum routesで経路の上限値を設定している場合,まず「5.5.5 VRFでユニキャスト経路情報が存在しない」の障害解析方法に従ってください。

表5‒8 OSPFまたはOSPFv3の障害解析方法

項番

確認内容・コマンド

対応

1

OSPFまたはOSPFv3のインタフェース状態を確認してください。

  • show ip ospf interface <ip address>

  • show ipv6 ospf interface <interface type> <interface number>

インタフェース状態がBackupDRまたはDR Otherの場合は,項番2へ。

インタフェース状態がDRまたはP to Pの場合は,項番3へ。

2

Neighbor ListでDRとの隣接ルータ状態を確認してください。

DRとの隣接ルータ状態がFull以外の場合は,項番4へ。

DRとの隣接ルータ状態がFullの場合は,項番5へ。

3

Neighbor Listで全隣接ルータ状態を確認してください。

一部の隣接ルータ状態がFull以外の場合は,項番4へ。

全隣接ルータ状態がFullの場合は,項番5へ。

4

エリア,各種インターバル,およびOSPFの認証について,OSPFまたはOSPFv3の設定が正しいか,コンフィグレーションを確認してください。

コンフィグレーションが正しい場合は,項番5へ。

コンフィグレーションが正しくない場合は,コンフィグレーションを修正してください。

5

OSPF経路またはOSPFv3経路を学習している経路を確認してください。

  • show ip route all-routes

  • show ipv6 route all-routes

経路がInActiveの場合は,項番6へ。

経路が存在しない場合は,隣接ルータがOSPF経路またはOSPFv3経路を広告しているか確認してください。

6

フィルタまたはQoSによってOSPFまたはOSPFv3のパケットが廃棄されていないか確認してください。

確認方法と対応については,「8.1 パケット廃棄の確認」を参照してください。

パケットが廃棄されていない場合は,隣接ルータがOSPF経路またはOSPFv3経路を広告しているか確認してください。