コンフィグレーションガイド Vol.3
OSPFv3では,スタブエリアとして設定してなくてバックボーンでもないエリア上のある二つのエリアボーダルータで,このエリア上の二つのルータ間の経路をポイント−ポイント型回線と仮想することによって,バックボーンのインタフェースとして使用できます。この仮想の回線のことを仮想リンクと呼びます。仮想リンクの実際の経路があるエリアのことを,仮想リンクの通過エリアと呼びます。
仮想リンクの使い方として,次に示す三つの例を挙げます。
- バックボーンに物理的に接続していないエリアの仮想接続
- 複数のバックボーンの結合
- バックボーンの障害による分断に対する経路の予備
(a) バックボーンに物理的に接続していないエリアの仮想接続
次の図で,エリア2はバックボーンに接続していません。この場合,ルータ1とルータ2の間にエリア1を通過エリアとする仮想リンクを設定すると,ルータ2はバックボーンに接続するエリアボーダルータとなって,エリア2をバックボーンに接続していると見なせるようになります。
図20-2 エリアのバックボーンへの接続
(b) 複数のバックボーンの結合
次の図では,AS内にバックボーンであるエリアが二つ存在します。この状態では,バックボーンの分断による経路到達不能などの障害が発生することがあります。この場合,ルータ1とルータ2の間にエリア1を通過エリアとする仮想リンクを設定すると,バックボーンが結合されてこの障害を回避できます。
図20-3 バックボーン間の接続
(c) バックボーンの障害による分断に対する経路の予備
次の図では,バックボーンでネットワークの障害が発生してルータ1とルータ2の間の接続が切断された場合,バックボーンが分断されます。この場合,ルータ1とルータ2の間にエリア1を通過エリアとする仮想リンクを設定すると,これがバックボーンの分断に対する予備の経路(バックボーンでのルータ1−ルータ2のコストと比較して,仮想リンクのコストが十分に小さい場合には,主な経路)となります。
図20-4 バックボーン分断に対する予備経路
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