コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.3


ip ospf message-digest-key

メッセージダイジェストを生成するためのキーを指定します。MD5認証を行う設定(area authenticationまたはip ospf authenticationコマンド)をした場合,メッセージダイジェストを使用して認証を行います。

通常,本装置が送信に使用するキーは一つだけです。キーIDが異なる複数の認証キーを設定できますが,隣接関係を確立する過程でのHelloパケットなどの送信には,キーIDが最大のキーだけを使用します。

なお,次の場合に複数のキーを使用して認証を行います。

[入力形式]

情報の設定・変更
ip ospf message-digest-key <key id> md5 <key>
情報の削除
no ip ospf message-digest-key <key id>

[入力モード]

(config-if)

イーサネットインタフェース,ポートチャネルインタフェース,VLANインタフェース,マネージメントポート

(config-subif)

イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース

[パラメータ]

<key id>

キーIDを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    0〜255(10進数)の識別子(キーID)を指定します。

md5 <key>

認証キーを指定します。MD5認証では,受信パケットのキーIDと設定したキーIDが一致する認証キーを使用してメッセージダイジェストを生成し,受信パケットのメッセージダイジェストと比較することで受信パケットを認証します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    16文字以内の文字列をダブルクォート(")で囲んで設定します。入力できる文字は,英数字と特殊文字です。入力文字列にスペースなどの特殊文字を含まない場合,文字列をダブルクォート(")で囲まなくても設定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■任意の文字列」を参照してください。

[コマンド省略時の動作]

該当インタフェースでは,MD5認証を行いません。

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 送信に使用するキーは,同一インタフェース内の全ルータで統一してください。新しいキーに移行するための設定変更中を除いて,通常は複数キーの設定を残さないようにしてください。

[関連コマンド]

ip ospf authentication
area authentication