コンフィグレーションガイド Vol.3


18.7.3 リスタート機能

次の契機で,OSPFのリスタート機能が動作します。

〈この項の構成〉

(1) OpaqueLSA

本装置は,グレースフル・リスタートの開始や終了を通知するために,Type9のOpaqueLSAを広告します。ただし,Type9のOpaqueLSAについては,OSPFのグレースフル・リスタートに使用するgrace-LSA以外の機能はサポートしていません。

(2) グレースフル・リスタートの手順

OSPFのグレースフル・リスタート手順を次の図および表に示します。

図18‒7 OSPFグレースフル・リスタート手順

[図データ]

表18‒6 OSPFグレースフル・リスタート手順

項番

項目

契機

処理内容

1

グレースフル・リスタートの開始

系切替によって運用系BCUが交替したとき。

グレースフル・リスタートを開始します。通常の接続手順と同様に,各インタフェースでOSPF情報のパケットを交換します。

ユニキャストルーティングプログラムが再起動したとき。

2

経路計算

ドメイン内の全OSPFインタフェースについて再接続が完了して,隣接ルータからすべてのLSAを学習したとき。

ドメインごとに経路計算をして,ルーティングテーブルを更新します。複数のドメインが存在する場合,経路計算は接続の終わったドメインから随時します。経路計算が全ドメインで終了したとき,OSPFの経路学習が完了します。

1インタフェースでもグレースフル・リスタートに失敗したとき。

その時点での同一ドメイン内の各インタフェースの接続状態に基づいて,経路計算をします。

3

広告開始

OSPFの経路学習が完了して,かつほかのルーティングプロトコルの経路学習が完了したとき。

AS外経路の広告を開始します。広告完了後,通常のOSPF動作に戻ります。

OSPFのグレースフル・リスタートに失敗したとき。

(3) グレースフル・リスタートが失敗するケース

OSPFのグレースフル・リスタートが失敗するケースを次に示します。

(4) 注意事項