コンフィグレーションガイド Vol.3
IPv4のルーティングプロトコルであるBGP4は,プロバイダ間の多大な経路情報のやり取りが必要なインターネット接続に適用されるルーティングプロトコルで,階層型のネットワークの概念に基づいて作成されています。BGP4はインターネットのバックボーン上で,プロバイダ間でルーティングテーブルを交換するときに使用されます。また,イントラネットを二つ以上のISPに接続する場合に使用されます。
AS内のルータ間での経路情報の交換には,RIPやOSPFのようなIGP(Interior Gateway Protocol)を使用します。BGP4は,AS間のルーティングプロトコルであり,EGP(Exterior Gateway Protocol)の一つです。BGP4はインターネット上で使用されているすべての経路情報を扱えます。
IPv6のルーティングプロトコルとして使用するBGP4+は,BGP4をIPv4以外のプロトコルにも使用できるように拡張したものです。BGP4と同様に,インターネット上で使用されているすべての経路情報を扱えます。
BGP4とBGP4+の機能を次の表に示します。
表21-1 BGP4とBGP4+の機能
機能 BGP4 BGP4+ EBGP,IBGPピアリング,経路配信 ○ ○ 経路フィルタ,BGP属性変更 ○ ○ コミュニティ ○ ○ ルート・リフレクション ○ ○ コンフェデレーション ○ ○ サポート機能のネゴシエーション ○ ○ ルート・リフレッシュ ○ ○ マルチパス ○ ○ ピアグループ※1 ○ ○ ルート・フラップ・ダンプニング※2 ○ ○ BGP4 MIB※2 ○ × TCP MD5認証 ○ ○ ユニキャストルーティング高可用機能 ○ ○ 学習経路数制限 ○ ○ 4バイトAS番号 ○ ○ (凡例) ○:取り扱う ×:取り扱わない
注※1 外部ピアおよびメンバーAS間ピア同士,または内部ピア同士のグルーピングです。
注※2 VRFでは取り扱いません。
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