コンフィグレーションガイド Vol.3
マルチキャストチャネル受信者数制限機能は,マルチキャストチャネルの総受信者数の上限値を設定して,VRF,グローバルネットワーク,またはMLDインタフェース単位でマルチキャストチャネルに参加する受信者数を制限する機能です。
本機能は,コンフィグレーションコマンドipv6 mld explicit-trackingでlimitパラメータまたはtotal-limitパラメータを設定すると有効になります。limitパラメータではMLDインタフェース単位,total-limitパラメータではVRFまたはグローバルネットワーク単位で制限します。
- <この項の構成>
- (1) MLD Report(参加要求)メッセージ受信時のマルチキャストチャネル受信者数のカウント方法
- (2) マルチキャストチャネル受信者の追加判定
- (3) MLDv1での動作
(1) MLD Report(参加要求)メッセージ受信時のマルチキャストチャネル受信者数のカウント方法
コンフィグレーションコマンドipv6 mld explicit-trackingを設定したインタフェースでMLD Report(参加要求)メッセージを受信すると,マルチキャストチャネル単位で受信者情報を保持します。このとき,MLDインタフェース単位のマルチキャストチャネル受信者数,およびVRFまたはグローバルネットワーク当たりのマルチキャストチャネル受信者数をカウントします。MLD Report(参加要求)メッセージごとのマルチキャストチャネル受信者数のカウント方法を次の表に示します。
表28-6 MLD Report(参加要求)メッセージごとのマルチキャストチャネル受信者数のカウント方法
MLD
バージョンRecordタイプ カウント方法 MLDv1 − グループアドレスだけで1カウント MLDv2 MODE_IS_INCLUDE 送信元アドレスとグループアドレスの組で1カウント MODE_IS_EXCLUDE グループアドレスだけで1カウント CHANGE_TO_INCLUDE_MODE 送信元アドレスとグループアドレスの組で1カウント※1 CHANGE_TO_EXCLUDE_MODE グループアドレスだけで1カウント ALLOW_NEW_SOURCES 送信元アドレスとグループアドレスの組で1カウント BLOCK_OLD_SOURCES −※2 (凡例) −:該当しない
- 注※1
- 送信元アドレスの指定がない場合は対象外です。
- 注※2
- 対象外です。
(2) マルチキャストチャネル受信者の追加判定
MLDインタフェースに設定した上限値,およびVRFまたはグローバルネットワークに設定した上限値と,MLD Report(参加要求)メッセージの受信によってカウントしたマルチキャストチャネル受信者数を比較します。このとき,マルチキャストチャネル受信者数が上限値以下の場合だけ,マルチキャストチャネル受信者の追加を許可します。
(3) MLDv1での動作
コンフィグレーションコマンドipv6 mld versionでMLDバージョンをversion 1に設定しているインタフェースでは,本機能は無効になります。
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