26.1.4 本装置でのsFlow統計の動作について
(1) フローサンプル収集の対象パケットに関する注意点
-
本装置でのフローサンプルは,受信パケットを対象パケットとします。
-
受信時に廃棄と判定されるパケット(フィルタ機能で廃棄判定されるパケットなど)は,フローサンプル収集の対象外パケットとします。ただし,送信側のQoS機能の廃棄制御に従ってキューイング時に廃棄されるパケットは,フローサンプル収集の対象パケットとします。
(2) フローサンプルのデータ収集位置による注意点
-
フローサンプルパケットの内容には,本装置に入ってきた時点のパケット内容が収集されます(本装置内でパケット内容の変換などが行われても,sFlowパケットには反映されません)。
-
本装置でのフローサンプルは,受信パケットをサンプリングしてコレクタに送信します。この性質上,送信側にフィルタ機能やQoS機能を設定してパケットを廃棄する条件でも,コレクタには中継しているように送信する場合があります。フィルタ機能やQoS機能と併用するときは,パケットが廃棄される条件を確認して運用してください。他機能と併用時のフローサンプル収集条件を次の表と図に示します。
表26‒15 他機能と併用時のフローサンプル収集条件 機能
受信パケットがフローサンプル対象
フィルタ機能(受信側)
廃棄対象は収集されない
QoS機能(ポリサーおよびQoSフロー廃棄)(受信側)
廃棄対象は収集されない
フィルタ機能(送信側)※1
廃棄対象でも収集される
QoS機能(ポリサー,QoSフロー廃棄,およびシェーパ)(送信側)※1
廃棄対象でも収集される
uRPF機能
廃棄対象は収集されない
ストームコントロール
廃棄対象は収集されない
自宛
収集される
自発(本装置からのpingなど)
−
ポリシーベースルーティング
収集される※2※3
図26‒7 他機能と併用時のフローサンプル対象判定位置 -
受信側フィルタ機能チェック,受信側QoS機能チェック
-
受信パケットのフローサンプル対象判定
-
送信側フィルタ機能チェック,送信側QoS機能チェック
-
(3) カウンタサンプル収集の対象パケット
-
本装置でのカウンタサンプルは,受信パケットおよび送信パケットを対象パケットとします。