コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2


qos(mac qos-flow-list)

MAC QoSフローリストでのフロー検出条件,および動作指定を指定します。

[入力形式]

情報の設定・変更
[<sequence>] qos <target flow> [<action specification>]
情報の削除
no <sequence>

no <sequence>を実行すると,<sequence>が一致するpremium(mac qos-flow-list)エントリも合わせて削除されます。

<target flow>:

{<source mac> <source mac mask> | host <source mac> | any} {<destination mac> <destination mac mask> | host <destination mac> | any | <destination mac name>} [<ethernet type>] [interface <interface type> <interface number>] [{untagged | [user-priority {<priority> | range <priority start> <priority end>}] [tag-vlan <tag vlan id>] [{inner-untagged | [inner-user-priority {<priority> | range <priority start> <priority end>}] [inner-tag-vlan <tag vlan id>]}]}]

<action specification>:

廃棄なしの場合
  • ポリサーエントリなしの場合

    action [replace-user-priority <priority>] [replace-dscp <dscp>] [{[priority-class <class>] [discard-class <class>] | dscp-map}] [user {<user id> | llrlq | default}]

  • ポリサーエントリありの場合

    action [policer <policer name>] [{priority-class <class> | dscp-map}] [user {<user id> | llrlq | default}]

廃棄ありの場合
action [drop]

[入力モード]

(config-mac-qos)

[パラメータ]

<sequence>

フロー検出条件の適用順序であるシーケンス番号を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    QoSフローリスト内に条件がない場合,初期値は10です。

    条件を指定してある場合,指定してあるシーケンス番号の最大値+10です。

    ただし,シーケンス番号の最大値が4294967284より大きい値を指定した場合は省略できません。

  2. 値の設定範囲

    1〜4294967294(10進数)を指定します。

<target flow>パラメータ
{<source mac> <source mac mask> | host <source mac> | any}

送信元MACアドレスを指定します。

host <source mac>を指定すると,<source mac>の完全一致をフロー検出条件とします。

すべての送信元MACアドレスを指定する場合はanyを指定します。anyを指定すると,送信元MACアドレスをフロー検出条件とはしません。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <source mac>には送信元MACアドレスを指定します。

    <source mac mask>にはMACアドレスの中で任意の値を許可するビットを立てたマスクをMACアドレス形式で指定します。

    MACアドレス(nnnn.nnnn.nnnn):0000.0000.0000〜ffff.ffff.ffff(16進数)

{<destination mac> <destination mac mask> | host <destination mac> | any | <destination mac name>}

宛先MACアドレスを指定します。

host <destination mac>を指定すると,<destination mac>の完全一致をフロー検出条件とします。

すべての宛先MACアドレスを指定する場合はanyを指定します。anyを指定すると,宛先MACアドレスをフロー検出条件とはしません。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <destination mac>には宛先MACアドレスを指定します。

    <destination mac mask>にはMACアドレスの中で任意の値を許可するビットを立てたマスクをMACアドレス形式で指定します。

    <destination mac name>には宛先MACアドレス名称を指定します。指定できる宛先MACアドレス名称は「表7‒11 指定可能な宛先MACアドレス名称」を参照してください。

    MACアドレス(nnnn.nnnn.nnnn):0000.0000.0000〜ffff.ffff.ffff(16進数)

<ethernet type>

イーサネットタイプ値を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    0x0000〜0xffff(16進数)または,イーサネットタイプ名称を指定します。指定できるイーサネットタイプ名称は「表7‒10 指定可能なイーサネットタイプ名称」を参照してください。

interface <interface type> <interface number>

入出力フレームが属するインタフェースを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    <interface type> <interface number>には,次に示すインタフェース種別グループに対応するインタフェース名およびインタフェース番号を指定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■インタフェースの指定方法」を参照してください。

    ・イーサネットサブインタフェース

    ・ポートチャネルサブインタフェース

    ・VLANインタフェース

untagged

Untaggedフレームの検出を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    なし

user-priority {<priority> | range <priority start> <priority end>}

1段目のVLAN Tagのユーザ優先度を指定します。

rangeを指定すると,<priority start>から<priority end>の範囲をフロー検出条件とします。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    0〜7(10進数)を指定します。

    <priority end>には<priority start>より大きいユーザ優先度を指定してください。

tag-vlan <tag vlan id>

1段目のVLAN TagのVLAN IDを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    0〜4095(10進数)を指定します。

inner-untagged

2段目のVLAN Tagがないパケットの検出を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    なし

inner-user-priority {<priority> | range <priority start> <priority end>}

2段目のVLAN Tagのユーザ優先度を指定します。

rangeを指定すると,<priority start>から<priority end>の範囲をフロー検出条件とします。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    0〜7(10進数)を指定します。

    <priority end>には<priority start>より大きいユーザ優先度を指定してください。

inner-tag-vlan <tag vlan id>

2段目のVLAN TagのVLAN IDを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(検出条件としません)

  2. 値の設定範囲

    0〜4095(10進数)を指定します。

<action specification>パラメータ
action

フロー検出したパケットの動作を指定します。<action specification>パラメータ全体の先頭に指定してください。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(動作を指定しません)

  2. 値の設定範囲

    なし

priority-class <class>

優先クラスを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(優先クラスを変更しません)

  2. 値の設定範囲

    1〜8(10進数)を指定します。

discard-class <class>

廃棄クラスを指定します。

パケットの廃棄クラスを指定値<class>に変更します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(廃棄クラスを変更しません)

  2. 値の設定範囲

    1〜4(10進数)を指定します。

replace-dscp <dscp>

DSCP書き換え値を指定します。

パケットのDSCPフィールドを,指定値<dscp>に書き換えます。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(DSCP値を書き換えません)

  2. 値の設定範囲

    0〜63(10進数)またはDSCP名称を指定します。

    指定できるDSCP名称は「表7‒9 指定可能なDSCP名称」を参照してください。

replace-user-priority <priority>

ユーザ優先度の書き換え値を指定します。

パケットのユーザ優先度を指定値<priority>に書き換えます。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(ユーザ優先度を書き換えません)

  2. 値の設定範囲

    0〜7(10進数)を指定します。

dscp-map

DSCP値によって優先クラスおよび廃棄クラスを決定するDSCPマッピングを有効にします。

DSCP値に対応する優先クラスおよび廃棄クラスは「コンフィグレーションガイド Vol.2」 「15 優先度変更」を参照してください。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(DSCPマッピングを使用しません)

  2. 値の設定範囲

    なし

policer <policer name>

ポリサーエントリ名を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(ポリサー機能を使用しません)

  2. 値の設定範囲

    policerコマンドで設定済みのポリサーエントリ名を指定します。

user {<user id> | llrlq | default}【OP-SHPS】

階層化シェーパのユーザを指定します。

<user id>

 通常ユーザのIDを指定します。

llrlq

 LLRLQユーザを指定します。

default

 デフォルトユーザを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(階層化シェーパのユーザを変更しません)

  2. 値の設定範囲

    1〜3056を指定します。

drop

パケットの廃棄を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    なし(廃棄しません)

  2. 値の設定範囲

    なし

[コマンド省略時の動作]

なし

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 送信元アドレスおよび宛先アドレスにnnnn.nnnn.nnnn ffff.ffff.ffffと入力したときはanyと表示します。

  2. 宛先MACアドレスに宛先MACアドレス名称または宛先MACアドレス名称のアドレスを入力した場合は,宛先MACアドレス名称を表示します。

    上記以外の送信元アドレスおよび宛先アドレスにnnnn.nnnn.nnnn 0000.0000.0000と入力したときはhost nnnn.nnnn.nnnnと表示します。

[関連コマンド]

mac qos-flow-list
mac qos-flow-group
mac qos-flow-list resequence
remark
policer