コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.3


ip ospf area

OSPFが動作することを指定します。指定したドメイン上でOSPFが動作します。

なお,該当インタフェースでマルチホーム指定(複数のIPアドレスを設定)をしている場合,すべてのIPアドレスでOSPFが動作します。個別に指定したい場合は,config-routerモードのnetworkコマンドを使用してください。

[入力形式]

情報の設定・変更
ip ospf <domain no.> area <area id>
情報の削除
no ip ospf [<domain no.>] area

[入力モード]

(config-if)

イーサネットインタフェース,ポートチャネルインタフェース,VLANインタフェース,ループバックインタフェース,マネージメントポート

(config-subif)

イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース

[パラメータ]

<domain no.>

ドメイン番号を指定します。router ospfコマンドで指定しているドメイン番号と同じ値を設定してください。異なる値を設定した場合,別ドメインとして動作します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    1〜65535(10進数)を指定します。

<area id>

所属するエリアを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    0〜4294967295(10進数),またはIPv4アドレスを指定します。

[コマンド省略時の動作]

本コマンドと,config-routerモードのnetworkコマンドのどちらにも指定がない場合,OSPFが動作しません。

[通信への影響]

ドメイン番号またはエリアIDを変更した場合,隣接関係をいったん切断します。

[設定値の反映契機]

設定変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 設定できるドメインは一つだけです。ドメイン番号を変更した場合,隣接関係をいったん切断します。

  2. 本コマンドとconfig-routerモードのnetworkコマンドで,インタフェースを重複して指定している場合,本設定は無効です(networkコマンド優先です)。

  3. router-idコマンドの設定は,本コマンドの設定前に行ってください。config-routerモードでOSPF設定を行っていない場合でも,本コマンドを設定したインタフェースでOSPFが動作します。このとき,ルータIDは自動選択されるので,あとで手動設定すると使用中のルータIDが変更されます。

  4. グローバルネットワークに本コマンドを設定している状態で,<domain no.>が一致するドメインをno router ospfコマンドに<domain no.>を付けて削除した場合,本コマンドも削除されます。また,VRFに本コマンドを設定している状態で,所属VRFと<domain no.>が一致するドメインをno router ospfコマンドに<domain no.>と<vrf id>を付けて削除した場合,本コマンドも削除されます。

  5. no router ospf <domain no.>によって設定を削除した場合,本コマンドの<domain no.>と同一であれば,本コマンドでの設定も同時に削除されます。

[関連コマンド]

network (router ospf)
ip address