コンフィグレーションガイド Vol.3
- <この項の構成>
- (1) ADVERTISEMENTパケット送信間隔設定
- (2) 仮想ルータの高速切替設定
(1) ADVERTISEMENTパケット送信間隔設定
ネットワークの負荷が高く,ADVERTISEMENTパケットの損失が多いために,仮想ルータのマスタとバックアップがたびたび切り替わる場合は,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔を長くすると現象を軽減できることがあります。ただし,バックアップの仮想ルータは,ADVERTISEMENTパケットを3回続けて受信できないときにマスタに変わるため,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔を長くすると,マスタの仮想ルータで障害が発生した場合に,バックアップの仮想ルータがマスタに変わるまでの時間も長くなります。
- [設定のポイント]
- ADVERTISEMENTパケット送信間隔は,マスタおよびバックアップの仮想ルータへ同じ値を設定してください。
- [コマンドによる設定]
- (config-if)# vrrp 1 timers advertise 3
仮想ルータID 1の仮想ルータのADVERTISEMENTパケット送信間隔を3(秒)に設定します。
(2) 仮想ルータの高速切替設定
本装置では,仮想ルータが次に示す規格に従って動作している場合,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔をミリ秒単位で指定すると,すばやく障害を検出して,仮想ルータを切り替えられます。
- RFC5798
- draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-07
- draft-ietf-vrrp-unified-spec-02
装置に多くの仮想ルータを設定した場合,マスタとバックアップが切り替わることがあります。その場合は,次の表を基にADVERTISEMENTパケット送信間隔を調整してください。
表12-7 高速切替機能使用時のADVERTISEMENTパケット送信間隔の設定目安値
装置当たりの仮想ルータ数※ ADVERTISEMENTパケット送信間隔 1〜64 0.20秒以上 65〜128 0.40秒以上 129〜192 0.60秒以上 193〜255 0.80秒以上 注※ グループ切替機能使用時は,プライマリ仮想ルータ数
- [設定のポイント]
- VRRPの仮想ルータを高速切替するためには,対応したVRRP動作モードを設定して,ADVERTISEMENTパケット送信間隔をミリ秒単位で指定する必要があります。ADVERTISEMENTパケット送信間隔は,マスタおよびバックアップの仮想ルータへ同じ値を設定してください。
- [コマンドによる設定]
- (config-if)# vrrp 1 mode ietf-unified-spec-02
仮想ルータが,draft-ietf-vrrp-unified-spec-02に従った動作になるように設定します。
- (config-if)# vrrp 1 timers advertise msec 200
仮想ルータのADVERTISEMENTパケット送信間隔を200ミリ秒に設定します。
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