MIBレファレンス


2.22.6 snmpVacmMIB

SNMPビューベースアクセス制御モデルのローカルで利用可能なコンテキストに関するMIB(SNMP VIEW BASED ACM MIB)です。

〈この項の構成〉

(1) 識別子

snmpV2 MODULE-IDENTITY ::= {internet 6}
snmpModules OBJECT IDENTIFIER ::= {snmpV2 3}
snmpVacmMIB MODULE-IDENTITY ::= {snmpModules 16}
vacmMIBObjects OBJECT IDENTIFIER ::= {snmpVacmMIB 1}
vacmMIBViews OBJECT IDENTIFIER ::= {vacmMIBObjects 5}

(2) 実装仕様

snmpVacmMIBの実装仕様を次の表に示します。

表2‒91 snmpVacmMIBの実装仕様

#

オブジェクト識別子

アク

セス

実装仕様

実装

有無

1

vacmContextTable

{vacmMIBObjects 1}

NA

[規格] ローカルに利用可能なコンテキストテーブル。

[実装] 規格に同じ。

Y

2

vacmContextEntry

{vacmContextTable 1}

NA

[規格] ローカルに利用可能なコンテキストテーブルのエントリ。

INDEX

{ vacmContextName }

[実装] 規格に同じ。

Y

3

vacmContextName

{vacmContextEntry 1}

R/O

[規格] 特定のSNMPエンティティの特定のコンテキストを示す読解可能な名前。

空のcontextNameは,デフォルトコンテキストを示す。

[実装] デフォルトコンテキスト固定。

Y

4

vacmSecurityToGroupTable

{vacmMIBObjects 2}

NA

[規格] 操作者グループへのアクセス・コントロールポリシーを定義するために使われるテーブル。

[実装] 規格に同じ。

Y

5

vacmSecurityToGroupEntry

{vacmSecurityToGroupTable 1}

NA

[規格] 操作者グループへのアクセス・コントロールポリシーを定義するために使われるエントリ。

securityModelとsecurityNameをペアにしたgroupNameを示す。

INDEX

{ vacmSecurityModel,

vacmSecurityName }

[実装] 規格に同じ。

Y

6

vacmSecurityModel

{vacmSecurityToGroupEntry 1}

NA

[規格] 本エントリで参照されるvacmSecurityNameのセキュリティモデル。

0は指定できない。

1〜255はIANAで管理される。

  • 0:特定のモデルなし

  • 1:SNMPv1

  • 2:SNMPv2C

  • 3:User-Based Security Model(USM)

256以上は企業独自。

[実装] USM(3)固定。

Y

7

vacmSecurityName

{vacmSecurityToGroupEntry 2}

NA

[規格] 本エントリのsecurityName。本エントリからgroupNameに対応付けるために使用される。

[実装] 規格に同じ。コンフィグレーションコマンドsnmp-server userの<user name>に対応します。

Y

8

vacmGroupName

{vacmSecurityToGroupEntry 3}

R/NC

[規格] 本エントリが所属するグループ名。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

コンフィグレーションコマンドsnmp-server userの<group name>に対応します。

Y

9

vacmSecurityToGroupStorageType

{vacmSecurityToGroupEntry 4}

R/NC

[規格] 本エントリの保存形式。

デフォルト値=nonVolatile。

[実装] readOnly(5)固定。

Y

10

vacmSecurityToGroupStatus

{vacmSecurityToGroupEntry 5}

R/NC

[規格] 本エントリの状態。

新たにエントリを追加した場合,vacmGroupNameが設定されるまでnotReady(3)が設定される。

[実装] active(1)固定。コンフィグレーションコマンドsnmp-server userに対応します。

Y

11

vacmAccessTable

{vacmMIBObjects 4}

NA

[規格] グループのアクセス権のテーブル。

[実装] 規格に同じ。

Y

12

vacmAccessEntry

{vacmAccessTable 1}

NA

[規格] グループのアクセス権のエントリ。

INDEX

{ vacmGroupName,

vacmAccessContextPrefix,

vacmAccessSecurityModel,

vacmAccessSecurityLevel }

[実装] 規格に同じ。

Y

13

vacmAccessContextPrefix

{vacmAccessEntry 1}

NA

[規格] 本エントリでアクセス権を取得するために比較する値。

[実装] ""固定。

Y

14

vacmAccessSecurityModel

{vacmAccessEntry 2}

NA

[規格] 本エントリのアクセス権を取得するために必要なsecurityModel。

1〜255はIANAで管理される。

  • 0:特定のモデルなし

  • 1:SNMPv1

  • 2:SNMPv2C

  • 3:User-Based Security Model(USM)

256以上は企業独自。

[実装] USM(3)固定。

Y

15

vacmAccessSecurityLevel

{vacmAccessEntry 3}

NA

[規格] 本エントリのアクセス権を取得するために必要なセキュリティレベル。

  • noAuthNoPriv(1):認証なし,プライバシーなし

  • authNoPriv(2):認証あり,プライバシーなし

  • authPriv(3):認証あり,プライバシーあり

[実装] 規格に同じ。コンフィグレーションコマンドsnmp-server groupの{noauth|auth|priv}の選択に対応します。

Y

16

vacmAccessContextMatch

{vacmAccessEntry 4}

R/NC

[規格]

  • exact(1):contextName がvacmAccessContextPrefixに正確にマッチするすべての行エントリが選択される。

  • prefix(2):contextNameの先頭文字がvacmAccessContextPrefixに正確にマッチするすべての行エントリが選択される。

デフォルト値=exact。

[実装] exact(1)固定。

Y

17

vacmAccessReadViewName

{vacmAccessEntry 5}

R/NC

[規格] 本エントリが読み込みアクセスを認証するMIBビューのvacmViewTreeFamilyViewName。

デフォルト値=''H。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

コンフィグレーションコマンドsnmp-server groupのreadパラメータの<view name>に対応します。

Y

18

vacmAccessWriteViewName

{vacmAccessEntry 6}

R/NC

[規格] 本エントリが書き込みアクセスを認証するMIBビューのvacmViewTreeFamilyViewName。

デフォルト値=''H。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

コンフィグレーションコマンドsnmp-server groupのwriteパラメータの<view name>に対応します。

Y

19

vacmAccessNotifyViewName

{vacmAccessEntry 7}

R/NC

[規格] 本エントリがnotificationsアクセスを認証するMIBビューのvacmViewTreeFamilyViewName。

デフォルト値=''H。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

コンフィグレーションコマンドsnmp-server groupのnotifyパラメータの<view name>に対応します。

Y

20

vacmAccessStorageType

{vacmAccessEntry 8}

R/NC

[規格] 本エントリの保存形式。

デフォルト値=nonVolatile。

[実装] readOnly(5)固定。

Y

21

vacmAccessStatus

{vacmAccessEntry 9}

R/NC

[規格] 本エントリの状態。

[実装] active(1)固定。コンフィグレーションコマンドsnmp-server groupに対応します。

Y

22

vacmViewSpinLock

{vacmMIBViews 1}

R/NW

[規格] ビュー作成または変更のSET操作を行うため,共同するSNMPコマンドジェネレータアプリケーションに協調を許すための勧告ロック。

これは,勧告ロックであるので,使用は強制でない。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

Y

23

vacmViewTreeFamilyTable

{vacmMIBViews 2}

NA

[規格] MIBビューのサブツリーファミリの情報のローカル保存テーブル。

すべてのビューサブツリーは,包含も除外も,このテーブルで定義される。

[実装] 規格に同じ。

Y

24

vacmViewTreeFamilyEntry

{vacmViewTreeFamilyTable 1}

NA

[規格] MIBビューのサブツリーファミリの情報のローカル保存エントリ。

INDEX

{ vacmViewTreeFamilyViewName,

vacmViewTreeFamilySubtree }

[実装] 規格に同じ。

Y

25

vacmViewTreeFamilyViewName

{vacmViewTreeFamilyEntry 1}

NA

[規格] 目視で判読可能なビューサブツリーファミリの名前。

[実装] 規格に同じ。コンフィグレーションコマンドsnmp-server viewの<view name>に対応します。

Y

26

vacmViewTreeFamilySubtree

{vacmViewTreeFamilyEntry 2}

NA

[規格] ビューサブツリーファミリを定義するMIBサブツリー。

[実装] 規格に同じ。コンフィグレーションコマンドsnmp-server viewの<oid tree>に対応します。

Y

27

vacmViewTreeFamilyMask

{vacmViewTreeFamilyEntry 3}

R/NC

[規格] vacmViewTreeFamilySubtreeのマスク値。

  • '1':正確な一致が発生しなければならない。

  • '0':'wild card'を示す。

このオブジェクトの長さが0の場合,すべて'1'のマスクが使用される。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

コンフィグレーションコマンドsnmp-server viewの<oid tree>のワイルドカード指定(*)に対応します。

Y

28

vacmViewTreeFamilyType

{vacmViewTreeFamilyEntry 4}

R/NC

[規格] MIBビューの包含または除外を示す。

  • included(1)

  • excluded(2)

デフォルト値=included。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

コンフィグレーションコマンドsnmp-server viewの{included|excluded}の選択に対応します。

Y

29

vacmViewTreeFamilyStorageType

{vacmViewTreeFamilyEntry 5}

R/NC

[規格] このエントリの保存形式。

デフォルト値=nonVolatile。

[実装] readOnly(5)固定。

Y

30

vacmViewTreeFamilyStatus

{vacmViewTreeFamilyEntry 6}

R/NC

[規格] 本エントリの状態。

[実装] active(1)固定。コンフィグレーションコマンドsnmp-server viewに対応します。

Y