コンフィグレーションガイド Vol.3
- <この節の構成>
- (1) IPv6中継回線のMTU長の変更
- (2) インタフェースへの複数グローバルアドレスの設定
- (3) スタティックNDPについての注意事項
- (4) IPv6拡張オプション付きパケットのレイヤ3中継
IPv6の最小パケット長は1280バイト以上とRFC2460で規定されています。そのため,MTU長を1280バイト未満に設定すると,IPv6通信ができません。IPv6通信をするインタフェースのMTU長は1280バイト以上で使用してください。
インタフェースに複数のグローバルアドレスを設定する場合,該当インタフェースと同一のリンクに接続された端末間で異なるグローバルアドレスを使用して通信すると,本装置を経由したIPv6中継が発生することがあります。
この際,ICMPv6 Redirectの送信可否判定をするため,ハードウェアによってパケットがソフトウェアに中継されて,本装置のCPUが高負荷となるおそれがあります。そのため,次の点に注意してください。
- 同一リンクに接続された端末は,RAによるIPv6アドレス自動設定を使用するなどして,すべてのプレフィックスを一致させてください。
- セキュリティ上の理由などで,同一リンクに接続された端末のプレフィックスを分ける場合は,CPUの高負荷を防止するため,コンフィグレーションコマンドでハードウェアによるICMPv6 Redirectの送信可否判定を停止することをお勧めします。
(3) スタティックNDPについての注意事項
本装置のインタフェースに設定されたIPv6アドレスと重複するスタティックNDPを設定すると,通信ができなくなるなど,装置の挙動が不安定になります。このため,本装置では,コンフィグレーション入力時にインタフェースのIPv6アドレスとスタティックNDPの重複チェックを実行しますが,次に示すIPv6アドレスについては重複チェックをしません。
- リンクローカルアドレス(自動生成および手動設定)
- インタフェースID省略時に自動生成されるグローバルアドレス
したがって,インタフェースに設定されたこれらのIPv6アドレスと同じスタティックNDPを設定しないようにしてください。誤って設定した場合は,該当スタティックNDPを削除して,該当インタフェースを再起動してください。
(4) IPv6拡張オプション付きパケットのレイヤ3中継
- Hop-by-Hop Options Header付きパケットをレイヤ3中継する場合,ソフトウェア中継になります。
- 受信側のQoS制御機能を使用している場合,経路制御オプションまたは終点オプションを付けているTCPパケットのレイヤ3中継は,ソフトウェア中継になります。
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