コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2
RMON(RFC1757)イベントグループの制御情報の設定をします。本コマンドでは最大16エントリの設定ができます。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定
- event <Index> type { none | log | trap | log_trap }
- [ community <Trap Community Name> ]
- [ description <String> ] [ owner <String>]
- 情報の変更
- event <Index> [ type { none | log | trap | log_trap } ]
- [ community <Trap Community Name> ]
- [ description <String> ] [ owner <String>]
- 情報の削除
- delete event <Index>
- 情報の表示
- show event [<Index>]
[サブコマンド入力形式]
なし
[モード階層]
なし
[パラメータ]
- <Index>
- RMONイベントグループの制御情報の情報識別番号を指定します。本パラメータはRFC1757のeventIndexに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
1〜65535の任意の値を設定します。
- type { none | log | trap | log_trap }
- アラーム(イベント)の方法を指定します。noneを指定した場合,アラームは生成しません。logを指定した場合,アラームのログを残します。trapを指定した場合,communityで指定したコミュニティに対してSNMPのトラップを送信します。log_trapを指定した場合,アラームのログを残し更にcommunityで指定したコミュニティに対してSNMPのトラップを送信します。本パラメータはRFC1757のeventTypeに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(初回だけ省略不可)
- 値の設定範囲
none,log,trap,log_trapのうち一つ選択します。
- community <Trap Community Name>
- typeで指定したアラーム(イベント)の方法がtrapまたはlog_trapの時,SNMPトラップを発行するマネージャのコミュニティ名称を設定します。本パラメータはRFC1757のeventCommunityに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし
- 値の設定範囲
<Trap Community Name>にSNMPマネージャのコミュニティ名称を ”(ダブルクォート)で囲み設定します(最大60文字)。なお,入力文字列に,英数字,および .(ピリオド)以外の特殊文字列を含まない場合は,”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
入力可能な文字に関しては,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 パラメータに指定できる値」を参照願います。
ただし,次の文字は使用できませんのでご注意ください。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
- description <String>
- イベントの内容を文字列で指定します。イベント内容に関するメモとして使用いただけます。本パラメータはRFC1757のeventDescriptionに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
初期値は,空白になっています。
- 値の設定範囲
<String>に79文字以内の文字列を ”(ダブルクォート)で囲み設定します。なお,入力文字列に,英数字,および .(ピリオド)以外の特殊文字列を含まない場合は,”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
入力可能な文字に関しては,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 パラメータに指定できる値」を参照願います。
ただし,次の文字は使用できませんのでご注意ください。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
- owner <String>
- 本設定の設定者の識別情報を指定します。本設定を誰が行ったかを識別するための情報です。本パラメータはRFC1757のeventOwnerに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
初期値は,空白になっています。
- 値の設定範囲
<String>に24文字以内の文字列を ”(ダブルクォート)で囲み設定します。なお,入力文字列に,英数字,および .(ピリオド)以外の特殊文字列を含まない場合は,”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
入力可能な文字に関しては,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 パラメータに指定できる値」を参照願います。
ただし,次の文字は使用できませんのでご注意ください。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
[サブコマンド]
なし
[入力例]
- RMONアラームグループの制御情報の設定
RMONイベントグループ制御情報の設定のために以下の設定を行います。
- (a)RMON MIBを参照するためにSNMPマネージャをコンフィグレーションのsnmpコマンドで登録します。
本コマンドの詳細は「snmp(SNMPマネージャの登録)」を参照願います。
コミュニティ名:rmon-mgr
SNMPマネージャのIPアドレス:30.1.1.1
MIBアクセスモード:Read/Write
トラップを送信します。
- (b)RMONイベントグループ制御情報を設定します。
情報識別番号:3
イベント実行方法:trap
トラップ送信コミュニティ名:rmon-mgr
- (c)RMONイベントグループ制御情報を設定します。
情報識別番号:5
イベント実行方法:log
設定者の識別情報:”net-mgr ichiro 07/25”
- (d)interfasesグループのifOutDiscards.3の閾値チェックを行い(b)(c)で設定したイベントを実行するように指定します。ifOutDiscardsは送信パケットでエラーが検出されなかったのに廃棄されたパケット数をカウントするMIBです。
本コマンドの詳細は「alarm(RMONアラームグループの制御情報の設定)」を参照願います。
情報識別番号:12
閾値チェックを行う時間間隔:256111秒
閾値チェック方式:delta
上方閾値:400000パケット
上方閾値のイベント方法の識別番号:3
下方閾値:100パケット
下方閾値のイベント方法の識別番号:5
(config)# snmp "rmon-mgr" 30.1.1.1 read_write trap (config)# event 3 type trap community "rmon-mgr" (config)# event 5 type log owner "net-mgr ichiro 07/25" (config)# alarm 12 variable "ifOutDiscards.3" interval 256111 sample_type delta rising_threshold 400000 rising_event_index 3 falling_threshold 100 falling_event_index 5 (config)# show event event 3 type trap community "rmon-mgr" ! event 5 type log owner "net-mgr ichiro 07/25" (config)#- 情報の変更
RMONイベントグループ制御情報の情報識別番号3のイベントの内容“if inInError > 200 then trap”を設定し,設定者の識別情報を“monitor”に変更します。
(config)# event 3 description "if inInError > 200 then trap" owner "monitor" (config)# show event event 3 type trap community "rmon-mgr" description "if inInError > 200 then trap" owner "monitor" ! event 5 type log owner "net-mgr ichiro 07/25" (config)#- 定義情報の表示
RMONイベントグループ制御情報の登録状況を表示します。
(config)# show event event 3 type trap community "rmon-mgr" description "if inInError > 200 then trap" owner "monitor" ! event 5 type log owner "net-mgr ichiro 07/25" (config)#- 設定情報の削除
RMONイベントグループ制御情報の情報識別番号3の情報を削除します。
(config)# delete event 3 (config)# show event event 5 type log owner "net-mgr ichiro 07/25" (config)#
[関連コマンド]
alarm(RMONアラームグループの制御情報の設定)
snmp(SNMPマネージャの登録)
[注意事項]
- SNMPマネージャからイベントグループをアクセスするとき,およびSNMPマネージャにトラップを送信するときはSNMPマネージャの登録が必要です。
(SNMPマネージャがトラップを受信するためには,SNMPマネージャの登録で,trap,またはex_trapを設定してください)
- SNMPマネージャ登録時のコミュニティ名とイベントグループのコミュニティ名が一致したときだけトラップを送信します。
- アラームグループのrising_event_index,falling_event_indexの値はイベントグループで設定した情報識別番号を設定してください。値が異なっていれば,アラームが発生したときイベントは実行されません。
- コンフィグレーションコマンドで設定したイベントグループと,SNMPマネージャからSetで設定したイベントグループを合わせて,最大16エントリ設定できます。最大エントリを設定した状態で,コンフィグレーションにイベントグループを設定しても,追加したイベントグループは動作しません。不要なevent設定を削除してから,再設定してください。
- SNMPマネージャからRMON eventTableのSetを行った場合,コンフィグレーションには反映されません。
- IPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報の変更を行い,applyコマンドを実行していない場合,本コマンドを入力するとコマンドの実行前にapplyコマンドを自動で実行し,変更したIPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報が運用に反映されます。
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