MIBレファレンス
インタフェーステーブルに関するMIBです。次に示すインタフェースのinterfacesグループについて説明します。
- イーサネットインタフェース
- ポートチャネルインタフェース
- サブインタフェース
- VLANインタフェース
- ループバックインタフェース
- マネージメントポート
- AUXポート
- <この項の構成>
- (1) 識別子
- (2) 実装仕様
(1) 識別子
interfaces OBJECT IDENTIFIER ::= {mib-2 2} ifTable OBJECT IDENTIFIER ::= {interfaces 2}
(2) 実装仕様
ifTableの実装仕様を次の表に示します。
表2-6 ifTableの実装仕様
# オブジェクト識別子 アク
セス実装仕様 実装
有無1 ifTable
{interfaces 2}NA [規格] インタフェースエンティティのテーブル。
[実装] 規格に同じ。Y 2 ifEntry
{ifTable 1}NA [規格] サブネットワークレイヤに属するインタフェース情報のリスト。
INDEX
{ ifIndex }
[実装] 規格に同じ。Y 3 ifIndex
{ifEntry 1}R/O [規格] このインタフェースを識別するための番号。0より大きい値。
[実装] このインタフェースを識別するための番号。インタフェースに関するコンフィグレーションを変更すると,このオブジェクトの値も変わります。
ifIndexの割り当て方法は次のとおりです。
- イーサネットインタフェース:10000+NIF番号*100+ポート番号
- ポートチャネルインタフェース:6000+チャネルグループ番号
- サブインタフェース:2000001から動的に割り当てます。
- VLANインタフェース:1000000+VLAN ID
- ループバックインタフェース(コンフィグレーションコマンドno system-source-addresssを設定しない場合)
グローバルネットワーク:1000
VRF:1000+VRF ID
- ループバックインタフェース(コンフィグレーションコマンドno system-source-addresssを設定した場合):5097から動的に割り当てます。
- マネージメントポート:1
- AUXポート:101
Y 4 ifDescr
{ifEntry 2}R/O [規格] インタフェースに関する情報。
[実装] インタフェース種別ごとの固定文字列およびコンフィグレーションで設定された補足説明。Y 5 ifType
{ifEntry 3}R/O [規格] インタフェースのタイプ。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:ethernetCsmacd(6)
- ポートチャネルインタフェース:ieee8023adLag(161)
- サブインタフェース:l2vlan(135)
- VLANインタフェース:l2vlan(135)
- ループバックインタフェース:softwareLoopback(24)
- マネージメントポート:ethernetCsmacd(6)
- AUXポート:ppp(23)
Y 6 ifMtu
{ifEntry 4}R/O [規格] このインタフェースで送受信できるデータグラムの最大サイズ(オクテット)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:Ethernet V2形式フレームのMACヘッダのDAフィールドからDATAまでのオクテット長。
- ポートチャネルインタフェース:イーサネットインタフェースと同じ。
- サブインタフェース:IPヘッダの先頭からEthernet V2形式フレームのDATAの末尾までのオクテット長。※1
- VLANインタフェース:VLANに所属するイーサネットインタフェースのMTU値,システムMTU情報,およびIP MTU情報(設定時だけ)のうち最小のもの。※1
- ループバックインタフェース:IPヘッダの先頭からEthernet V2形式フレームのDATAの末尾までのオクテット長。33624固定。
- マネージメントポート:IPヘッダの先頭からEthernet V2形式フレームのDATAの末尾までのオクテット長。1500固定。
- AUXポート:IPヘッダの先頭からEthernet V2形式フレームのDATAの末尾までのオクテット長。1500固定。
Y 7 ifSpeed
{ifEntry 5}R/O [規格] このインタフェースの現在の回線速度(bit/s)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:コンフィグレーションコマンドbandwidthが設定されていない場合は,該当インタフェースの回線速度※2を表示し,設定されている場合は,その設定値を表示する。
- ポートチャネルインタフェース:チャネルグループに所属するポートの送受信可能状態ポートの回線速度の合計値。チャネルグループがダウン状態の場合は,チャネルグループに所属する回線速度の合計値※3。チャネルグループに所属するポートが一つもない場合は,1000000000固定。
- サブインタフェース:イーサネットインタフェースまたはポートチャネルインタフェースと同じ。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:0固定。
- マネージメントポート:規格に同じ。
- AUXポート:9600固定。
Y 8 ifPhysAddress
{ifEntry 6}R/O [規格] このインタフェースのネットワークレイヤ直下の物理アドレス。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:ポートのMACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- ポートチャネルインタフェース:チャネルグループのMACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- サブインタフェース:装置MACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- VLANインタフェース:VLANに割り当てられたMACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- ループバックインタフェース:レングス0を応答。
- マネージメントポート:マネージメントポートのMACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- AUXポート:レングス0を応答。
Y 9 ifAdminStatus
{ifEntry 7}R/W [規格] このインタフェースの望ましい状態。
[実装] インタフェースによる。
- up(1)
- down(2)
- testing(3)
なお,SetRequestオペレーションで変更した値は,対象のインタフェースのコンフィグレーションに反映されます。
- イーサネットインタフェース:コンフィグレーションでshutdown指定時,down(2)になります。ただし,NIFがshutdown時はSetRequestオペレーションによる値の変更はできません。
- ポートチャネルインタフェース:コンフィグレーションでチャネルグループをshutdown指定時,down(2)になります。
- サブインタフェース:デフォルトはup(1),コンフィグレーションでサブインタフェースshutdown指定時はdown(2)になります。
- VLANインタフェース:デフォルトはup(1),コンフィグレーションでshutdown指定時はdown(2)になります。
- ループバックインタフェース:up(1)固定。SetRequestオペレーションによる値の変更はできません。
- マネージメントポート:デフォルトはup(1),コンフィグレーションでshutdown指定時はdown(2)になります。
- AUXポート:up(1)固定。SetRequestオペレーションによる値の変更はできません。
上記以外は指定できません。
- up(1)指定時:対象のインタフェースのコンフィグレーションからshutdownを削除します。
- down(2)指定時:対象のインタフェースのコンフィグレーションにshutdownを設定します。
コミットモードが手動コミットモードの場合,SetRequestオペレーションによる値の変更はできません。Y 10 ifOperStatus
{ifEntry 8}R/O [規格] このインタフェースの現在の状態。
[実装] インタフェースによる。
- up(1)
- down(2)
- testing(3)
- unknown(4)
- dormant(5)
- notPresent(6)
- lowerLayerDown(7)
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- サブインタフェース:up(1),down(2),lowerLayerDown(7)だけ。
- VLANインタフェース:up(1),down(2)だけ
- ループバックインタフェース:up(1)固定。
- マネージメントポート:up(1),down(2)だけ。
- AUXポート:up(1),down(2)だけ。
Y 11 ifLastChange
{ifEntry 9}R/O [規格] このインタフェースのifOperStatusが最後に変化した時のsysUpTime(単位:1/100秒)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- サブインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:規格に同じ。
- ループバックインタフェース:規格に同じ。
- マネージメントポート:規格に同じ。
- AUXポート:0固定。
Y 12 ifInOctets
{ifEntry 10}R/O [規格] このインタフェースで受信した,badパケットを含むオクテットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:badパケットを含む,MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の総受信オクテット数。
- ポートチャネルインタフェース:badパケットを含む,MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の総受信オクテット数。
- サブインタフェース:受信したパケットのMACヘッダのDAフィールドからDATAおよびPADまでのフレーム長の総受信オクテット数。
- VLANインタフェース:受信したパケットのオクテット数。※4
- ループバックインタフェース:IPパケットの総受信オクテット数。
- マネージメントポート:MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の総受信オクテット数。
- AUXポート:0固定。
Y 13 ifInUcastPkts
{ifEntry 11}R/O [規格] 上位プロトコルへ通知したユニキャストパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- サブインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:規格に同じ。※4
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位プロトコルへ通知したユニキャストパケットの数。
- マネージメントポート:上位プロトコルへ通知したユニキャストパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 14 ifInNUcastPkts
{ifEntry 12}R/O [規格] 上位プロトコルへ通知した非ユニキャストパケット(ブロードキャスト,マルチキャストパケット)の数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。※5
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。※5
- サブインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位プロトコルへ通知したブロードキャストまたはマルチキャストパケットの数。
- マネージメントポート:上位プロトコルへ通知したブロードキャストまたはマルチキャストパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 15 ifInDiscards
{ifEntry 13}R/O [規格] パケット自身にはエラーはないが,上位プロトコルに渡すことのできなかったパケットの数(バッファなしなどで廃棄された受信パケットの数)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:受信FIFO Overflowのため廃棄したイベント数。
- ポートチャネルインタフェース:受信FIFO Overflowのため廃棄したイベント数。
- サブインタフェース:エラー以外の理由で廃棄された受信パケット数。
- VLANインタフェース:エラー以外の理由で廃棄された受信パケット数。※4
- ループバックインタフェース:廃棄したパケットの数をカウント。
- マネージメントポート:廃棄したパケットの数をカウント。
- AUXポート:0固定。
Y 16 ifInErrors
{ifEntry 14}R/O [規格] パケット中のエラーが含まれていることによって廃棄されたパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:FCSエラー,ショートパケット,最大パケット長オーバー,衝突されたパケット,パケットフォーマット不正,端数ビットなどのエラーによって廃棄されたパケットの数。※6
- ポートチャネルインタフェース:FCSエラー,ショートパケット,最大パケット長オーバー,衝突されたパケット,パケットフォーマット不正,端数ビットなどのエラーによって廃棄されたパケットの数。
- サブインタフェース:エラーが含まれていることによって廃棄された受信パケット数。
- VLANインタフェース:エラーが含まれていることによって廃棄された受信パケット数。※4
- ループバックインタフェース:0固定。
- マネージメントポート:FCSエラー,ショートパケット,最大パケット長オーバー,衝突されたパケット,パケットフォーマット不正,端数ビットなどのエラーによって捨てられたパケットの数をカウント。
- AUXポート:0固定。
Y 17 ifInUnknownProtos
{ifEntry 15}R/O [規格] サポートされていないプロトコルのパケットを受信し,廃棄したパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:0固定。
- ポートチャネルインタフェース:0固定。
- サブインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:廃棄した,IP以外のパケットの数。
- マネージメントポート:廃棄した,IP以外のパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 18 ifOutOctets
{ifEntry 16}R/O [規格] このインタフェースで送信した,badパケットを含むオクテットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:badパケットを含む,MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の総送信オクテット数。
- ポートチャネルインタフェース:badパケットを含む,MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の総送信オクテット数。
- サブインタフェース:送信したパケットのMACヘッダのDAフィールドからDATAおよびPADまでのフレーム長の総送信オクテット数。
- VLANインタフェース:送信したパケットのオクテット数。※4
- ループバックインタフェース:IPパケットの総送信オクテット数。
- マネージメントポート:MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の総送信オクテット数。
- AUXポート:0固定。
Y 19 ifOutUcastPkts
{ifEntry 17}R/O [規格] 上位レイヤが送信したユニキャストパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。※7
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。※7
- サブインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:規格に同じ。※4
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位レイヤが送信したユニキャストパケットの数。
- マネージメントポート:MAC DAのI/Gビット='0'のパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 20 ifOutNUcastPkts
{ifEntry 18}R/O [規格] 上位レイヤが送信した非ユニキャストパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:上位レイヤが送信した正常な非ユニキャストパケットの数(MAC DAのI/Gビット='1'パケットの数。ただし,MACパケットは除く。また,SMTは含む)。※5
- ポートチャネルインタフェース:上位レイヤが送信した正常な非ユニキャストパケット数(MAC DAのI/Gビット='1'パケットの数。ただし,MACパケットは除く。また,SMTは含む)。※5
- サブインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位レイヤが送信した非ユニキャストパケットの数。
- マネージメントポート:MAC DAのI/Gビット='1'のパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 21 ifOutDiscards
{ifEntry 19}R/O [規格] パケット自身にエラーはなく,送信処理で廃棄されたパケットの数(送信バッファ不足など)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:送信FIFO Overflow(アンダーラン)のため廃棄したイベントの数。
- ポートチャネルインタフェース:送信FIFO Overflow(アンダーラン)のため廃棄したイベント数。
- サブインタフェース:廃棄された送信パケット数。
- VLANインタフェース:廃棄された送信パケット数。※4
- ループバックインタフェース:廃棄したパケットの数をカウント。
- マネージメントポート:廃棄したパケットの数をカウント。
- AUXポート:0固定。
Y 22 ifOutErrors
{ifEntry 20}R/O [規格] エラーが原因で送信できなかったパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- サブインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:0固定。
- マネージメントポート:アンダーラン,バイトカウントのミスマッチ,過剰衝突,過剰遅延,または送信タイムアウトしたパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 23 ifOutQLen
{ifEntry 21}R/O [規格] 送信パケットキューのサイズ。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:チャネルグループに属するポートの送信パケットキューサイズを合計したもの。
- サブインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:送信待ちキューに積まれているパケットの数。
- マネージメントポート:送信待ちキューに積まれているパケットの数。
- AUXポート:0固定。
Y 24 ifSpecific
{ifEntry 22}R/O [規格] インタフェースのメディアの特性を定義するMIBへのレファレンス。ifTypeに依存するMIBのオブジェクトID。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:1.3.6.1.2.1.10.7を応答する。ただし,非正常時は,0.0を応答する。
- ポートチャネルインタフェース:0.0固定。
- サブインタフェース:0.0固定。
- VLANインタフェース:0.0固定。
- ループバックインタフェース:0.0固定。
- マネージメントポート:0.0固定。
- AUXポート:0.0固定。
Y
- 注※1
- 詳細は,「コンフィグレーションガイド Vol.1 20.1.4(3) IPインタフェースで使用するMTU」を参照してください。
- 注※2
- ポートの状態がactive up以外の場合,複数の速度を持つポートでは,最速値を表示します。ただし,SFP+/SFP共用ポートの場合は,コンフィグレーションコマンドspeedで設定した回線速度を表示します。
- 注※3
- 複数の速度を持つポートでは,最速値を表示します。ただし,SFP+/SFP共用ポートの場合は,コンフィグレーションコマンドspeedで設定した回線速度を表示します。
- 注※4
- レイヤ2スイッチ機能で中継するパケットを含みません。
- 注※5
- ポーズパケットを送受信したときもカウントアップします。
- 注※6
- 次のNIFではポートがupしたときに,カウントアップすることがあります。
- ・NL1G-12T
- ・NL1G-12S
- 注※7
- エラーが原因で送信できなかったパケットを含みます。
All Rights Reserved, Copyright(C), 2014, 2019, ALAXALA Networks, Corp.