コンフィグレーションガイド Vol.1


9.4.4 セキュアコピー

scpコマンドによって,本装置とSSHサーバとの間でファイルを転送できます。ftpとは異なり通信路にはSSHを利用しているため,ユーザ名,パスワード,およびファイルは暗号化されて送信され,外部に漏洩したり改ざんされたりしません。

本装置のscpコマンドによって,IPv4で接続してSSHサーバへコンフィグレーションファイルを転送する例を次の図に示します。

図9‒20 IPv4で接続してセキュアコピーで本装置からファイルを転送する例
> scp config.txt staff@192.168.1.1:/home/staff/config/                        <-1
staff@192.168.1.1's password: ******                                          <-2
config.txt                                     100% 4062     4.0KB/s   00:00  <-3
>
  1. SSHサーバ192.168.1.1へユーザstaffとして接続し,あらかじめホームディレクトリに保存したコンフィグレーションファイルconfig.txtを,/home/staff/config/配下へ転送します。

  2. staffのパスワードを入力します(SSHサーバに2回目以降接続するときは,クライアントユーザのホスト公開鍵データベースにホスト公開鍵が登録されているため,ホスト公開鍵の確認メッセージは表示されません)。

  3. ファイルが転送されます。

本装置のscpコマンドによって,IPv6で接続してSSHサーバから本装置へコンフィグレーションファイルを転送する例を次の図に示します。

図9‒21 IPv6で接続してセキュアコピーで本装置へファイルを転送する例
> scp staff@[2001:db8::1]:/home/staff/config/config.txt .                     <-1
staff@2001:db8::1's password: ******                                          <-2
config.txt                                     100% 4062     4.0KB/s   00:00  <-3
>
  1. SSHサーバ2001:db8::1へユーザstaffとして接続し,サーバの/home/staff/config/配下にあるコンフィグレーションファイルconfig.txtを,本装置のカレントディレクトリへ転送します。IPv6アドレスは角括弧[ ]で囲んで入力します。

  2. staffのパスワードを入力します。

  3. ファイルが転送されます。