コンフィグレーションガイド Vol.2
マスタノードに経路切り戻し抑止機能を適用すると,リングの障害復旧を検出した場合に,マスタノードは復旧抑止状態になり,すぐには復旧動作を行いません。本機能を有効にするには,マスタノードにコンフィグレーションコマンドpreempt-delayの設定が必要です。
なお,復旧抑止状態は,次の契機で解除します。
- 運用コマンドclear axrp preempt-delayの実行によって,経路切り戻し抑止が解除された場合
- コンフィグレーションコマンドpreempt-delayで指定した,経路切り戻し抑止時間が経過した場合
- 経路切り戻し抑止機能を有効にするコンフィグレーションコマンドpreempt-delayを削除した場合
復旧抑止状態が解除されると,復旧動作を行います。復旧が完了すると,マスタノードは障害監視状態に遷移します。また,復旧抑止状態でリングの障害を検出すると,マスタノードは復旧監視状態に遷移します。
運用コマンドclear axrp preempt-delayの実行によって経路切り戻し抑止を解除した場合の動作を次の図に示します。その他の契機で解除した場合も,同様の動作となります。
図7-11 運用コマンドの実行によって経路切り戻し抑止を解除した場合の動作
また,次に示すイベントが発生した場合は経路の切り戻し抑止を解除して,マスタノードが復旧監視状態に遷移します。
- 装置起動(運用コマンドreloadおよびupdate softwareの実行を含む)
- Ring Protocolプログラムの再起動(運用コマンドrestart axrpの実行を含む)
復旧抑止状態で系切替が発生した場合,新運用系BCUで経路切り戻し抑止時間のタイマを再設定します。このため,経路切り戻し抑止時間の設定値より長い時間復旧抑止状態となります。また,復旧抑止状態でコンフィグレーションコマンドpreempt-delayで設定値を変更した場合,変更後の設定値は,次回のリング障害復旧時および系切替時に反映されます。
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