コンフィグレーションガイド

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1.5 コンフィグレーションファイルの形式

コンフィグレーションファイルはテキスト形式で記述され,各コンフィグレーションは次の図で示したように表現されます。各コンフィグレーションの詳細については,マニュアル「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1,Vol.2」を参照してください。

図1-4 コンフィグレーションファイルのフォーマット概要

[図データ]

注※
コンフィグレーション表示コマンド(show running-config,configureモードでのshow)を実行した場合,コンフィグレーションコマンドを用いてコンフィグレーションを変更した時の変更者,変更日付が先頭に表示されます。また,コンフィグレーションコマンドを用いてコンフィグレーションを保存した場合,コンフィグレーションファイルの先頭に変更者,変更日付が自動で付与されます。先頭行にコメントを記述していると,本装置が行の内容を変更するのでご注意ください。

コンフィグレーションファイルに定義されたコンフィグレーションはRMメモリに保持されるため,定義できるコンフィグレーションの行数はRMメモリ量によって決まります。定義するコンフィグレーションに比べてRMメモリ量が少なかったり,制限を超えるようなコンフィグレーションを編集した場合は,「Not enough memory, configuration file is too big.」または「Not enough memory to edit configuration.」のメッセージを表示しますので,不要なコンフィグレーションを削除するかRMメモリを増設してください。

RMメモリ量,コンフィグレーションファイルに定義できるコンフィグレーションの行数,およびRMメモリに保持されるコンフィグレーションのデータサイズの関係を次の表に示します。

表1-2 コンフィグレーションファイルに定義できる行数およびデータサイズ

BCUメモリ 定義できるコンフィグレーションの行数 データサイズ
256MB 約42,000〜約60,000(行) 3.0MB
512MB 約50,000〜約70,000(行) 3.5MB
768MB 約60,000〜約80,000(行) 5.3MB
1GB 約84,000〜約100,000(行) 7.5MB

定義するコンフィグレーションの行数が「表1-2 コンフィグレーションファイルに定義できる行数およびデータサイズ」の範囲内の場合は,下記(注1)の計算式で定義できるコンフィグレーションの最大行数を確認してください。また,BCUメモリに保持するコンフィグレーションのデータサイズは,下記(注2)の計算式で確認し,必要なBCUメモリ量を実装してください。

なお,不要なコンフィグレーションを削除したい場合でも,条件によってはdeleteコマンドを使用してもコンフィグレーションが削除できない場合があります。その場合は下記「(1) スタートアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合」または「(2) バックアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合」の手順でコンフィグレーションの削除後,コンフィグレーションの編集を行ってください。

(注1)BCUメモリ256Mの場合

定義できるコンフィグレーションの総行数 =
定義できるコンフィグレーションの行数の最大値(60,000)
−23〜44文字の行数 × 0.25
−45〜66文字の行数 × 0.75
−67〜88文字の行数 × 1.25
−89文字以上の行数 × 1.75

[例]
経路フィルタ情報(route-filter)を10,000エントリ定義した場合
(1行当たり45〜66文字の行が10,000行のとき)
 
route-filter name AS100-IN
  seq 1 match proto bgp peer 172.160.178.101
  seq 2 match proto bgp peer 172.160.179.201
      :
      :
  seq 9999 match proto bgp peer 172.160.191.401
  seq 10000 match proto bgp peer 172.160.192.501
!
 

定義できるコンフィグレーションの総行数 = 60,000(行) − 10,000(行) × 0.75 = 52,500(行)

route-filter以外に定義できる行数 = 52,500(行) − 10,000(行) = 42,500(行)

(注2)

コンフィグレーションのデータサイズ =
BCUメモリ量により変動するデータサイズ+BCUメモリ量によらない固定のデータサイズ
【AX7800S】
  • BCUメモリ量により変動するデータサイズ(256MBの場合) =
    1,558,468(固定値)
    + 295,168(IPルーティング情報を定義している場合)
    + 98,384(IPv4アドレス情報を定義している場合)
    + 163,912(IPv6アドレス情報を定義している場合)
    + 25,188 × 使用PSU数
    + 32,824(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
    + 5,156(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
    + 12,032(VLAN情報でmac-addressを定義している場合)
  • BCUメモリ量により変動するデータサイズ(512MB,768MB,1GBの場合)=
    1,558,556(固定値)
    + 295,240(IPルーティング情報を定義している場合)
    + 98,432(IPv4アドレス情報を定義している場合)
    + 163,952(IPv6アドレス情報を定義している場合)
    + 49,764 × 使用PSU数
    + 32,832(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
    + 81,956(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
    + 60,032(VLAN情報でmac-addressを定義している場合)
  • BCUメモリ量によらない固定のデータサイズ =
    220 × イーサネット物理回線数
    + 160(ppp情報を定義している場合)× 使用NIF数
    + 11,296(リンクアグリゲーション情報を定義している場合)
    + 6,176(ポートミラーリング情報を定義している場合)
    + 57,376(トンネル情報を定義している場合)
    + 114,720(スタティックARP情報を定義している場合)
    + 185,672(VRRP情報を定義している場合)
    + 8,224(ポリシールーティングリスト情報を定義している場合)
    + 3,108(ポリシールーティンググループ情報を定義している場合)
    + 224(DHCPリレーリスト情報を定義している場合)
    + 3,104(DHCPリレーグループ情報を定義している場合)
    + 672(DHCPリレーエージェント情報ポリシーを定義している場合)
    + 6,152(DHCPリレーインタフェース情報を定義している場合)
    + 1,107,488(QoSキューリスト情報を定義している場合)
    + 7,712(QoSインタフェース情報を定義している場合)
    + 64,544(ドロップリスト情報を定義している場合)
    + 288(QoSキュー長情報を定義している場合)
    + 6,232(SNMPマネージャの登録をしている場合)
    + 1,312(disable情報を定義している場合)
    + 49,188(FDB情報を定義している場合)
    + 6,176(FDBの学習制限をしている場合)
    + 112,032(FDBでスタティックエントリを定義している場合)
    + 1,440(RMONイーサネットヒストリグループの制御情報を定義している場合)
    + 14,880(RMONアラームグループの制御情報を定義している場合)
    + 2,848(RMONイベントグループの制御情報を定義している場合)
    + 904(ユーザデフォルト情報を定義している場合)
【AX5400S】
  • BCUメモリ量により変動するデータサイズ(256MBの場合) =
    1,555,360(固定値)
    + 294,088(IPルーティング情報を定義している場合)
    + 12,320(IPv4アドレス情報を定義している場合)
    + 41,152(IPv6アドレス情報を定義している場合)
    + 5,412 × 使用BSU数
    + 32,704(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
    + 5,156(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
  • BCUメモリ量により変動するデータサイズ(512MB,768MB,1GBの場合) =
    1,555,360(固定値)
    + 294,088(IPルーティング情報を定義している場合)
    + 12,320(IPv4アドレス情報を定義している場合)
    + 41,152(IPv6アドレス情報を定義している場合)
    + 14,628 × 使用BSU数
    + 32,704(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
    + 20,516(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
  • BCUメモリ量によらない固定のデータサイズ =
    220 × イーサネット物理回線数
    + 11,296(リンクアグリゲーション情報を定義している場合)
    + 1,056(ポートミラーリング情報を定義している場合)
    + 57,376(トンネル情報を定義している場合)
    + 114,720(スタティックARP情報を定義している場合)
    + 185,672(VRRP情報を定義している場合)
    + 8,224(ポリシールーティングリスト情報を定義している場合)
    + 3,108(ポリシールーティンググループ情報を定義している場合)
    + 224(DHCPリレーリスト情報を定義している場合)
    + 3,104(DHCPリレーグループ情報を定義している場合)
    + 672(DHCPリレーエージェント情報ポリシーを定義している場合)
    + 6,152(DHCPリレーインタフェース情報を定義している場合)
    + 1,107,488(QoSキューリスト情報を定義している場合)
    + 7,712(QoSインタフェース情報を定義している場合)
    + 64,544(ドロップリスト情報を定義している場合)
    + 6,232(SNMPマネージャの登録をしている場合)
    + 1,312(disable情報を定義している場合)
    + 49,008(FDB情報を定義している場合)
    + 6,176(FDBの学習制限をしている場合)
    + 112,032(FDBでスタティックエントリを定義している場合)
    + 1,440(RMONイーサネットヒストリグループの制御情報を定義している場合)
    + 14,880(RMONアラームグループの制御情報を定義している場合)
    + 2,848(RMONイベントグループの制御情報を定義している場合)
    + 904(ユーザデフォルト情報を定義している場合)
<この節の構成>
(1) スタートアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合
(2) バックアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合

(1) スタートアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合

  1. 編集中のスタートアップコンフィグレーションファイルをバックアップコンフィグレーションファイルにセーブします。
  2. コンフィグレーションモードを終了します。
  3. テキストエディタを使用してバックアップコンフィグレーションファイルの不要部分を削除します。
  4. 運用コマンドのcopy backup-configコマンドを使用してバックアップコンフィグレーションファイルをスタートアップコンフィグレーションファイルにコピーします。
  5. スタートアップコンフィグレーションファイルに対してコンフィグレーションモードを開始します。
  6. スタートアップコンフィグレーションファイルを編集します。

(2) バックアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合

  1. コンフィグレーションをセーブします。
  2. コンフィグレーションモードを終了します。
  3. テキストエディタを使用してバックアップコンフィグレーションファイルの不要部分を削除します。
  4. バックアップコンフィグレーションファイルに対してコンフィグレーションモードを開始します。
  5. バックアップコンフィグレーションファイルを編集します。

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