トラブルシューティングガイド


2.3.6 系切替後にSSHで接続できない

この項目は,BCUを二重化構成で運用している場合だけの確認項目です。コンソールまたはtelnetで本装置にログインして,次に示す内容を確認してください。

〈この項の構成〉

(1) synchronizeコマンドで確認する

系切替後の新運用系BCUでsynchronizeコマンドを実行して,コンフィグレーションの情報が新待機系(旧運用系)BCUと差分がないか確認してください。

図2‒9 synchronizeコマンドによる確認例
> enable
# synchronize diff
 
<Synchronize Status>
(1) configuration                   [OK]            <-1
(2) home directory files            [OK]
(3) SSH hostkey files               [OK]
 
#
  1. コンフィグレーションファイル情報

(2) SSHコンフィグレーションを確認する

系切替後の新運用系BCUでコンフィグレーションコマンドshow ip sshを実行して,SSH機能のコンフィグレーションの内容を確認してください。

本装置のコンフィグレーションでSSHサーバに関する情報が未設定の場合は,本装置に対してSSHで接続できません。また,本装置のSSHサーバの設定と他装置のSSHクライアント側の設定で,認証方式などが一致しない場合は接続できません。

(3) ユーザアカウントを確認する

系切替後の新運用系BCUで,ログインしようとしているユーザアカウントが存在しない場合,SSHのローカル認証で接続できません。

SSHでローカル認証を使用して本装置にログインできるアカウントは,コンフィグレーションコマンドusernameで作成された,パスワードが設定されているユーザアカウントだけです。SSHでは,認証時にパスワードを省略するとログインできません。なお,本装置に設定されているユーザアカウントはshow usersコマンドで確認できます。

(4) SSHホスト鍵の存在を確認する

次の条件をどちらも満たす場合,系切替後の新運用系BCUにホスト鍵が存在しないため,SSHで接続できません。

新運用系BCUでshow ssh hostkeyコマンドを実行して,ホスト鍵が存在するか確認してください。次の例のようにエラーになった場合は,ホスト鍵が存在しません。この場合は,set ssh hostkeyコマンドを実行して,ホスト鍵を生成してください。

図2‒10 本装置でのホスト鍵の存在確認例
# show ssh hostkey
Date 20XX/01/20 12:00:00 UTC
The command cannot be executed. Wait a while, and then try again. If necessary, use 'set ssh hostkey' to set a key. (reason = show ssh hostkey [error code:01(/usr/local/etc/ssh_host_key.pub)])
#