16.1.5 トラップ
(1) トラップ概説
SNMPエージェントはトラップ(Trap)と呼ばれるイベント通知(主に障害発生の情報やログ情報など)機能があります。トラップは重要なイベントをSNMPエージェントからSNMPマネージャに非同期に通知する機能です。SNMPマネージャは,トラップを受信することで装置の状態変化を検知できます。この通知を基に,装置内のMIBを取得して,さらに詳細な情報を得ることができます。
なお,トラップはUDPを使用しているため,装置からSNMPマネージャに対するトラップの到達が確認できません。そのため,ネットワークの輻輳などによってトラップがマネージャに到達しない場合があります。トラップの例を次の図に示します。
(2) トラップフォーマット(SNMPv1)
トラップフレームには,どのIPアドレスの装置で,いつ,何が発生したかを示す情報を含みます。トラップフォーマット(SNMPv1)を次に示します。
図中の表記 |
説明 |
---|---|
装置ID |
装置の識別ID(通常MIB-IIのsysObjectIDの値が設定される) |
エージェントアドレス |
トラップが発生した装置のIPアドレス |
トラップ番号 |
トラップの種別を示す識別番号 |
拡張トラップ番号 |
トラップ番号の補足をするための番号 |
発生時刻 |
トラップが発生した時間(装置が起動してからの経過時間) |
関連MIB情報 |
このトラップに関連するMIB情報 |