コンフィグレーションガイド Vol.3


3.3.3 NDP

本装置が送信するNDPパケットのフォーマットおよび設定値はRFC4861に従います。

〈この項の構成〉

(1) ProxyNDP

本装置は,イーサネットに接続するすべてのインタフェースでProxyNDPを動作させられます。本装置は次の条件をすべて満たすNDP近隣要求メッセージを受信した場合に,宛先プロトコルアドレスの代理としてNDP近隣広告メッセージを送信します。

(2) NDPエントリの削除条件

次の条件のどれかを満たす場合,該当するNDPエントリを削除します。ただし,コンフィグレーションで設定されたスタティックNDPエントリは削除しません。

(3) スタティックNDP情報の設定

NDPプロトコルを持たない製品を接続するために,イーサネットのMACアドレスとIPv6アドレスの対応(スタティックNDP情報)をコンフィグレーションコマンドipv6 neighborで設定できます。

(4) NDP情報の参照

運用端末から運用コマンドshow ipv6 neighborsでNDP情報が参照できます。NDP情報から該当するインタフェースのIPv6アドレスとMACアドレスの対応がわかります。

(5) IPv6アドレス重複

IPv6には,隣接ネットワーク上に競合するIPv6アドレスを持つ装置が存在しないかどうかを確認するDuplicate Address Detectionがあります。アドレスが重複すると,そのIPv6アドレスでは通信できません。

(6) NDP近隣探索パケットの送信間隔

コンフィグレーションコマンドipv6 nd resolve-ns-intervalを使用すると,IPv6アドレス解決時およびIPv6アドレス重複検出実行時のNDP近隣探索パケットの送信間隔を設定できます。また,コンフィグレーションコマンドipv6 nd nud-ns-intervalを使用すると,近隣到達不能検出(NUD:Neighbor Unreachablility Detection)実行時のNDP近隣探索パケットの送信間隔を設定できます。

これらのコンフィグレーションコマンドによる設定は,コンフィグレーションコマンドipv6 nd ns-intervalによって本装置の動作に反映されるNDP近隣探索パケット送信間隔の設定よりも優先されます。NDP近隣探索パケットの送信間隔設定仕様を次の表に示します。

表3‒7 NDP近隣探索パケットの送信間隔設定仕様(ipv6 nd ns-intervalとipv6 nd nud-ns-interval)

コンフィグレーションコマンド

本装置の動作

ipv6 nd ns-interval

ipv6 nd nud-ns-interval

RAで配布する再送時間(Retrans Timer)

近隣到達不能検出(NUD)実行時の送信間隔

設定なし

設定なし

デフォルト値(0)

デフォルト値(1000ミリ秒)

設定なし

設定あり

デフォルト値(0)

ipv6 nd nud-ns-intervalの設定値

設定あり

設定なし

ipv6 nd ns-intervalの設定値

ipv6 nd ns-intervalの設定値

設定あり

設定あり

ipv6 nd ns-intervalの設定値

ipv6 nd nud-ns-intervalの設定値

表3‒8 NDP近隣探索パケットの送信間隔設定仕様(ipv6 nd ns-intervalとipv6 nd resolve-ns-interval)

コンフィグレーションコマンド

本装置の動作

ipv6 nd ns-interval

ipv6 nd resolve-ns-interval

RAで配布する再送時間(Retrans Timer)

IPv6アドレス解決時およびIPv6アドレス重複検出実行時の送信間隔

設定なし

設定なし

デフォルト値(0)

デフォルト値(1000ミリ秒)

設定なし

設定あり

デフォルト値(0)

ipv6 nd resolve-ns-intervalの設定値

設定あり

設定なし

ipv6 nd ns-intervalの設定値

ipv6 nd ns-intervalの設定値

設定あり

設定あり

ipv6 nd ns-intervalの設定値

ipv6 nd resolve-ns-intervalの設定値