コンフィグレーションガイド Vol.3


3.1.6 本装置で使用するIPv6アドレスの扱い

〈この項の構成〉

(1) 設定できるアドレス

本装置のインタフェースに設定するIPv6アドレスとして次のアドレスを使用できます。

また,次に示すIPv6アドレスは設定できますが,グローバルユニキャストアドレスと同等として扱われます。

(2) 設定できないアドレス

次に示す形式のIPv6アドレスはインタフェースに設定できません。

(3) インタフェースID省略時のアドレス自動生成

本装置では,インタフェースへのIPv6アドレス設定時に,インタフェースIDを省略したプレフィックス形式を指定できます。プレフィックス形式指定の場合,プレフィックス長が64,または省略した形式で指定すると,インタフェースIDを装置側でMACアドレスから自動生成できます。アドレス自動生成例を次の図に示します。

図3‒20 アドレス自動生成例

[図データ]

  1. アドレスプレフィックス形式を指定します(例 2001:db8:0811:ff01::)。

  2. インタフェースIDをメディア種別によって自動生成します(例 0212:e2ff:fed0:3090)。

  3. 生成されたインタフェースIDと指定されたアドレスプレフィックスを合成してアドレスとします。

また,インタフェースにリンクローカルアドレス以外のIPv6アドレスが指定されたときに該当するインタフェースにリンクローカルアドレスが存在しなかった場合は,リンクローカルユニキャストアドレスをEUI64方式で自動生成して設定します。さらに,インタフェースに対してリンクローカルユニキャストアドレスだけを自動生成で設定することもできます。

(4) プレフィックス長で設定できる具体例

プレフィックス長で設定できる具体例を次の表に示します。

表3‒3 プレフィックス長で設定できる具体例

アドレス指定形式

設定許可

説明

2001:db8::/1〜2001:db8::/28

プレフィックス長の指定がプレフィックスより短いため,インタフェースID部がすべて0にはならないので設定できます。

2001:db8::/29〜2001:db8::/63

×

プレフィックス長の指定がプレフィックスより長いため,インタフェースID部がすべて0になるので設定できません。

2001:db8::/64 or 2001:db8::

プレフィックス長が64または未指定でインタフェースID部が省略されている場合はインタフェースIDを装置で自動生成するため設定できます。

2001:db8::/65〜2001:db8::/127

×

プレフィックス長の指定がプレフィックスより長いため,インタフェースID部がすべて0になるので設定できません。

2001:db8::/128

すべてアドレスプレフィックスのため設定できます。

(凡例) ○:設定できる ×:設定できない