コンフィグレーションガイド
- <この項の構成>
- (1) 設定内容の概要
- (2) 構成図と設定条件
- (3) コンフィグレーション例
(1) 設定内容の概要
SONET/SDH網をOC-192c/STM-64 POSで接続し,ネットワークレイヤプロトコルにIPv6およびIPv4を使用して通信を行う場合の例を示します。
(2) 構成図と設定条件
- [構成図]
図5-4 構成図
- [設定条件]
- <10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T上の動作条件>
- セグメント規格:オートネゴシエーション
- フローコントロール:送受信共に無効
- 最大フレーム長:1518オクテット(Tag1段含む,FCSを含まない)
- <SONET/SDH網の動作条件>
- クロック:independent
- CRC長:32ビット
- スクランブル:有効
- セクショントレースメッセージモード:1オクテット
- J0:01(16進数)
- RDIモード:1ビット
- <PPPの動作条件>
- MRU:4470オクテット(FCSを含まない)
- Echo-Requestパケットの試行回数:7回
- Echo-Requestパケットに対し,リンク品質「良」と判断する最低の受信Echo-Reply回数:6回
- Echo-Requestパケットの送信間隔:3秒
- 相手局に対して自IPv4アドレスの通知:通知しない
- 自装置から送信したConfigure-RequestパケットやTerminate-Requestパケットが相手局から無応答の場合のパケット再送間隔:2秒
- 自装置から送信したTerminate-Requestパケットに対して相手装置からTerminate-Ackパケット応答がない場合のTerminate-Requestパケット最大送信回数:2回
- 自装置から送信したConfigure-Requestパケットに対して相手装置から応答がない場合のConfigure-Requestパケット最大送信回数:10回
- 相手装置から受信したConfigure-Requestパケットのオプションに対して自装置からConfigure-Nakパケットを送信する最大回数:5回
- <本装置Aの環境>
- NIF番号0,Line番号0に10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-TのNIFが実装されています。当該インタフェースをIPv6ネットワーク3ffe:501:811:ff01::/64,IPv4ネットワーク192.168.10/24のネットワークAに接続します。またNIF番号1,Line番号0にOC-192c/STM-64 POSのNIFが実装されています。当該インタフェースをIPv6ネットワーク3ffe:501:811:ff20::2,IPv4ネットワーク172.16.144.2に接続します。
- <本装置Bの環境>
- NIF番号0,Line番号0に10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-TのNIFが実装されています。当該インタフェースをIPv6ネットワーク3ffe:501:811:ff04::/64,IPv4ネットワーク152.160.20/24のネットワークBに接続します。またNIF番号1,Line番号0にOC-192c/STM-64 POSのNIFが実装されています。当該インタフェースをIPv6ネットワーク3ffe:501:811:ff20::1,IPv4ネットワーク172.16.144.1に接続します。
(3) コンフィグレーション例
- [コマンドによる設定]
- <本装置A>
1 (config)# line Department1 ethernet 0/0 [line Department1] 2 (config)# ip 192.168.10.1/24 [line Department1] 3 (config)# ip 3ffe:501:811:ff01::/64 [line Department1] 4 (config)# exit 5 (config)# line SouthBuilding oc192pos 1/0 [line SouthBuilding] 6 (config)# clock external [line SouthBuilding] 7 (config)# ppp [line SouthBuilding] 8 (config)# ip destination_ip_address 172.16.144.2 [line SouthBuilding] 9 (config)# ip 172.16.144.1/24 [line SouthBuilding] 10 (config)# ip fe80::1/64 destination_ip_address fe80::2 [line SouthBuilding] 11 (config)# ip-address 3ffe:501:811:ff20::1/64 destination_ip_address 3ffe:501:811:ff20::2 [line SouthBuilding] 12 (config)# exit 13 (config)# ra yes [ra] 14 (config)# interface Department1 [ra interface Department1] 15 (config)# exit [ra] 16 (config)# exit表5-7 本装置Aのコンフィグレーション解説
解説番号 解説 1 NIF番号0,Line番号0に回線名Department1の10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T回線を設定します。デフォルトで以下の設定となります。
lineモードに移行します。
- セグメント規格…オートネゴシエーション
- フローコントロール…送受信共に無効
- 最大フレーム長 …1518オクテット(Tag1段含む,FCSを含まない)
2,3 IP情報はIPv4アドレス192.168.10.1,サブネットマスク24を設定します。自IPv6はアドレス3ffe:501:811:ff01::,プレフィックス長64で設定し,IPv6アドレスのインタフェースID部は装置による自動設定とします。またIPv6リンクローカルアドレスは装置による自動設定とします。デフォルトで送信IP MTU長は1500オクテットとなります。 4 lineモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 5 NIF番号1,Line番号0に回線名SouthBuildingのOC-192c/STM-64 POS回線を設定します。デフォルトで以下の設定となります。
lineモードに移行します。
- クロック…independent
- CRC長…32ビット
- スクランブル…有効
- 動作モード…SONET
- セクショントレースメッセージモード…1オクテット
- J0…01(16進数)
- RDIモード…1ビット
- B2SDビットエラー率閾値…6
- B2SDが発生した際に回線障害とするか…回線障害としない
- SFビットエラー率閾値…3
6 設定をSONET/SDH網に合わせるため,クロックをexternalに設定します。 7 PPPの設定をします。デフォルトでMRUは4470オクテット(FCSを含まない)となります。 8〜11 IP情報はIPv4アドレス172.16.144.1,サブネットマスク24,接続先IPv4アドレス172.16.144.2を設定します。自IPv6はリンクローカルアドレスfe80::1,プレフィックス長64,接続先IPv6リンクローカルアドレスfe80::2を設定します。またIPv6グローバルアドレスとして3ffe:501:811:ff20::1,プレフィックス長64,接続先IPv6グローバルアドレス3ffe:501:811:ff20::2を設定します。デフォルトで送信IP MTU長は1500オクテットとなります。 12 lineモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 13 ルータ広告(RA情報)を使用します。
raモードに移行します。14 RA情報をDepartment1のインタフェースだけ広告することを設定します。
ra interfaceモードに移行します。15 ra interfaceモードからraモードに戻ります。 16 raモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
- <本装置B>
1 (config)# line Department2 ethernet 0/0 [line Department2] 2 (config)# ip 152.160.20.1/24 [line Department2] 3 (config)# ip 3ffe:501:811:ff04::/64 [line Department2] 4 (config)# exit 5 (config)# line NorthBuilding oc192pos 1/0 [line NorthBuilding] 6 (config)# clock external [line NorthBuilding] 7 (config)# ppp [line NorthBuilding] 8 (config)# ip destination_ip_address 172.16.144.1 [line NorthBuilding] 9 (config)# ip 172.16.144.2/24 [line NorthBuilding] 10 (config)# ip fe80::2/64 destination_ip_address fe80::1 [line NorthBuilding] 11 (config)# ip-address 3ffe:501:811:ff20::2/64 destination_ip_address 3ffe:501:811:ff20::1 [line NorthBuilding] 12 (config)# exit 13 (config)# ra yes [ra] 14 (config)# interface Department2 [ra interface Department2] 15 (config)# exit [ra] 16 (config)# exit表5-8 本装置Bのコンフィグレーション解説
解説番号 解説 1 NIF番号0,Line番号0に回線名Department2の10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T回線を設定します。デフォルトで以下の設定となります。
lineモードに移行します。
- セグメント規格…オートネゴシエーション
- フローコントロール…送受信共に無効
- 最大フレーム長 …1518オクテット(Tag1段含む,FCSを含まない)
2,3 IP情報はIPv4アドレス152.160.20.1,サブネットマスク24と設定します。自IPv6はアドレス3ffe:501:811:ff04::,プレフィックス長64で設定し,IPv6アドレスのインタフェースID部は装置による自動設定とします。またIPv6リンクローカルアドレスは装置による自動設定とします。デフォルトで送信IP MTU長は1500オクテットとなります。 4 lineモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 5 NIF番号1,Line番号0に回線名NorthBuilding のOC-192c/STM-64 POS回線を設定します。デフォルトで以下の設定となります。
lineモードに移行します。
- クロック…independent
- CRC長…32ビット
- スクランブル…有効
- 動作モード…SONET
- セクショントレースメッセージモード…1オクテット
- J0…01(16進数)
- RDIモード…1ビット
- SDビットエラー率閾値…6
- B2SDが発生した際に回線障害とするか…回線障害としない
- SFビットエラー率閾値…3
6 設定をSONET/SDH網に合わせるため,クロックをexternalに設定します。 7 PPPの設定をします。デフォルトでMRUは4470オクテット(FCSを含まない)となります。 8〜11 IP情報はIPv4アドレス172.16.144.2,サブネットマスク24,接続先IPv4アドレス172.16.144.1と設定します。自IPv6はリンクローカルアドレスfe80::2,プレフィックス長64,接続先IPv6リンクローカルアドレスfe80::1を設定します。またIPv6グローバルアドレスとして3ffe:501:811:ff20::2,プレフィックス長64,接続先IPv6グローバルアドレス3ffe:501:811:ff20::1を設定します。デフォルトで送信IP MTU長は1500オクテットとなります。 12 lineモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 13 ルータ広告(RA情報)を使用します。
raモードに移行します。14 RA情報をDepartment2のインタフェースだけ広告することを設定します。
ra interfaceモードに移行します。15 ra interfaceモードからraモードに戻ります。 16 raモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
- [コンフィグレーションの表示]
- <本装置A>
line Department1 ethernet 0/0 ip 192.168.10.1/24 ip 3ffe:501:811:ff01::/64 ! line SouthBuilding oc192pos 1/0 clock external ppp ip destination_ip_address 172.16.144.2 ip 172.16.144.1/24 ip fe80::1/64 destination_ip_address fe80::2 ip-address 3ffe:501:811:ff20::1/64 destination_ip_address 3ffe:501:811:ff20::2 ! ra yes interface Department1
- <本装置B>
line Department2 ethernet 0/0 ip 152.160.20.1/24 ip 3ffe:501:811:ff04::/64 ! line NorthBuilding oc192pos 1/0 clock external ppp ip destination_ip_address 172.16.144.1 ip 172.16.144.2/24 ip fe80::2/64 destination_ip_address fe80::1 ip-address 3ffe:501:811:ff20::2/64 destination_ip_address 3ffe:501:811:ff20::1 ! ra yes interface Department2
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