19.1.5 フレーム送信時のポート振り分け
フレームを送信するとき,送信するフレームごとにポートを選択してトラフィックを各ポートへ分散させることで複数のポートを効率的に利用します。ポートの振り分け方法には次に示す3種類があり,コンフィグレーションによってチャネルグループごとに指定できます。
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フレーム内情報によるポート振り分け
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VLAN Tagごとのポート振り分け
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ロードバランスグループごとのポート振り分け
 
(1) フレーム内情報によるポート振り分け
フレーム内の情報を基にポートを選択して送信します。レイヤ2中継時,IPレイヤ中継時,および自発送信時の参照情報をそれぞれの表に示します。
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                         分類  | 
                     
                         参照情報  | 
                  
|---|---|
| 
                         IPのフレーム  | 
                     
                        
  | 
                  
| 
                         その他のフレーム  | 
                     
                        
  | 
                  
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                         分類  | 
                     
                         参照情報  | 
                  
|---|---|
| 
                         IPのフレーム  | 
                     
                        
  | 
                  
| 
                         その他のフレーム  | 
                     
                         −  | 
                  
(凡例)−:該当しない
| 
                         分類  | 
                     
                         参照情報  | 
                  
|---|---|
| 
                         IPのフレーム  | 
                     
                        
  | 
                  
| 
                         その他のフレーム  | 
                     
                        
  | 
                  
(2) VLAN Tagごとのポート振り分け
送信するフレームのVLAN Tagごとにポートを選択して送信します。VLAN Tagごとのポート振り分け動作を次の表に示します。
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                         動作分類  | 
                     
                         情報元  | 
                  
|---|---|
| 
                         レイヤ2中継  | 
                     
                         フレームを送信するVLAN Tagごとに振り分け  | 
                  
| 
                         IPレイヤ中継  | 
                  |
| 
                         自発送信  | 
                     
                         送信するVLAN Tagごとに振り分け  | 
                  
(3) ロードバランスグループごとのポート振り分け
(a) 概要
ポートチャネルインタフェースまたはポートチャネルサブインタフェースをロードバランスグループと呼ばれる単位でグループ化して,フレームの送信先をポート単位で振り分けます。フレーム送信ポートとして最初に選択する第1優先ポート,次に選択する第2優先ポートをコンフィグレーションで指定します。本機能は,VLANに所属しないポートだけに設定できます。
(b) 振り分け先の決定方法
第1優先ポートと第2優先ポートの状態(集約または離脱)によって,振り分け先のポートを選択します。第1優先ポートおよび第2優先ポート以外では,VLAN Tagごとのポート振り分けに従ってポートを選択します。第1優先ポートと第2優先ポートの状態による振り分け先一覧を次の表に示します。
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                            ポートの状態  | 
                        
                            振り分け先  | 
                     
|---|---|
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                            第1優先ポートが集約  | 
                        
                            第1優先ポートを選択  | 
                     
| 
                            第1優先ポートが離脱 第2優先ポートが集約 その他のポートが集約  | 
                        
                            第2優先ポートを選択  | 
                     
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                            第1優先ポートが離脱 第2優先ポートが離脱 その他のポートが集約  | 
                        
                            VLAN Tagごとのポート振り分けに従ってポートを選択  |