コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.3


router-id

ルータの識別子(ルータID)を指定します。

[入力形式]

情報の設定・変更
router-id <ip address>
情報の削除
no router-id

[入力モード]

(config-rtr)

[パラメータ]

<ip address>

ルータIDを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    0.0.0.0を除くIPv4アドレスを指定します。

[コマンド省略時の動作]

OSPFv3が動作を開始するとき,次の順番で,OSPFv3が属するVRFまたはグローバルネットワークから自動的にルータIDを選択します。ただし,OSPFv3の動作開始後は,自動選択したルータIDを変更しません。

  1. ループバックインタフェースに割り当てられたIPv4アドレス

  2. IPv4インタフェースの中で最も大きいIPv4アドレス

[通信への影響]

OSPFv3動作中に設定を変更し,使用中のルータIDと異なる値を設定した場合は,隣接関係をいったん切断します。

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 本コマンドを省略し,OSPFv3が属するVRFまたはグローバルネットワークにIPv4アドレスが設定されたインタフェースが存在しない場合,OSPFv3が動作しません。

  2. 本コマンドを省略し,ルータIDを自動選択する場合,次に注意してください。

    • コンフィグレーションの設定順序によっては,最大IPv4アドレスが選択されない場合もあります。例えば,ipv6 ospf areaコマンドを設定した場合,設定と同時にOSPFv3が動作を開始します。それ以降に優先度の高いIPv4アドレスが設定されても,ルータIDを変更しません。

    • OSPFv3の動作開始後は,本コマンドを削除した契機やループバックアドレスを変更した契機では,ルータIDを自動変更しません。

    • 装置の再起動などの要因で,ルータIDが変更されることがあります。

  3. OSPFv3では,各ルータのルータIDとネットワークアドレスを使用してネットワーク構成を学習し経路計算を行います。そのため,ルータIDに不正(異なるルータに同じルータIDを設定する)があるとネットワーク構成を正しく学習できません。

[関連コマンド]

ip address (interface loopback)
disable