運用コマンドレファレンス Vol.2


show shaper rate【OP-SHPS】

階層化シェーパのシェーパユーザごとの送信スループット情報を表示します。

[入力形式]

show shaper rate <nif no.>/<port no.> {llrlq | default | user <user id>}

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

<nif no.>/<port no.>

指定したポートの階層化シェーパの送信スループット情報を表示します。指定できる値の範囲は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

{llrlq | default | user <user id>}
llrlq

LLRLQユーザの送信スループット情報を表示します。

default

デフォルトユーザの送信スループット情報を表示します。

user <user id>

指定したユーザIDの送信スループット情報を表示します。指定できるユーザIDの範囲は1〜3056です。

[実行例]

図9‒37 階層化シェーパの送信スループット情報の表示
> show shaper rate 1/1 user 1
Date 20XX/01/01 12:00:00 UTC
NIF1: active(restart required)
 User-priority-map
  Configuration=enable[inner-tag-vlan]
  Current      =disable
 Shaper-mode            Scheduling-mode  Max-queue  Discard-priority   Extend
  Configuration=LLPQ4            PQ+WFQ          8            2(TH1)  disable
  Current      =LLPQ4            PQ+WFQ          8                 4  disable
 Auto                 LLRLQ(bps) LLPQ(bps) Peak(bps)  Min(bps)   WFQ-weight
  Configuration=enable      100M       10M       20M        3M  25/25/25/25
  Current      =enable      100M       10M       20M        3M  25/25/25/25
  Queue-length       Q1     Q2     Q3     Q4     Q5     Q6     Q7     Q8
   Configuration=  4000   4000   4000   4000   4000   4000   4000   4000
   Current      =  4000   4000   4000   4000   4000   4000   4000   4000
  NIF1/Port1
   Flow-distribution=random[TAG,IN-TAG,SMAC,DMAC,SIP,DIP,PRT,SPORT,DPORT]
   Port-rate-limit=10Gbps, Active-rate=10.0Gbps
   User:ID=1, Bandwidth-profile=SHP-PROF-1
    Peak-rate=20Mbps, Min-rate=3Mbps, Rate-weight=1
    LLPQ-peak-rate=10Mbps
    Max-queue=8
    LLPQ           Send packets            Send bytes         pps         bps
                        6991451            1789811456      164.0k      335.6M
    Queue          Send packets            Send bytes         pps         bps
    1                      6533               1672448        1000     2048.0k
    2                      2873                735488        2000     4096.0k
    3                   2200134             563234304       15.0k       30.7M
    4                   4781911            1224169216        3000     6144.0k
    5                  14890111            3811868416       10.0k       20.4M
    6                  23091811            5911503616        8000       16.3M
    7                  27576011            7059458816       90.0k      184.3M
    8                  37910013            9704963328       56.0k      114.6M
    Total             110459397           28277605632      185.0k      378.5M
>

[表示説明]

表9‒36 階層化シェーパの送信スループット情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報※1

NIF<nif no.>

NIF番号

NIFの動作状態

active:運用系として稼働中※2

NIFの更新状態

(restart required):階層化シェーパコンフィグレーション変更のため,NIFの再起動が必要※3

User-priority-map

ユーザ優先度マッピング情報※4

disable:未指定

enable[<指定VLAN Tag>]:ユーザ優先度マッピング指定

Configuration = <configuration>

コンフィグレーションコマンドでの設定内容

Current = <current>

現在の動作

Shaper-mode

シェーパモード情報※4

RGQ:RGQ指定

LLPQ4:LLPQ4指定

LLPQ1:LLPQ1指定

Scheduling-mode

スケジューリングモード情報※4

PQ:PQ指定

PQ+WFQ:PQ+WFQ指定

Max-queue

ユーザキュー数情報※4

8:8キュー指定

4:4キュー指定

Discard-priority

廃棄優先度数

4:廃棄優先度数4

2(TH1):廃棄優先度数2で廃棄閾値1(25%)

2(TH2):廃棄優先度数2で廃棄閾値2(50%)

2(TH3):廃棄優先度数2で廃棄閾値3(75%)

Extend

ユーザ数拡張情報※4

enable:ユーザ数拡張指定

disable:ユーザ数標準指定

Auto

ワンタッチ設定情報※4

enable:ワンタッチ設定

disable:ユーザ手動設定

LLRLQ(bps)

LLRLQ最大帯域値※4※5※6

LLPQ(bps)

LLPQ最大帯域値※4※5※6

Peak(bps)

最大帯域値※4※5※6

Min(bps)

最低帯域値※4※5※6

WFQ-weight

WFQの重み※4

Queue-length Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8

キュー長情報※4

NIF<nif no.>/port<port no.>

ポート番号

<nif no.>:NIF番号

<port no.>:ポート番号

Flow-distribution

コンフィグレーションコマンドで設定したシェーパユーザ振り分け指定

disable:未指定

random[<キー情報>]:キー情報によるランダム方式

  • TAG:1段目のVLAN Tag

  • IN-TAG:2段目のVLAN Tag

  • SMAC:送信元MACアドレス

  • DMAC:宛先MACアドレス

  • SIP:送信元IPアドレス

  • DIP:宛先IPアドレス

  • PRT:プロトコル

  • SPORT:送信元ポート番号

  • DPORT:宛先ポート番号

map[<キー情報>]:キー情報によるVLAN IDマッピング

  • TAG:1段目のVLAN Tag

  • IN-TAG:2段目のVLAN Tag

Port-rate-limit=<rate>

対象ポートで動作中の制御の設定値または回線速度

回線状態がUP以外,またはオートネゴシエーション未解決(解決中を含む)の場合は"-"を表示します。

Active-rate=<rate>

対象ポートの送信レート※7

User:<user>

シェーパユーザ

ID=<id>:通常ユーザ

default:デフォルトユーザ

LLRLQ:LLRLQユーザ

Bandwidth-profile

シェーパユーザ帯域制御プロファイル名

Peak-rate=<rate>

ユーザ帯域制御の最大帯域値※6

Min-rate=<rate>

ユーザ帯域制御の最低帯域値※6

Rate-weight=<weight>

ユーザ帯域制御の余剰分配の重み値

LLPQ-peak-rate=<rate>

ユーザ帯域制御のLLPQ最大帯域値※6

Max-queue=<number of queue>

キュー数

LLPQ

ユーザごとのLLPQ送信スループット情報

Send packets

該当キューに積んだパケット数

Send bytes

該当キューに積んだパケットのバイト数※8

pps

該当キューの送信スループット(packet/s)※7※9

bps

該当キューの送信スループット(bit/s)※7※9

Queue

キュー番号

Send packets

該当キューに積んだパケット数

Send bytes

該当キューに積んだパケットのバイト数※8

pps

該当キューの送信スループット(packet/s)※7※9

bps

該当キューの送信スループット(bit/s)※7※9

Total

各項目の合計値

注※1 値を取得できない場合,または統計値を取得しない場合は"-"を表示します。

注※2 NIF状態がactive以外の場合は表示しません。

注※3 階層化シェーパのコンフィグレーションを変更したことで,NIFの再起動が必要なときに表示します。

注※4 値をConfigurationとCurrentに表示します。

注※5 Currentには,階層化シェーパが動作する最小番号のポートの情報を表示します。

注※6 該当するポートが一度も運用中になっていない場合,該当ポートの最大回線速度での帯域値を表示します。

注※7 コマンド実行時点の1秒間のスループットを表示します。

注※8 MACヘッダからFCSまでのバイト数を表示します。

注※9 表示する値が10000以上の場合,次のように表示する値によって表示単位が変わります。
  • 表示する値が10000以上の場合,表示単位はk

  • 表示する値が10000k以上の場合,表示単位はM

  • 表示する値が10000M以上の場合,表示単位はG

この場合,小数点第一位までを表示します。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表9‒37 show shaper rateコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

The command cannot be executed in the standby system.

このコマンドは待機系では実行できません。

The command cannot be executed. Try again.

コマンドを実行できません。再実行してください。

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

The specified NIF number is invalid. (NIF number = <nif no.>)

指定したNIF番号が不正です。指定したパラメータを確認して再実行してください。

<nif no.>:NIF番号

The specified port number is invalid. (port number = <port no.>)

指定したポート番号が不正です。指定したパラメータを確認して再実行してください。

<port no.>:ポート番号

The specified user id is invalid. (user id = <user id>)

指定したユーザIDが不正です。指定したパラメータを確認して再実行してください。

<user id>:ユーザID

There is no operational user.

実行できるユーザがありません。指定したユーザが階層化シェーパで動作していることを確認して再実行してください。

[注意事項]

  1. 送信スループット情報はソフトウェア処理で算出しているため,誤差を含みます。そのため,物理帯域を超える値を表示することがあります。正確な値は,テスタなどで確認してください。