コンフィグレーションガイド Vol.2


19.1.7 スケジューリング

スケジューリングは,シェーパユーザ内で各キューに積まれたフレームをどのような順序で送信するかを制御する機能です。本装置では,次に示すスケジューリング種別をNIF単位に設定できます。ただし,LLRLQユーザは設定に関係なく,8PQ固定で動作します。スケジューリングの動作説明を次の表に示します。

表19‒13 スケジューリングの動作説明

スケジューリング種別

概念図

動作説明

適用例

8PQ

[図データ]

完全優先制御(PQ:Priority Queueing)。複数のキューにフレームがキューイングされている場合,優先度の高いキューから常にフレームを送信します。

LLPQ4では,通常ユーザのキュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)がLLPQとなります。

トラフィック優先順を完全に遵守する場合

4PQ

[図データ]

8PQと同様です。

LLPQ1では,通常ユーザのキュー4(左図Q#4)がLLPQとなります。

8PQと同様

4PQ+4WFQ

[図データ]

4高優先キュー+4重み付き帯域均等制御。キュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)までを完全優先制御します。キュー8から5にフレームが存在しない場合,あらかじめ設定した帯域の比(w:x:y:z)に応じてキュー4,3,2,1(左図Q#4,Q#3,Q#2,Q#1)からフレームを送信します。

PQ+WFQで8キュー選択時に適用されます。LLPQ4では,通常ユーザのキュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)がLLPQとなります。

PQに優先順を完全に遵守するトラフィック

WFQにPQの余剰帯域を使用して,帯域の比を適用するトラフィック

1PQ+3WFQ

[図データ]

1高優先キュー+3重み付き帯域均等制御。キュー4(左図Q#4)を最優先制御します。キュー4にフレームが存在しない場合,あらかじめ設定した帯域の比(x:y:z)に応じてキュー3,2,1(左図Q#3,Q#2,Q#1)からフレームを送信します。

PQ+WFQで4キュー選択時に適用されます。LLPQ1では,通常ユーザのキュー4(左図Q#4)がLLPQとなります。

4PQ+4WFQと同様

4PQ+4WFQおよび1PQ+3WFQでの,WFQの重みの設定範囲を次の表に示します。

表19‒14 WFQの重みの設定範囲

スケジューリング種別

仕様

内容

4PQ+4WFQ

1PQ+3WFQ

1〜98(%)

WFQの重みとして帯域の比(w:x:y:z)を次の条件を満たすように設定してください。

w≧x≧y≧zかつw+x+y+z≦100

(wは4pq+4wfq時だけ)

なお,デフォルトのスケジューリング種別は,シェーパユーザのキュー数が4の場合は4PQ,シェーパユーザのキュー数が8の場合は8PQです。