5.9.4 マルチプルスパニングツリー使用時の注意事項
(1) 他機能との共存
「1.3 レイヤ2スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。
(2) MSTリージョンについて
本装置と他装置で扱えるVLANの範囲が異なることがあります。そのような装置を同じMSTリージョンとして扱いたい場合は,該当VLANをMSTインスタンス0に所属させてください。
(3) トポロジの収束に時間が掛かる場合について
CISTのルートブリッジまたはMSTインスタンスのルートブリッジで,次の表に示すイベントが発生すると,トポロジが落ち着くまでに時間が掛かる場合があります。その間,通信が途絶えたり,MACアドレステーブルのクリアが発生したりします。
| 
                         イベント  | 
                     
                         内容  | 
                     
                         イベントの発生したルートブリッジ種別  | 
                     
                         影響トポロジ  | 
                  
|---|---|---|---|
| 
                         コンフィグレーション変更  | 
                     
                         リージョン名※1,リビジョン番号※2,またはインスタンス番号とVLANの対応※3をコンフィグレーションで変更し,リージョンを分割または同じにする場合  | 
                     
                         CISTのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  
| 
                         MSTインスタンス0(IST)でのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  ||
| 
                         MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ  | 
                     
                         該当MSTインスタンス  | 
                  ||
| 
                         ブリッジ優先度をコンフィグレーションコマンドspanning-tree mst root priorityで下げた(現状より大きな値を設定した)場合  | 
                     
                         CISTのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  |
| 
                         MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ  | 
                     
                         該当MSTインスタンス  | 
                  ||
| 
                         その他  | 
                     
                         本装置が停止した場合  | 
                     
                         CISTのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  
| 
                         MSTインスタンス0(IST)でのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  ||
| 
                         MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ  | 
                     
                         該当MSTインスタンス  | 
                  ||
| 
                         本装置と接続している対向装置で,ループ構成となっている本装置の全ポートがダウンした場合(本装置が該当ループ構成上ルートブリッジではなくなった場合)  | 
                     
                         CISTのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  |
| 
                         MSTインスタンス0(IST)でのルートブリッジ  | 
                     
                         CIST  | 
                  ||
| 
                         MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ  | 
                     
                         該当MSTインスタンス  | 
                  
- 注※1
 - 
                     
MSTコンフィグレーションモードのコンフィグレーションコマンドname
 - 注※2
 - 
                     
MSTコンフィグレーションモードのコンフィグレーションコマンドrevision
 - 注※3
 - 
                     
MSTコンフィグレーションモードのコンフィグレーションコマンドinstance