コンフィグレーションガイド Vol.3
MLDルータはQuerierかNon-Querierのどちらか一方の役割を果たします。同一ネットワーク上に複数のルータが存在する場合,そのうちの一つが定期的なMLD Queryメッセージを送信するQuerierになります。
Querierを決定するには,同一ネットワーク上に存在するMLDルータから受信したMLD Queryメッセージの送信元IPv6リンクローカルアドレスと自インタフェースのIPv6リンクローカルアドレスを比較します。自インタフェースの方が小さければQuerierとして動作します。自インタフェースの方が大きければNon-Querierとなり,MLD Queryメッセージは送信しません。この動作によって同一ネットワーク上にはQuerierは一つだけ存在することになります。QuerierとNon-Querierの決定を次の図に示します。
Querierになると,送信元IPv6アドレスが自インタフェースより小さいMLD Queryメッセージを受信するまでQuerierとして動作して,MLD Queryメッセージを定期的(デフォルトでは125秒)に送信します。
Non-QuerierはMLD Queryメッセージを一定時間(デフォルトでは255秒)受信しなかった場合,Querierとして動作します。
なお,インタフェースに設定されたIPv6リンクローカルアドレス以外のアドレスは,Querierの決定には影響しません。
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