コンフィグレーションガイド Vol.1


6.3.2 テンプレートの作成

〈この項の構成〉

(1) テンプレートの作成および終了

テンプレートを作成する場合は,グローバルコンフィグレーションモードでtemplateコマンドを使用します。templateコマンドを実行するとテンプレートを編集するモード(templateモードと呼びます)に移行して,テンプレートにコンフィグレーションコマンドを登録できるようになります。このとき,プロンプトにはtemplateモードを示す「-TPL」が付きます。テンプレートの作成例を次の図に示します。

図6‒35 テンプレートの作成例
(config)# template EtherDEF $PORT
(config-TPL)# show 
template EtherDEF $PORT
  end-template
!
(config-TPL)# 

テンプレートの編集を終了する場合は,次の表に示すコマンドのどれかを使用します。

表6‒3 テンプレートの編集終了コマンド

コマンド名

説明

end

templateモードを終了して,装置管理者モードに移行します。

end-template

templateモードを終了して,グローバルコンフィグレーションモードに移行します。

quit (exit)

config-TPLモードの場合,templateモードを終了してグローバルコンフィグレーションモードに移行します。config-TPLモード以外の場合,一つ上の階層に移行します。

top

templateモードを終了して,グローバルコンフィグレーションモードに移行します。

テンプレートにはend-templateコマンドが自動で登録されるため,end-templateコマンド以外のコマンドでtemplateモードを終了した場合でも,テンプレートにはend-templateコマンドが登録されます。テンプレートの編集終了例を次の図に示します。

図6‒36 テンプレートの編集終了例
(config-TPL)# end-template
(config)#

(2) テンプレートへの登録方法

テンプレートには,コンフィグレーションを設定するコンフィグレーションコマンドとコンフィグレーションを削除するコンフィグレーションコマンドを登録できます。テンプレートへの登録例を次の図に示します。

図6‒37 テンプレートへの登録例
(config)# template EtherDEF $PORT
(config-TPL)# interface gigabitethernet $PORT          <-1
(config-if-TPL)# shutdown                              <-1
(config-if-TPL)# speed 1000                            <-1
(config-if-TPL)# no shutdown                           <-2
(config-if-TPL)# exit
(config-TPL)# show 
template EtherDEF $PORT
  interface gigabitethernet $PORT
    shutdown
    speed 1000
    no shutdown
  end-template
!
(config-TPL)#
  1. コンフィグレーションを設定するコンフィグレーションコマンドをテンプレートに登録します。

  2. コンフィグレーションを削除するコンフィグレーションコマンドをテンプレートに登録します。

テンプレートには通常のコンフィグレーション編集時と同様のモードがあり,同様にモード遷移します。このとき,すべてのモードでプロンプトにtemplateモードを示す「-TPL」が付きます。テンプレートのモード遷移例を次の図に示します。

図6‒38 テンプレートのモード遷移例
(config)# interface gigabitethernet 1/1                <-1
(config-if)#                                           <-1
(config-if)# exit
(config)# template EtherDEF $PORT
(config-TPL)# interface gigabitethernet $PORT          <-2
(config-if-TPL)#                                       <-2
  1. 通常のコンフィグレーション編集時のモード遷移です。

  2. テンプレート編集時のモード遷移です。通常のコンフィグレーション編集時と同様にモード遷移します。プロンプトにはtemplateモードを示す「-TPL」が付きます。

templateモードでは,コンフィグレーションコマンドは入力した順にテンプレートに登録されます。コマンドの入力順がテンプレートの登録順となる例を次の図に示します。

図6‒39 コマンドの入力順がテンプレートの登録順となる例
(config)# template EtherDEF $PORT
(config-TPL)# interface gigabitethernet $PORT          <-1
(config-if-TPL)# shutdown                              <-1
(config-if-TPL)# speed 1000                            <-1
(config-if-TPL)# no shutdown                           <-1
(config-if-TPL)# exit
(config-TPL)# show                                     <-2
template EtherDEF $PORT
  interface gigabitethernet $PORT                      <-3
    shutdown                                           <-3
    speed 1000                                         <-3
    no shutdown                                        <-3
  end-template
!
(config-TPL)#
  1. テンプレートにコンフィグレーションコマンドを登録します。

  2. showコマンドでテンプレートの登録内容を確認します。

  3. 入力した順にコンフィグレーションコマンドが登録されています。