コンフィグレーションガイド Vol.3


14.2.3 シングルパス経路の設定

シングルパスのスタティック経路を設定します。ディスタンス値によって,複数の経路の優先度を調整します。

〈この項の構成〉

(1) IPv4の場合

[設定のポイント]

代替経路として設定するスタティック経路には,優先経路より大きいディスタンス値を指定します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 10.1.1.100 100

    スタティック経路192.168.1.0/24のネクストホップとして,遠隔ゲートウェイ10.1.1.100を指定します。ディスタンス値として100を指定します。

  2. (config)# ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 172.16.1.100 200 noresolve

    スタティック経路192.168.1.0/24のネクストホップとして,隣接ゲートウェイ172.16.1.100を指定します。また,ディスタンス値として200を指定します。この経路はゲートウェイ10.1.1.100宛ての経路が無効となった場合の代替経路となります。

(2) IPv6の場合

[設定のポイント]

代替経路として設定するスタティック経路には,優先経路より大きいディスタンス値を指定します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# ipv6 route 2001:db8:ffff:1::/64 2001:db8:1:2::2 100

    スタティック経路2001:db8:ffff:1::/64のネクストホップとして,遠隔ゲートウェイ2001:db8:1:2::2を指定します。ディスタンス値として100を指定します。

  2. (config)# ipv6 route 2001:db8:ffff:1::/64 fe80::2 gigabitethernet 1/1 200 noresolve

    スタティック経路2001:db8:ffff:1::/64のネクストホップとして,隣接ゲートウェイにポート1/1のリンクローカルアドレスfe80::2を指定します。また,ディスタンス値として200を指定します。この経路はゲートウェイ2001:db8:1:2::2宛ての経路が無効となった場合の代替経路となります。