コンフィグレーションガイド Vol.1


3.2.10 IPインタフェースとIPパケット中継

〈この項の構成〉

(1) IPインタフェース数

IPv4アドレスおよびIPv6アドレスを設定したインタフェースをIPインタフェースと呼びます。本装置では,次のインタフェースにIPアドレスを設定できます。

本装置で使用できる最大IPインタフェース数を次の表に示します。なお,IPv4アドレスとIPv6アドレスを同一のインタフェースで使用することも,個別に使用することもできます。

表3‒94 最大IPインタフェース数

IPインタフェース種別

IPインタフェース数

イーサネットインタフェース

4095※1

イーサネットサブインタフェース

ポートチャネルインタフェース

ポートチャネルサブインタフェース

VLANインタフェース

マネージメントポート

1

シリアル接続ポート(AUX)※2

1

ループバックインタフェース※3

1537

注※1

イーサネットインタフェース,イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース,およびVLANインタフェースの合計数です。

注※2

IPv4アドレスだけを使用できます。

注※3

グローバルネットワークおよびVRFごとに一つ使用できます。それ以外に,グローバルネットワークおよび任意のVRFに512個使用できます。

(2) マルチホームの最大サブネット数

マルチホーム接続では一つのインタフェースに対して,複数のIPv4アドレスまたはIPv6アドレスを設定できます。

(a) IPv4の場合

IPv4でのマルチホームの最大サブネット数を次の表に示します。ここで示す値は,コンフィグレーションで一つのインタフェースに設定できるアドレス数です。

表3‒95 マルチホームの最大サブネット数(IPv4の場合)

IPインタフェース種別

マルチホームのサブネット数

イーサネットインタフェース

256

イーサネットサブインタフェース

256

ポートチャネルインタフェース

256

ポートチャネルサブインタフェース

256

VLANインタフェース

256

マネージメントポート

1

シリアル接続ポート(AUX)

1

ループバックインタフェース

1

(b) IPv6の場合

IPv6でのマルチホームの最大サブネット数を次の表に示します。ここで示す値は,コンフィグレーションで一つのインタフェースに設定できるアドレス数です。

表3‒96 マルチホームの最大サブネット数(IPv6の場合)

IPインタフェース種別

マルチホームのサブネット数

イーサネットインタフェース

7

イーサネットサブインタフェース

7

ポートチャネルインタフェース

7

ポートチャネルサブインタフェース

7

VLANインタフェース

7

マネージメントポート

7

ループバックインタフェース

1

(3) IPアドレス最大設定数

(a) IPv4アドレス

コンフィグレーションで装置に設定できるIPv4アドレスの最大数を次の表に示します。

表3‒97 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv4アドレスの最大数

IPインタフェース種別

IPv4アドレス数

イーサネットインタフェース

4095

イーサネットサブインタフェース

ポートチャネルインタフェース

ポートチャネルサブインタフェース

VLANインタフェース

マネージメントポート

1

シリアル接続ポート(AUX)

1

ループバックインタフェース

1537

注※

イーサネットインタフェース,イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース,およびVLANインタフェースの合計数です。

(b) IPv6アドレス

コンフィグレーションで装置に設定できるIPv6アドレスの最大数を次の表に示します。なお,ここで示す値にはコンフィグレーションで設定したIPv6リンクローカルアドレスの数も含みます。

表3‒98 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv6アドレスの最大数

IPインタフェース種別

IPv6アドレス数

イーサネットインタフェース

4095

イーサネットサブインタフェース

ポートチャネルインタフェース

ポートチャネルサブインタフェース

VLANインタフェース

マネージメントポート

7

ループバックインタフェース

1537

注※

イーサネットインタフェース,イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース,およびVLANインタフェースの合計数です。

一つのインタフェースには必ず一つのIPv6リンクローカルアドレスが設定されます。コンフィグレーションでインタフェースにIPv6グローバルアドレスを設定した場合,インタフェースには自動でIPv6リンクローカルアドレスが設定されます。また,ループバックインタフェースにはリンクローカルアドレスのほかに,VRFごとに自動でアドレス「::1/128」が一つ設定されます。そのため,実際に装置に設定されるIPv6アドレスの最大数は次の表に示す値となります。

表3‒99 装置に設定されるIPv6アドレスの最大数

IPインタフェース種別

コンフィグレーションで設定する

IPv6アドレス数

自動で設定される

IPv6アドレス数

合計数

イーサネットインタフェース

4095

4095

8190

イーサネットサブインタフェース

ポートチャネルインタフェース

ポートチャネルサブインタフェース

VLANインタフェース

マネージメントポート

7

1

8

ループバックインタフェース

1537

2562

4099

注※

イーサネットインタフェース,イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース,およびVLANインタフェースの合計数です。

(4) 最大相手装置数

本装置が接続する,通信できる最大相手装置数を示します。

(a) ARPエントリ数

IPv4の場合,ARPによって,送信するパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。最大相手装置数はARPエントリ数によって決まります。ARPエントリは,コンフィグレーションコマンドを使用することで,スタティックにエントリ登録できます。コンフィグレーションで設定できるスタティックARPエントリの最大数を次の表に示します。

表3‒100 スタティックARPの収容条件

項目

収容条件

スタティックARPエントリ数

65535

本装置でサポートするARPエントリの最大数については,「3.2.1 テーブルエントリ数」を参照してください。なお,ARPエントリの最大数は,スタティックARPのエントリ数を含みます。

(b) NDPエントリ数

IPv6の場合,NDPでのアドレス解決によって,送信するパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。最大相手装置数はNDPエントリ数によって決まります。NDPエントリは,コンフィグレーションコマンドを使用することで,スタティックにエントリ登録できます。コンフィグレーションで設定できるスタティックNDPエントリの最大数を次の表に示します。

表3‒101 スタティックNDPの収容条件

項目

収容条件

スタティックNDPエントリ数

65535

本装置でサポートするNDPエントリの最大数については,「3.2.1 テーブルエントリ数」を参照してください。なお,NDPエントリの最大数は,スタティックNDPのエントリ数を含みます。

(c) RAの最大インタフェース数

RAではルータから通知されるIPv6アドレス情報を基に端末でアドレスを生成します。本装置の最大インタフェース数および最大プレフィックス数を次の表に示します。

表3‒102 RAの収容条件

項目

収容条件

最大インタフェース数

4095

最大プレフィックス数

インタフェース当たり

7

装置当たり

8190

(5) VRF

設定できるVRF数を次の表に示します。VRF数にグローバルネットワークは含みません。

表3‒103 VRFの収容条件

項目

収容条件

VRF数

1024

(6) ポリシーベースルーティング

ポリシーベースルーティングの収容条件を次の表に示します。

表3‒104 装置当たりのポリシーベースルーティングのエントリ数

項目

エントリ数

ポリシーベースルーティングを指定したアクセスリストのエントリ数

3.2.6 フィルタ・QoS (1) フィルタ・QoSフロー (a) フィルタ・QoSフローエントリ数」に示す,ハードウェアプロファイルごとの「フィルタの最大エントリ数」に含む※1

IPv4ポリシーベースルーティングリスト数

4096※2

IPv6ポリシーベースルーティングリスト数

4096※2

1ポリシーベースルーティングリスト当たりの最大ネクストホップ数

8

注※1

エントリ数の算出方法は,「3.2.6 フィルタ・QoS」を参照してください。

注※2

複数のアクセスリストで同一のポリシーベースルーティングリストを指定できます。その場合,使用するポリシーベースルーティングリスト数は1リストと計算します。

(7) DHCP/BOOTPリレーエージェント

DHCP/BOOTPリレーエージェントの収容条件を次の表に示します。

表3‒105 DHCP/BOOTPリレーエージェントの収容条件

項目

収容条件

クライアント接続インタフェース数

4094

クライアント数

16376

アドレス割り当て数

16376

サーバ数

4096

サーバ数(グローバルネットワーク当たり)

16

サーバ数(VRF当たり)

16

サーバ数(インタフェース当たり)

16

(8) DHCPv6リレーエージェント

DHCPv6リレーエージェントの収容条件を次の表に示します。

表3‒106 DHCPv6リレーエージェントの収容条件

項目

収容条件

クライアント接続インタフェース数

4094

クライアント数

32752

アドレス割り当て数(IA_NA,IA_TA,IA_PDの合計)

32752

サーバ数

4096

サーバ数(グローバルネットワーク当たり)

4096

サーバ数(インタフェース当たり)

16

スタティック経路自動生成数

32752

(9) VRRP

VRRPの収容条件を次の表に示します。

表3‒107 VRRPの収容条件

項目

収容条件

仮想ルータ数※1

インタフェース当たり

255

装置当たり

255

連携するトラックの数

仮想ルータ当たり

16

全仮想ルータの合計※2

255

注※1

IPv4/IPv6の仮想ルータの合計数です。

注※2

複数の仮想ルータが同じトラックと連携しているかどうかに関係なく,各仮想ルータが連携しているトラック数の合計で数えます。

表3‒108 VRRPの収容条件(グループ切替機能使用時)

項目

収容条件

仮想ルータ数※1

インタフェース当たり

255

装置当たり

4095

連携するトラックの数

仮想ルータ当たり

16

全仮想ルータの合計※2

255

グループ数

255

1グループ当たりのフォロー仮想ルータ数

4094

注※1

IPv4/IPv6の仮想ルータの合計数は255までです。ただし,グループ切替機能を利用し,フォロー仮想ルータを作成することで,最大4095の仮想ルータが動作できます。

注※2

複数の仮想ルータが同じトラックと連携しているかどうかに関係なく,各仮想ルータが連携しているトラック数の合計で数えます。