運用コマンドレファレンス Vol.3


show ipv6 ospf

プロトコルOSPFv3についての情報を表示します。

[入力形式]

show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>]
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] interface
                [{<interface type> <interface number> | detail }]
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] neighbor
                [{ interface <interface type> <interface number> 
                | <router id> | detail }]
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] area
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] [area <area id>]
                database database-summary
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] [area <area id>] database
               [{ adv-router <router id> | self-originate }]
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] [area <area id>] database
               <ls type> [[<lsa information>] 
               [{ adv-router <router id> | self-originate }] [lsid <ls id>]]
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] virtual-links
               [{ area<area id> [neighbor <router id>] | detail }]
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] [<domain no.>] border-routers
show ipv6 ospf nsr
show ipv6 ospf [vrf {<vrf id>|all}] statistics
show ipv6 ospf discard-packets

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

vrf {<vrf id>|all}

VRFのOSPFv3情報を表示します。<vrf id>指定時は指定VRFのOSPFv3情報だけを,all指定時はグローバルネットワークを含む全VRFのOSPFv3情報を表示します。<vrf id>にはコンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDを指定してください。

本パラメータ省略時の動作

グローバルネットワークのOSPFv3情報を表示します。

<domain no.>

OSPFv3ドメイン番号を指定し,指定ドメインの情報を表示します。

<domain no.>には1〜65535の範囲で指定してください。

本パラメータ省略時の動作

全ドメインの情報を表示します。

interface

OSPFv3のインタフェース情報を表示します。

interfaceだけを指定した場合,すべてのインタフェースのサマリー情報を表示します。

{<interface type> <interface number> | detail}
<interface type> <interface number>

指定したインタフェースの詳細情報を表示します。

<interface type> <interface number>には,次に示すインタフェース種別グループに対応するインタフェース名およびインタフェース番号を指定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■インタフェースの指定方法」を参照してください。

  • イーサネットインタフェース

  • イーサネットサブインタフェース

  • ポートチャネルインタフェース

  • ポートチャネルサブインタフェース

  • VLANインタフェース

  • ループバックインタフェース

  • マネージメントポート

detail

すべてのインタフェース詳細情報を表示します。

neighbor

隣接ルータの状態を表示します。

neighborだけを指定した場合,すべての隣接ルータのサマリー情報を表示します。

{interface <interface type> <interface number> | <router id> | detail}
interface <interface type> <interface number>

指定したインタフェースの隣接ルータのサマリー情報を表示します。

<interface type> <interface number>には,次に示すインタフェース種別グループに対応するインタフェース名およびインタフェース番号を指定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■インタフェースの指定方法」を参照してください。

  • イーサネットインタフェース

  • イーサネットサブインタフェース

  • ポートチャネルインタフェース

  • ポートチャネルサブインタフェース

  • VLANインタフェース

  • ループバックインタフェース

  • マネージメントポート

<router id>

指定したルータの詳細情報を表示します。<router id>には隣接ルータのルータIDをIPv4アドレスで指定します。

detail

すべての隣接ルータの詳細情報を表示します。

area

すべてのエリアのサマリー情報を表示します。

database database-summary

LSタイプごとのLS-Databaseの数を表示します。

area <area id>

指定エリアの情報を表示します。<area id>にはbackboneまたはエリアIDをIPv4アドレス,または10進数で入力します。

database

すべてのLS-Databaseの簡易表示をします。

{adv-router <router id>| self-originate}
adv-router <router id>

指定ルータIDを持つルータが広告したLS-Databaseを表示します。<router id>にはIPv4アドレスで指定します。

self-originate

自ルータが生成したLS-Databaseを表示します。

database <ls type>

指定したLSタイプのLS-Databaseを詳細表示します。<ls type>には次のLSタイプのどれかを指定します。

  • router:ルータLSA

  • network:ネットワークLSA

  • inter-area-prefix:エリア間プレフィックスLSA

  • inter-area-router:エリア間ルータLSA

  • external:AS外部経路LSA

  • link:リンクLSA

  • intra-area-prefix:エリア内プレフィックスLSA

  • opaque-link:Opaqueリンク

  • grace:グレースフル・リスタートLSA

<lsa information>

指定<lsa information>を持つLS-Databaseを詳細表示します。

<lsa information>には次のどれかを指定します。

<ls type>:<lsa information>

  • router:LSID(16進数で指定)

  • network:LSID(16進数で指定)

  • inter-area-prefix:エリア間プレフィックス(IPv6グローバルアドレスで指定)

  • inter-area-router:エリア間ルータのルータID(IPv4アドレスで指定)

  • external:AS 外部経路のアドレスプレフィックス(IPv6グローバルアドレスで指定)

  • link:インタフェース名(インタフェース名で指定)

  • intra-area-prefix:エリア内アドレスプレフィックス(IPv6グローバルアドレスで指定)

  • opaque-link:Opaqueリンクのインタフェース名(インタフェース名で指定)

  • grace:インタフェース名(インタフェース名で指定)

lsid<ls id>

指定LSIDを持つLS-Databaseを表示します。<ls id>には16進で0〜ffffffffが指定できます。

virtual-links

OSPFv3の仮想リンク情報を表示します。

virtual-linksだけを指定した場合,すべての仮想リンクのサマリー情報を表示します。

{ area<area id> [neighbor <router id>] | detail }
area<area id> [neighbor <router id>]

指定エリアを通過する仮想リンクのサマリー情報を表示します。

neighbor <router id>を指定した場合,指定相手ルータのより詳細な仮想リンク情報を表示します。

<area id>にはエリアIDをIPv4アドレスまたは10進数で指定します。<router id>にはIPv4アドレスで指定します。

detail

すべての仮想リンクの詳細情報を表示します。

border-routers

OSPFv3のエリア境界ルータ,およびAS境界ルータ情報を表示します。

nsr

ノンストップルーティング関連情報を表示します。

statistics

OSPFv3で収集したパケットの統計情報を表示します。

discard-packets

OSPFv3で廃棄されたパケットの情報を表示します。

パケットの内容は,OSPFv3ヘッダの先頭から表示されます。

表示が可能な廃棄パケットは,OSPFv3で要因ごとに最新の1パケット分となります。

各パラメータ省略時の動作

本コマンドでは,パラメータを指定してその条件に該当する情報だけを表示できます。パラメータを指定しない場合は,条件を限定しないで情報を表示します。複数のパラメータを指定した場合は,それぞれの条件に同時に該当する情報を表示します。

すべてのパラメータ省略時の動作

グローバルネットワークのOSPFv3のグローバル情報を表示します。

[実行例1] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] の例

図11‒24 グローバル情報の表示
>show ipv6 ospf
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
 
Domain: 1
Router ID: 172.16.1.1
Distance:
  Intra Area: 10, Inter Area: 10, External: 150
Flags: <AreaBorder ASBoundary>
SPF Interval: 7s, SPF Delay: 3s
Graceful Restart: Both
  Restart Time  : 60s
  Last Restart Status: Finished  20XX/03/10 18:11:23
  Last Helper Status : Finished  20XX/03/12 14:12:22
Stub Router     : On-Startup 25s
  Status        : Active 20XX/03/10 14:30:34
Area: 0, Interfaces: 2
    Network Range                                 State
    2001:db8:1:1::/64                             DoNotAdvertise
    2001:db8:2:2::/64                             Advertise
Area: 1, Interfaces: 1
    Network Range                                 State
    -                                             -
>

[実行例1の表示説明]

表11‒19 グローバル情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Router ID

ルータ識別子

Distance:

Intra area

OSPFv3のエリア内経路のディスタンス

Inter area

OSPFv3のエリア間経路のディスタンス

External

OSPFv3のAS外経路ディスタンス

SPF Interval

SPF計算インターバルタイマ設定値(秒)

SPF Delay

SPF計算遅延時間設定値(秒またはミリ秒)

1000ミリ秒以上は秒(s),1000ミリ秒未満はミリ秒(ms)で表示します。

Nonstop Routing※1

ノンストップルーティングの有効

Enable:有効

Sync Status※1

ノンストップルーティングの他系BCUとの同期状態

Asynchronous:非同期または待機系なし

Synchronizing:同期中

Synchronized:同期完了

Graceful Restart※2

グレースフル・リスタートの動作モード

Restart:リスタートルータとして動作

Helper:ヘルパールータとして動作

Both:リスタートルータとヘルパールータとして動作

Restart Time※2

リスタート後の再接続の許容時間(秒)

Last Restart Status※2

リスタートルータでの実行状態と実行結果(最新の情報を表示)

Receiving:経路学習中

Advertising:経路広告中

Finished:正常終了

Failed:失敗

-:未実施

リスタートルータの実行状態に遷移した時間

実行状態に遷移した日時

(実行状態が未実施の場合は日時を表示しません)

Last Helper Status※2

ヘルパールータの実行状態と実行結果(最新の情報を表示)

Receiving:経路学習中

Advertising:経路広告中

Finished:正常終了

Failed:失敗

−:未実施

ヘルパールータの実行状態に遷移した時間

実行状態に遷移した日時(実行状態が未実施の場合は日時を表示しません)

Stub Router※3

スタブルータの動作

Always:常時動作

On-Startup <Time>:装置起動後,設定時間動作(秒)

Status※3

スタブルータの状態

Active:動作中

InActive:未動作

スタブルータの開始日時

動作を開始した日時

(動作がAlwaysまたは状態がInactiveの場合は表示しません)

Flags

ルータ種別

AreaBorder:エリア境界ルータ

ASBoundary:AS境界ルータ

VLink:仮想リンクあり

Area

ルータが属するエリアのエリアID

Interfaces

エリアに属するインタフェース数

Network Range

サマリーネットワークの範囲

State

サマリーネットワークの広告有無

Advertise:広告する

DoNotAdvertise:広告しない

注※1 ノンストップルーティングを使用している場合だけ表示します。

注※2 グレースフル・リスタートを使用している場合だけ表示します。

注※3 スタブルータ機能を使用している場合だけ表示します。スタブルータの動作は,コンフィグレーションに設定した内容を表示します。また,スタブルータの状態は,動作状態を表示します。実行中にコンフィグレーションを変更した場合は,動作と状態が不一致になることがあります。

[実行例2] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] interfaceの例

図11‒25 全インタフェース情報のサマリー表示
>show ipv6 ospf interface
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Area: 0
  Interface         State     Priority  Cost   Neighbor
  Eth1/1            DR           1      1      1
 
Area: 1
  Interface         State     Priority  Cost   Neighbor
  Eth1/2            BackupDR     10     20     10
>

[実行例2の表示説明]

表11‒20 全インタフェース情報のサマリー表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Area

インタフェースが属するエリアのエリアID

Interface

インタフェース名

State

インタフェースの状態

Loopback:ループバック

Waiting:指定ルータ確定待ち

P to P:ポイント−ポイント・インタフェース

DR Other:指定ルータ,バックアップ指定ルータ以外

BackupDR:バックアップ指定ルータ

DR:指定ルータ

Priority

指定ルータ決定のための優先度

Cost

インタフェースのコスト

Neighbor

隣接ルータ数

[実行例3] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] interface [{<interface type> <interface number> | detail }]の例

図11‒26 特定インタフェース(gigabitethernet 1/1)情報の詳細表示
>show ipv6 ospf interface gigabitethernet 1/1
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Area: 0
Interface ID: 2,Link Local Address : fe80::212:e2ff:fe86:5300%Eth1/1
    IPv6 Address: 2001:db8:1:1::1/64
    MTU: 1460, DDinPacket: 70, LSRinPacket: 117, ACKinPacket:70
    Router ID: 172.16.1.1, Network Type: Broadcast, State: Backup DR
    DR: 172.17.1.1, Backup DR: 172.16.1.1
    Priority: 1, Cost: 1, Instance: 0
    Transmit Delay: 1s
    Intervals:
        Hello: 10s, Dead: 40s, Retransmit: 5s
 
  Neighbor List (1):
    Address                     State        Router ID         Priority
    fe80::212:e2ff:fe86:5301    Full         172.17.1.1           1
>

[実行例3の表示説明]

表11‒21 特定インタフェース情報の詳細表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Area

インタフェースが属するエリアのエリアID

Interface ID

インタフェースID

Link Local Address

インタフェースのIPv6リンクローカルアドレス

IPv6 Address

インタフェースのIPv6アドレス

MTU

OSPFv3パケットの最大送信データ長

IPv6ヘッダのサイズは含みません。

ループバックインタフェースの場合は表示しません。

DDinPacket

一つのデータベース交換パケットで送信可能なエントリ数

LSRinPacket

一つのLSリクエストパケットで送信可能なエントリ数

ACKinPacket

一つのACKパケットで送信可能なエントリ数

Router ID

自ルータのルータID

Network Type

ネットワークのタイプ

Loopback:ループバックインタフェース

Broadcast:ブロードキャスト型インタフェース

P to P:ポイント−ポイント型インタフェース

State

インタフェースの状態

Loopback:ループバック

Waiting:指定ルータ確定待ち

P to P:ポイント−ポイント・インタフェース

DR Other:指定ルータ,バックアップ指定ルータ以外

BackupDR:バックアップ指定ルータ

DR:指定ルータ

DR

インタフェースの指定ルータのルータID

none:指定ルータが存在しないまたは選択中

Backup DR

インタフェースのバックアップ指定ルータのルータID

none:バックアップ指定ルータが存在しないまたは選択中

Priority

指定ルータ決定のための優先度

Cost

インタフェースのコスト

Instance

インタフェースの所属グループ

Transmit Delay

リンク状態更新パケットの送信に要する時間(秒)

Intervals:

Hello

Helloパケットの送信間隔(秒)

Dead

Helloパケットの最大許容受信間隔(秒)

Retransmit

OSPFv3パケットの再送間隔(秒)

Neighbor List(n):

隣接ルータ数

Address

隣接ルータのIPv6リンクローカルアドレス

none:隣接ルータと未接続状態

State

隣接ルータとの状態

Down

Attempt

Init

Two Way

Exch Start

Exchange

Loading

Full

Router ID

隣接ルータのルータID

none:隣接ルータと未接続状態

Priority

隣接ルータの優先度

[実行例4] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] neighbor [interface <interface type> <interface number>] の例

OSPFv3プロトコルが動作する全インタフェースの隣接ルータに関するサマリー情報を表示します。

図11‒27 隣接ルータ情報のサマリー表示
>show ipv6 ospf neighbor
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Area: 0
Neighbor Address          State               Router ID      DeadTime Interface
fe80::212:e2ff:fe86:5301  Full/BackupDR       172.16.10.12         10 Eth1/1
fe80::212:e2ff:fe86:5302  Full/DR Other       172.16.10.13         20 Eth1/1
fe80::212:e2ff:fe86:5303  Exch Start/DR Other 172.18.10.14          5 Eth1/1
 
Area: 1
Neighbor Address          State               Router ID      DeadTime Interface
fe80::212:e2ff:fe86:5304  Full/DR             172.18.120.131        1 Eth1/5
 
Area: 2
Neighbor Address          State               Router ID      DeadTime Interface
fe80::212:e2ff:fe86:5305  Full/DR             172.18.10.10          1 Eth6/1
 
Virtual Neighbor
Transit Area     State       Router ID        Interface       Cost
1                Full        192.168.10.1     Eth1/1             5
1                Full        192.168.11.1     Eth2/1             6
2                Full        192.168.1.1      Eth3/1             5
>

注 interface <interface type> <interface number>指定時は指定インタフェースの隣接ルータに関するサマリー情報を表示します。

[実行例4の表示説明]

表11‒22 全隣接ルータ情報のサマリー表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Area

インタフェースが属するエリアのエリアID

Neighbor Address

隣接ルータのIPv6リンクローカルアドレス

none:隣接ルータと未接続状態

State

隣接ルータとの状態

Down

Attempt

Init

Two Way

Exch Start

Exchange

Loading

Full

隣接ルータのDR

DR Other:指定ルータ,バックアップ指定ルータでない

BackupDR:バックアップ指定ルータ

DR:指定ルータ

表示なし:指定ルータが存在しないまたは選択中

Router ID

隣接ルータのルータID

none:隣接ルータと未接続状態

DeadTime

隣接ルータのホールド時間

隣接ルータをダウンと判断するまでの残り時間(秒)

Interface

インタフェース名

none:隣接ルータと未接続状態

Virtual Neighbor

Transit Area

仮想リンクの通過エリア

State

相手ルータとの状態

Down

Attempt

Init

Two Way

Exch Start

Exchange

Loading

Full

Router ID

隣接ルータのルータID

DeadTime

隣接ルータのホールド時間

隣接ルータをダウンと判断するまでの残り時間(秒)

Interface

インタフェース名

Cost

インタフェースのコスト

[実行例5] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] neighbor [{ <router id> | detail }] の例

図11‒28 指定隣接ルータ(172.17.1.1)情報の詳細表示
>show ipv6 ospf neighbor 172.17.1.1
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Area: 0
Interface: Eth1/1, Interface State: Backup DR
    Neighbor Address: fe80::212:e2ff:fe86:5301, State: Full/DR
    Neighbor Router ID: 172.17.1.1, Priority: 1
    Neighbor Interface ID: 2
    DR: 172.16.10.11, Backup DR: 172.16.10.10
    DeadTime: 36s, Up: 10d 12h, Adjacent: 10h 11m
    DS: 0, LSR: 0, Retrans: 0, <Master>
    Track Name: -, Track ID: -, Track State: -
>

注 detail指定時はすべての隣接ルータに関する詳細情報を表示します。

[実行例5の表示説明]

表11‒23 指定隣接ルータ情報の詳細表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Area

インタフェースが属するエリアのエリアID

Interface

インタフェース名

none:隣接ルータと未接続状態

Interface State

インタフェースの状態

Waiting:指定ルータ確定待ち

P to P:ポイント−ポイント・インタフェース

DR Other:指定ルータ,バックアップ指定ルータ以外

BackupDR:バックアップ指定ルータ

DR:指定ルータ

Neighbor Address

隣接ルータのIPv6リンクローカルアドレス

none:隣接ルータと未接続状態

State

隣接ルータとの状態

Down

Attempt

Init

Two Way

Exch Start

Exchange

Loading

Full

隣接ルータのDR

DR Other:指定ルータ,バックアップ指定ルータでない

BackupDR:バックアップ指定ルータ

DR:指定ルータ

表示なし:指定ルータが存在しないまたは選択中

Neighbor Router ID

隣接ルータのルータID

none:隣接ルータと未接続状態

Priority

隣接ルータの優先度

DR

隣接ルータが認識している指定ルータのルータID

none:指定ルータが存在しないまたは選択中

Backup DR

隣接ルータが認識しているバックアップ指定ルータのルータID

none:バックアップ指定ルータが存在しないまたは選択中

DeadTime

隣接ルータのホールド時間

隣接ルータをダウンと判断するまでの残り時間(秒)

Up

隣接ルータを認識してから経過した時間

経過日数および時間

xxxxd:日(100日〜49708日)

xxd xxh:日,時(1日0時間〜99日23時間)

xxh xxm:時,分(1時間0分〜23時間59分)

xxm xxs:分,秒(1分0秒〜59分59秒)

xxs:秒(0〜59秒)

表示なし:隣接ルータの状態がDown,AttemptまたはInitである

Adjacent

隣接ルータと隣接関係が確立してから経過した時間

経過日数および時間

xxxxd:日(100日〜49708日)

xxd xxh:日,時(1日0時間〜99日23時間)

xxh xxm:時,分(1時間0分〜23時間59分)

xxm xxs:分,秒(1分0秒〜59分59秒)

xxs:秒(0〜59秒)

表示なし:隣接ルータと隣接関係が確立していない

DS

Database Summaryキューの総数

LSR

Link State Requestキューの総数

Retrans

Retransキューの総数

<...>

隣接ルータのオプション

Initialize

More

Master

Track Name

BFD連携のために指定したトラック名

BFDと連携しない場合は"-"を表示します。

Track ID

BFD連携で要求したBFD監視のトラックID

BFD監視を要求していない場合は"-"を表示します。

Track State

BFD監視のトラック状態

  • Up:アップ

  • Down:ダウン

  • Down (AdminDown):管理的ダウン(BFD連携していて,意図的にBFDセッションの確立を抑止している状態)

  • -:BFD監視を要求していない

[実行例6] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] areaの例

図11‒29 全エリアのサマリー情報表示
>show ipv6 ospf area
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
ID               Neighbor  SPFcount  Flags
0                3         14        <ASBoundary>
10               2         8         <ASBoundary>
>

[実行例6の表示説明]

表11‒24 全エリアのサマリー情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

ID

インタフェースが属するエリアのエリアID

Neighbor

隣接ルータ数

SPFcount

SPF計算(ルーティングテーブル登録処理)の実行回数

Flags

フラグ

Stub:エリアがスタブエリアです

ASBoundary:エリア内にAS境界ルータが存在します

[実行例7] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] [{ area <area id> | backbone }] database database-summaryの例

図11‒30 特定エリア(backbone)のリンクステート数表示
>show ipv6 ospf area backbone database database-summary
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Local Router ID: 172.16.251.141
Area: 0
  [Linklocal scope]
    Link             :     1
    Opaque-Link      :     1
    Grace            :     1
    ------------------------
    Total                  3
  [Area scope]
    Router           :     2
    Network          :     0
    Inter-Area-Prefix:     0
    Inter-Area-Router:     1
    Intra-Area-Prefix:     1
    ------------------------
    Total                  4
 
[AS scope]
    External:     1
>

注 area <area id>省略時はすべてのエリアのリンクステート数を表示します。

[実行例7の表示説明]

表11‒25 特定エリアのリンクステート数の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Local Router ID

自ルータのルータID

Area

エリアID

Linklocal-scope

Link

Link LSA数

Opaque-Link

Opaque-Link数

Grace

Grace-LSA数

Total

リンクローカルスコープのLSAの総数

Area-scope

Router

ルータリンク数

Network

ネットワークリンク数

Inter-Area-Prefix

エリア間プレフィックスリンク数

Inter-Area-Router

エリア間ルータリンク数

Intra-Area-Prefix

エリア内プレフィックスリンク数

Total

エリアスコープのLSAの総数

AS-scope

External

外部リンク数

[実行例8] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] area [{ <area id> | backbone }] database [{ adv-router <router id> | self-originate }]の例

[実行例8の表示説明]

表11‒26 エリア情報の簡易表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Local Router ID

自ルータのルータID

Area

エリアID

LS Database

リンクステート名

Router-LSA

Network-LSA

Inter-Area-Prefix-LSA

Inter-Area-Router-LSA

AS-external-LSA

Link-LSA

Intra-Area-Prefix-LSA

Opaque-Link

Grace-LSA

Advertising Router

LSAの広告元ルータのルータID

LSID

リンクステートID

Age

LSAのエージング時間(秒)

MaxAgeのときは-1と表示されます。

Sequence

LSAのシーケンス番号

Checksum

LSAのチェックサム

Length

LSAのサイズ(バイト)

Interface

インタフェース名

[実行例9] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] [{ area <area id> | backbone }] database <ls type> [<lsa information>][{ adv-router <router id> | self-originate][lsid<ls id> }]の例

[実行例9の表示説明]

表11‒27 エリア情報の詳細表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Local Router ID

自ルータのルータID

Area

エリアID

LS Database

指定した<LS Type>

Router-LSA

Network-LSA

Inter-Area-Prefix-LSA

Inter-Area-Router-LSA

AS-external-LSA

Link-LSA

Intra-Area-Prefix-LSA

Opaque-Link

Grace-LSA

Advertising Router

LSAの広告元ルータのルータID

LSID

リンクステートID

Age

LSAのエージング時間(秒)

MaxAgeのときは3600と表示されます。

Length

LSAのサイズ(バイト)

Sequence

LSAのシーケンス番号

Checksum

LSAのチェックサム

LS Database = Router-LSAのとき

Flags

ルータ種別

AreaBorder

ASBoundary

VLink

Options

広告元ルータの能力

IPv6:IPv6をサポートしています。

External:AS外経路の流し込みができます。

Router:localアドレスでないパケットはフォワーディングしません。

Type

リンクタイプ

Router:隣接ルータへの接続

TransNet:指定ルータへの接続

Virtual:仮想リンクへの接続

Metric

コスト

Interface ID

自インタフェースID

Neighbor Interface ID

接続相手のインタフェースID

リンクタイプがRouter,またはVirtualのときは隣接ルータのインタフェースID,リンクタイプがTransNetのときはDRのインタフェースIDが表示されます。

Neighbor Router ID

接続相手のルータID

リンクタイプがRouter,またはVirtualのときは隣接ルータのルータID,リンクタイプがTransNetのときはDRのルータIDが表示されます。

LS Database = Network-LSAのとき

Options

広告元ルータの能力

IPv6:IPv6をサポートしています。

External:AS外経路の流し込みができます。

Router:localアドレスでないパケットはフォワーディングしません。

Attached Router

ネットワークに接続しているルータのルータID

LS Database = Inter-Area-Prefix-LSAのとき

Prefix

IPv6アドレスプレフィックス

Metric

コスト

Prefix Options

プレフィックスオプション

LocalAddress:このprefixは広告元ルータのIPv6インタフェースアドレスです。

LS Database = Inter-Area-Router-LSAのとき

Destination Router ID

AS境界ルータのルータID

Metric

AS境界ルータへのコスト

LS Database = AS-external-LSAのとき

Prefix

プレフィックス

Prefix Options

プレフィックスオプション

LocalAddress:このprefixは広告元ルータのIPv6インタフェースアドレスです。

Type

コストのタイプ

1または2

Metric

コスト

Tag

コストのタイプ

Forwarding Address

ネクストホップアドレス

RFCで仕様が不明確であり,サポートされていないため,"----"が表示されます。

Referenced LS Type

参照しているLSAのタイプ

Router-LSA

Network-LSA

Inter-Area-Prefix-LSA

Inter-Area-Router-LSA

AS-external-LSA

Link-LSA

Intra-Area-Prefix-LSA

RFCで仕様が不明確であり,サポートされていないため,"----"が表示されます。

Referenced LS ID

参照しているLSAのLSID

RFCで仕様が不明確であり,サポートされていないため,"----"が表示されます。

<...>

経路の状態

NotInstall

NoAdvise

Int

Ext

Pending

Delete

Hidden

Initial

Release

Flash

OnList

Gateway

Reject

Active

Remote

NoAggregate

Vrrp

ProxyNDP

Dntfwd

Suppressed

  • 経路がインポートされているときだけ表示されます。

  • Activeがないものは,インポートを抑止したLSAを示します。

  • 自分が生成したLSAはNextHop,Flagsを表示しません。

NextHop

ネクストホップアドレス

LS Database = Link-LSAのとき

Interface

インタフェース名

Options

広告元ルータの能力

IPv6:IPv6をサポートしています。

External:AS外経路の流し込みができます。

Router:localアドレスでないパケットはフォワーディングしません。

Priority

広告元ルータのルータ優先度

Link-local-Address

広告元ルータのインタフェースのリンクローカルアドレス

Prefix List

IPv6アドレスプレフィックス

Prefix Options

プレフィックスオプション

LocalAddress:このprefixは広告元ルータのIPv6インタフェースアドレスです。

LS Database = Intra-Area-Prefix-LSAのとき

Referenced LS Type

参照しているLSAのタイプ

Router-LSA

Network-LSA

Inter-Area-Prefix-LSA

Inter-Area-Router-LSA

AS-external-LSA

Link-LSA

Intra-Area-Prefix-LSA

Referenced LS ID

参照しているLSAのLSID

Referenced Advertising Router

参照しているLSAの広告元ルータID

Prefix List

IPv6アドレスプレフィックス

Metric

コスト

Prefix Options

プレフィックスオプション

LocalAddress:このprefixは広告元ルータのIPv6インタフェースアドレスです。

LS Database= Opaque-Linkのとき

Interface

Opaque-Linkを受信したインタフェースのアドレス

Transit Area

仮想リンクの通過エリア

Virtual Neighbor Router ID

仮想リンクの相手ルータID

LSID

リンクステートID

Opaque-Link Type

Opaque-Linkのタイプ

Opaque-Link ID

Opaque-LinkのID

Advertising Router

LSAの広告元ルータのルータID

Age

LSAのエージ(秒)

Length

LSAのサイズ(バイト)

Sequence

LSAのシーケンス番号

Checksum

LSAのチェックサム

LS Database = Opaque-LinkのTLV表示部の項目を次に示します。

Type

Opaque-Link TLVのタイプ

Grace Period:リスタートルータがリスタートしている間,ヘルパールータでリスタートルータと隣接が確立していなければならない期間。

Graceful Restart Reason:ルータがリスタートした理由。

上記タイプ以外については,Typeの値を10進数で表示します。

Length

Opaque-Link TLVのLength

LS Database = Opaque-LinkのTLVのValueフィールドの説明項目を次に示します。

Reason

グレースフル・リスタートを実行した理由

Unknown:不明。

Software restart:ソフトウェアリスタート。

Software reload/upgrade:ソフトウェアリロードまたはソフトウェアアップグレード。

Switch to redundant control processor:冗長制御プロセッサの切り替え。

上記コード以外については,コードの値を10進で表示します。

Value

グレースフル・リスタートを実行した理由

上記Reason値以外の場合,Valueフィールドの値を16進数で表示します。

LS Database = Grace-LSAのとき

Interface

Grace-LSAを受信したインタフェースのアドレス

Transit Area

仮想リンクの通過エリア

Virtual Neighbor Router ID

仮想リンクの相手ルータID

Advertising Router

LSAの広告元ルータのルータID

LSID

リンクステートID

Age

LSAのエージ(秒)

Length

LSAのサイズ(バイト)

Sequence

LSAのシーケンス番号

Checksum

LSAのチェックサム

LS Database = Grace-LSAのTLV表示部の項目を次に示します。

Type

Grace-LSAのTLVのタイプ

Grace Period:リスタートルータがリスタートしている間,ヘルパールータでリスタートルータと隣接が確立していなければならない期間。

Graceful Restart Reason:ルータがリスタートした理由。

上記タイプ以外については,Typeの値を10進数で表示します。

Length

Grace-LSAのTLVのLength

LS Database = Grace-LSAのTLVのValueフィールドの説明項目を次に示します。

Reason

グレースフル・リスタートを実行した理由

Unknown:不明。

Software restart:ソフトウェアリスタート。

Software reload/upgrade:ソフトウェアリロードまたはソフトウェアアップグレード。

Switch to redundant control processor:冗長制御プロセッサの切り替え。

上記コード以外については,コードの値を10進で表示します。

Value

グレースフル・リスタートを実行した理由

上記Reason値以外の場合,Valueフィールドの値を16進数で表示します。

[実行例10] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] virtual-links [area <area id>]の例

図11‒42 仮想リンク情報の表示
>show ipv6 ospf virtual-links
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Transit Area     State       Router ID        Interface       Cost
1                Full        192.168.10.1     Eth1/1          5
1                Init        192.168.11.1     ----            6
2                Full        192.168.1.1      Eth1/1          5
>
>show ipv6 ospf virtual-links area 1
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Transit Area     State       Router ID        Interface       Cost
1                Full        192.168.10.1     Eth1/1          5
1                Init        192.168.11.1     ----            6
>

[実行例10の表示説明]

表11‒28 仮想リンク情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Transit Area

仮想リンクの通過エリア

State

相手ルータとの状態

Down

Attempt

Init

Two Way

Exch Start

Exchange

Loading

Full

Router ID

仮想リンクの相手ルータID

Interface

自インタフェースのインタフェース名

Cost

インタフェースのコスト

[実行例11] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] virtual-links {area <area id> neighbor <router id> | detail}の例

図11‒43 仮想リンク情報の詳細表示
>show ipv6 ospf virtual-links area 1 neighbor 192.168.10.1
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Transit Area: 1, Virtual Neighbor Router ID: 192.168.10.1
    Virtual Link State: UP
    Interface Name: Eth1/1
    Local Address           : 2001:db8:1:1::1
    Virtual Neighbor Address: 2001:db8:2:2::3
    Cost: 5, State: Full
    Transmit Delay: 4S
    Intervals:
        Hello: 10s, Dead: 40s, Retransmit: 5s
    DeadTime: 36s, Up: 10d 12h, Adjacent: 10h 11m
    DS: 0, LSR: 0, Retrans: 0, <Master>
>

[実行例11の表示説明]

表11‒29 仮想リンク情報の詳細表示の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Transit Area

仮想リンクの通過エリア

Virtual Neighbor Router ID

仮想リンクの相手ルータID

Virtual Link State

仮想リンクの状態

UP

DOWN

Interface Name

自インタフェースのインタフェース名

Local Address

自インタフェースのIPv6アドレス

Virtual Neighbor Address

相手インタフェースのIPv6アドレス

Cost

インタフェースのコスト

State

相手ルータとの状態

Down

Attempt

Init

Two Way

Exch Start

Exchange

Loading

Full

Transmit Delay

リンク状態更新パケットの送信に要する時間(秒)

Intervals

Hello

Helloパケットの送信間隔(秒)

Dead

Helloパケットの最大許容受信間隔(秒)

Retransmit

OSPFv3パケットの再送間隔(秒)

DeadTime

隣接ルータのホールド時間

隣接ルータをダウンと判断するまでの残り時間(秒)

Up

隣接ルータを認識してから経過した時間

経過日数および時間

xxxxd:日(100日〜49708日)

xxd xxh:日,時(1日0時間〜99日23時間)

xxh xxm:時,分(1時間0分〜23時間59分)

xxm xxs:分,秒(1分0秒〜59分59秒)

xxs:秒(0〜59秒)

表示なし:隣接ルータの状態がDown,AttemptまたはInitである

Adjacent

隣接ルータと隣接関係が確立してから経過した時間

経過日数および時間

xxxxd:日(100日〜49708日)

xxd xxh:日,時(1日0時間〜99日23時間)

xxh xxm:時,分(1時間0分〜23時間59分)

xxm xxs:分,秒(1分0秒〜59分59秒)

xxs:秒(0〜59秒)

表示なし:隣接ルータと隣接関係が確立していない

DS

Database Summaryキューの総数

LSR

Link State Requestキューの総数

Retrans

Retransキューの総数

<...>

隣接ルータのオプション

Initialize

More

Master

[実行例12] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] [<domain no.>] border-routersの例

図11‒44 エリア境界ルータおよびAS境界ルータ情報の表示
>show ipv6 ospf border-routers
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Domain: 1
Router ID: 172.20.3.1, Area: 3
    Cost: 22, Type: Intra-Area, Flags: <ASBoundary>
    Next Hop: fe80::212:e2ff:fe86:5301%Eth1/1
Router ID: 172.16.1.1, Area: 2
    Cost: 10, Type: Inter-Area, Flags: <AreaBorder>
    Next Hop: fe80::212:e2ff:fe86:5302%Eth1/1
Router ID: 172.17.1.1, Area: 0
    Cost: 20, Type: Inter-Area, Flags: <ASBoundary>
    Next Hop: fe80::212:e2ff:fe86:5303%Eth1/1
>

[実行例12の表示説明]

表11‒30 エリア境界ルータおよびAS境界ルータ情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Domain

ドメイン番号

Router ID

エリア境界ルータまたはAS境界ルータのルータID

Area

エリア境界ルータまたはAS境界ルータを持つエリアのエリアID

Cost

エリア境界ルータまたはAS境界ルータへのコスト

Type

経路のタイプ

Inter-Area

Intra-Area

Flags

ルータのタイプ

AreaBorder:エリア境界ルータ

ASBoundary:AS境界ルータ

Next Hop

エリア境界ルータまたはAS境界ルータへのネクストホップ

[実行例13] show ipv6 ospf nsrの例

図11‒45 OSPFv3のノンストップルーティング関連情報の表示
> show ipv6 ospf nsr
Date 20XX/12/14 12:00:00 UTC
Total of Domain: 2
Status: Synchronized
Sync Time: 20XX/10/8 12:00:00
Nonstop-Routing Control Information
  Waited Request : 0
  Total  Request : 34
>

[実行例13の表示説明]

表11‒31 OSPFv3のノンストップルーティング関連情報の表示内容

表示項目

意味

表示詳細情報

Total of Domain

ノンストップルーティング対象のドメイン数

Status

他系BCUとの同期状態

Asynchronous:非同期または待機系なし

Synchronizing:同期中

Synchronized:同期完了

Sync Time

最後に同期がとれた時刻

一度も同期していない場合,"-"で表示します。

Waited Request

滞留している他系BCUへの要求数

Total Request

他系BCUに発行した要求数累計

[実行例14] show ipv6 ospf [vrf {<vrf id> | all}] statistics の例

図11‒46 OSPFで収集されている送受信パケットの統計情報の表示
> show ipv6 ospf statistics
Date 20XX/03/14 12:00:00 UTC
Packets:
Received                       Sent
Hello             : 145801     Hello             : 140932
DB description    : 145        DB description    : 31
Link-State request: 49         Link-State request: 34
Link-State update : 5231       Link-State update : 5126
Link-State ack    : 5214       Link-State ack    : 5104
Errors:
IP: invalid destination                : 0
IP: invalid protocol                   : 0
IP: received my own packet             : 0
OSPFv3: invalid packet type            : 0
OSPFv3: invalid version                : 0
OSPFv3: invalid checksum               : 0
OSPFv3: invalid instance id            : 0
OSPFv3: area mismatch                  : 0
OSPFv3: invalid virtual link           : 0
OSPFv3: too short packet               : 0
OSPFv3: packet size > ip length        : 0
OSPFv3: transmit error                 : 0
OSPFv3: interface down                 : 0
OSPFv3: unknown neighbor               : 0
HELLO: hello timer mismatch            : 0
HELLO: dead timer mismatch             : 0
HELLO: extern option mismatch          : 0
HELLO: router id confusion             : 0
HELLO: unknown neighbor on virtual link: 0
HELLO: unknown neighbor on NBMA network: 0
DD: neighbor state mismatch            : 0
DD: router id confusion                : 0
DD: extern option mismatch             : 0
DD: MTU mismatch                       : 0
LS ACK: neighbor state mismatch        : 0
LS ACK: invalid ack                    : 0
LS ACK: duplicate ack                  : 0
LS ACK: unknown LSA type               : 0
LS REQ: neighbor state mismatch        : 0
LS REQ: empty request                  : 0
LS REQ: invalid request                : 0
LS UPDATE: neighbor state mismatch     : 0
LS UPDATE: invalid LSA checksum        : 0
LS UPDATE: received less recent LSA    : 0
LS UPDATE: unknown LSA type            : 0
>

[実行例14の表示説明]

表11‒32 送受信パケットの統計情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Packets

受信したパケット総数

Received

受信パケット数

Sent

送信パケット数

Hello

Helloパケット数

DB description

Database descriptionパケット数

Link-State request

Link-State Requestパケット数

Link-State update

Link-State Updateパケット数

Link-State ack

Link-State Ackパケット数

Errors

受信したエラーパケット総数

IP: invalid destination

宛先アドレス不正パケット数

IP: invalid protocol

プロトコル不正パケット数

IP: received my own packet

自発パケット受信数

OSPFv3: invalid packet type

パケット種別不正パケット数

OSPFv3: invalid version

バージョン不正パケット数

OSPFv3: invalid checksum

チェックサム不正パケット数

OSPFv3: invalid instance id

インスタンスID不正パケット数

OSPFv3: area mismatch

エリア不一致パケット数

OSPFv3: invalid virtual link

仮想リンク不正パケット数

OSPFv3: too short packet

パケット長が短いため廃棄したパケット数

OSPFv3: packet size > ip length

パケット長が受信パケット長より長いため廃棄したパケット数

OSPFv3: transmit error

パケット送信失敗パケット数

OSPFv3: interface down

ダウンインタフェースからの受信パケット数

OSPFv3: unknown neighbor

未確認OSPFv3隣接ルータパケット数

HELLO: hello timer mismatch

Helloパケットの送信間隔不一致パケット数

HELLO: dead timer mismatch

Helloパケットの最大許容受信間隔不一致パケット数

HELLO: extern option mismatch

スタブエリア設定不一致パケット数

HELLO: router id confusion

同一ルータIDパケット受信数

HELLO: unknown neighbor on virtual link

仮想リンク上の未確認OSPFv3隣接ルータパケット数

HELLO: unknown neighbor on NBMA network

NBMAネットワーク上の未確認OSPFv3隣接ルータパケット数

DD: neighbor state mismatch

隣接状態の不一致によって廃棄した受信パケット数

DD: router id confusion

同一ルータIDパケット受信数

DD: extern option mismatch

スタブエリア設定不一致パケット数

DD: MTU mismatch

MTU不一致パケット数

LS ACK: neighbor state mismatch

隣接状態の不一致によって廃棄した受信パケット数

LS ACK: invalid ack

Link-State Ack不正パケット数

LS ACK: duplicate ack

重複Link-State Ackパケット数

LS ACK: unknown LSA type

未確認LSA種別

LS REQ: neighbor state mismatch

隣接状態の不一致によって廃棄した受信パケット数

LS REQ: empty request

要求なしLink-State Requestパケット数

LS REQ: invalid request

不正Link-State Requestパケット数

LS UPDATE: neighbor state mismatch

隣接状態の不一致によって廃棄した受信パケット数

LS UPDATE: invalid LSA checksum

チェックサム不正によって,廃棄したLSA数

LS UPDATE: received less recent LSA

シーケンス番号不正によって,廃棄したLSA数

LS UPDATE: unknown LSA type

LSA種別不正によって,廃棄したLSA数

[実行例15] show ipv6 ospf discard-packetsの例

図11‒47 OSPFv3で廃棄したパケットの表示
> show ipv6 ospf discard-packets
Date 20XX/10/08 12:00:00 UTC
Collection Time : 20XX/10/08 10:40:03
OSPFv3 RECV: fe80::1%Eth2/1 -> ff02::5%Eth2/1 (Router ID: 192.168.30.212)
Errors    : OSPFv3: invalid packet type
Received Data:
  (0000)   0300 0024  0200 0000  0000 0001  8fad 0000
  (0010)   0001 0002  0100 0013  000a 0028  0000 0000
  (0020)   0000 0000
  OSPFv3 Length: 36
 
Collection Time : 20XX/10/07 11:12:11
OSPFv3 RECV: fe80::1%Eth2/1 -> ff02::5%Eth2/1 (Router ID: 192.168.30.212)
Errors    : LS UPDATE: neighbor state mismatch
Received Data:
  (0000)   0304 003c  0000 0002  0000 0000  226e 0000
  (0010)   0000 0001  0002 2001  0000 0000  0100 0008
  (0020)   8000 000e  8877 0028  0300 0013  0200 0001
  (0030)   0000 0002  0000 0002  0000 0002
  OSPFv3 Length: 60
>

[実行例15の表示説明]

表11‒33 OSPFv3で廃棄したパケットの表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

Collection Time

収集された時間

OSPFv3 RECV

通信相手

transmit error以外の場合

OSPFv3 SEND

通信相手

transmit errorの場合

vrf

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Router ID

接続相手のRouter ID

Router IDが判別できない場合,unspecifiedを表示します。

error code

transmit errorの場合のエラーコード

Errors

パケット廃棄の要因

Received Data

廃棄されたOSPFv3パケットデータ

OSPFv3 Length

OSPFv3パケット長

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表11‒34 show ipv6 ospfコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

A program error occurred. Retry the command. (error = <error message>)

プログラムエラーが発生しました。

コマンドを再実行してください。

<error message>:エラー部位

No domain exists

ドメインが存在しません。

No OSPFv3 virtual link is configured.

仮想リンクが設定されていません。

Nonstop-routing is not active.

ノンストップルーティングが動作していません。

OSPFv3 is not active in the specified VRF. (VRF = <vrf id>)

指定VRFではOSPFv3が動作していません。

<vrf id>:VRF ID

OSPFv3 is not active.

OSPFv3が動作していません。

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

The connection with the unicast routing program (rtm) failed. Retry the command.

ユニキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。コマンドを再実行してください。

The specified area does not exist.

指定エリアが存在しません。

The specified domain does not exist. (domain ID = <domain no.>)

指定ドメインは存在しません。

<domain no.>:ドメイン番号

The specified interface does not exist.

指定したインタフェースは存在しません。正しいインタフェースを指定してください。

The specified interface type is incorrect.

指定した<interface type>が不正です。指定パラメータを確認して再実行してください。

The specified LSA does not exist.

指定LSAが存在しません。

The specified neighbor router does not exist. (router ID = <router id>)

指定隣接ルータは存在しません。

<router id>:ルータID

The specified transit area does not exist. (area = <area id>)

指定通過エリアは存在しません。

<area id>:エリアID

The specified virtual neighbor router does not exist. (router ID = <router id>)

指定仮想隣接ルータは存在しません。

<router id>:ルータID

The specified VRF does not exist. (VRF = <vrf id>)

指定VRFが存在しません。

<vrf id>:VRF ID

The unicast routing program (rtm) is not responding. Retry the command.

ユニキャストルーティングプログラムからの応答がありません。コマンドを再実行してください。

There is no area border router or AS boundary router.

エリア境界ルータ,およびAS境界ルータは存在しません。

There is no neighbor router.

隣接ルータが存在しません。

[注意事項]

なし