コンフィグレーションガイド
コンフィグレーションファイルはテキスト形式で記述され,各コンフィグレーションは次の図で示したように表現されます。各コンフィグレーションの詳細については,マニュアル「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1,Vol.2」を参照してください。
図1-4 コンフィグレーションファイルのフォーマット概要
- 注※
- コンフィグレーション表示コマンド(show running-config,configureモードでのshow)を実行した場合,コンフィグレーションコマンドを用いてコンフィグレーションを変更した時の変更者,変更日付が先頭に表示されます。また,コンフィグレーションコマンドを用いてコンフィグレーションを保存した場合,コンフィグレーションファイルの先頭に変更者,変更日付が自動で付与されます。先頭行にコメントを記述していると,本装置が行の内容を変更するのでご注意ください。
コンフィグレーションファイルに定義されたコンフィグレーションはRMメモリに保持されるため,定義できるコンフィグレーションの行数はRMメモリ量によって決まります。定義するコンフィグレーションに比べてRMメモリ量が少なかったり,制限を超えるようなコンフィグレーションを編集した場合は,「Not enough memory, configuration file is too big.」または「Not enough memory to edit configuration.」のメッセージを表示しますので,不要なコンフィグレーションを削除するかRMメモリを増設してください。
RMメモリ量,コンフィグレーションファイルに定義できるコンフィグレーションの行数,およびRMメモリに保持されるコンフィグレーションのデータサイズの関係を次の表に示します。
表1-2 コンフィグレーションファイルに定義できる行数およびデータサイズ
BCUメモリ 定義できるコンフィグレーションの行数 データサイズ 256MB 約42,000〜約60,000(行) 3.0MB 512MB 約50,000〜約70,000(行) 3.5MB 768MB 約60,000〜約80,000(行) 5.3MB 1GB 約84,000〜約100,000(行) 7.5MB
- 定義するコンフィグレーションの行数が「表1-2 コンフィグレーションファイルに定義できる行数およびデータサイズ」の範囲内の場合は,下記(注1)の計算式で定義できるコンフィグレーションの最大行数を確認してください。また,BCUメモリに保持するコンフィグレーションのデータサイズは,下記(注2)の計算式で確認し,必要なBCUメモリ量を実装してください。
- なお,不要なコンフィグレーションを削除したい場合でも,条件によってはdeleteコマンドを使用してもコンフィグレーションが削除できない場合があります。その場合は下記「(1) スタートアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合」または「(2) バックアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合」の手順でコンフィグレーションの削除後,コンフィグレーションの編集を行ってください。
- (注1)BCUメモリ256Mの場合
- 定義できるコンフィグレーションの総行数 =
- 定義できるコンフィグレーションの行数の最大値(60,000)
- −23〜44文字の行数 × 0.25
- −45〜66文字の行数 × 0.75
- −67〜88文字の行数 × 1.25
- −89文字以上の行数 × 1.75
- [例]
- 経路フィルタ情報(route-filter)を10,000エントリ定義した場合
- (1行当たり45〜66文字の行が10,000行のとき)
route-filter name AS100-IN seq 1 match proto bgp peer 172.160.178.101 seq 2 match proto bgp peer 172.160.179.201 : : seq 9999 match proto bgp peer 172.160.191.401 seq 10000 match proto bgp peer 172.160.192.501 !
- 定義できるコンフィグレーションの総行数 = 60,000(行) − 10,000(行) × 0.75 = 52,500(行)
- route-filter以外に定義できる行数 = 52,500(行) − 10,000(行) = 42,500(行)
- (注2)
- コンフィグレーションのデータサイズ =
- BCUメモリ量により変動するデータサイズ+BCUメモリ量によらない固定のデータサイズ
- 【AX7800S】
- BCUメモリ量により変動するデータサイズ(256MBの場合) =
1,558,468(固定値)
+ 295,168(IPルーティング情報を定義している場合)
+ 98,384(IPv4アドレス情報を定義している場合)
+ 163,912(IPv6アドレス情報を定義している場合)
+ 25,188 × 使用PSU数
+ 32,824(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
+ 5,156(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
+ 12,032(VLAN情報でmac-addressを定義している場合)
- BCUメモリ量により変動するデータサイズ(512MB,768MB,1GBの場合)=
1,558,556(固定値)
+ 295,240(IPルーティング情報を定義している場合)
+ 98,432(IPv4アドレス情報を定義している場合)
+ 163,952(IPv6アドレス情報を定義している場合)
+ 49,764 × 使用PSU数
+ 32,832(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
+ 81,956(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
+ 60,032(VLAN情報でmac-addressを定義している場合)
- BCUメモリ量によらない固定のデータサイズ =
220 × イーサネット物理回線数
+ 160(ppp情報を定義している場合)× 使用NIF数
+ 11,296(リンクアグリゲーション情報を定義している場合)
+ 6,176(ポートミラーリング情報を定義している場合)
+ 57,376(トンネル情報を定義している場合)
+ 114,720(スタティックARP情報を定義している場合)
+ 185,672(VRRP情報を定義している場合)
+ 8,224(ポリシールーティングリスト情報を定義している場合)
+ 3,108(ポリシールーティンググループ情報を定義している場合)
+ 224(DHCPリレーリスト情報を定義している場合)
+ 3,104(DHCPリレーグループ情報を定義している場合)
+ 672(DHCPリレーエージェント情報ポリシーを定義している場合)
+ 6,152(DHCPリレーインタフェース情報を定義している場合)
+ 1,107,488(QoSキューリスト情報を定義している場合)
+ 7,712(QoSインタフェース情報を定義している場合)
+ 64,544(ドロップリスト情報を定義している場合)
+ 288(QoSキュー長情報を定義している場合)
+ 6,232(SNMPマネージャの登録をしている場合)
+ 1,312(disable情報を定義している場合)
+ 49,188(FDB情報を定義している場合)
+ 6,176(FDBの学習制限をしている場合)
+ 112,032(FDBでスタティックエントリを定義している場合)
+ 1,440(RMONイーサネットヒストリグループの制御情報を定義している場合)
+ 14,880(RMONアラームグループの制御情報を定義している場合)
+ 2,848(RMONイベントグループの制御情報を定義している場合)
+ 904(ユーザデフォルト情報を定義している場合)
- 【AX5400S】
- BCUメモリ量により変動するデータサイズ(256MBの場合) =
1,555,360(固定値)
+ 294,088(IPルーティング情報を定義している場合)
+ 12,320(IPv4アドレス情報を定義している場合)
+ 41,152(IPv6アドレス情報を定義している場合)
+ 5,412 × 使用BSU数
+ 32,704(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
+ 5,156(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
- BCUメモリ量により変動するデータサイズ(512MB,768MB,1GBの場合) =
1,555,360(固定値)
+ 294,088(IPルーティング情報を定義している場合)
+ 12,320(IPv4アドレス情報を定義している場合)
+ 41,152(IPv6アドレス情報を定義している場合)
+ 14,628 × 使用BSU数
+ 32,704(IS-ISプロトコルにインタフェース情報を定義している場合)
+ 20,516(Tag-VLAN連携情報を定義している場合)
- BCUメモリ量によらない固定のデータサイズ =
220 × イーサネット物理回線数
+ 11,296(リンクアグリゲーション情報を定義している場合)
+ 1,056(ポートミラーリング情報を定義している場合)
+ 57,376(トンネル情報を定義している場合)
+ 114,720(スタティックARP情報を定義している場合)
+ 185,672(VRRP情報を定義している場合)
+ 8,224(ポリシールーティングリスト情報を定義している場合)
+ 3,108(ポリシールーティンググループ情報を定義している場合)
+ 224(DHCPリレーリスト情報を定義している場合)
+ 3,104(DHCPリレーグループ情報を定義している場合)
+ 672(DHCPリレーエージェント情報ポリシーを定義している場合)
+ 6,152(DHCPリレーインタフェース情報を定義している場合)
+ 1,107,488(QoSキューリスト情報を定義している場合)
+ 7,712(QoSインタフェース情報を定義している場合)
+ 64,544(ドロップリスト情報を定義している場合)
+ 6,232(SNMPマネージャの登録をしている場合)
+ 1,312(disable情報を定義している場合)
+ 49,008(FDB情報を定義している場合)
+ 6,176(FDBの学習制限をしている場合)
+ 112,032(FDBでスタティックエントリを定義している場合)
+ 1,440(RMONイーサネットヒストリグループの制御情報を定義している場合)
+ 14,880(RMONアラームグループの制御情報を定義している場合)
+ 2,848(RMONイベントグループの制御情報を定義している場合)
+ 904(ユーザデフォルト情報を定義している場合)
- <この節の構成>
- (1) スタートアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合
- (2) バックアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合
(1) スタートアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合
- 編集中のスタートアップコンフィグレーションファイルをバックアップコンフィグレーションファイルにセーブします。
- コンフィグレーションモードを終了します。
- テキストエディタを使用してバックアップコンフィグレーションファイルの不要部分を削除します。
- 運用コマンドのcopy backup-configコマンドを使用してバックアップコンフィグレーションファイルをスタートアップコンフィグレーションファイルにコピーします。
- スタートアップコンフィグレーションファイルに対してコンフィグレーションモードを開始します。
- スタートアップコンフィグレーションファイルを編集します。
(2) バックアップコンフィグレーションファイルを編集中の場合
- コンフィグレーションをセーブします。
- コンフィグレーションモードを終了します。
- テキストエディタを使用してバックアップコンフィグレーションファイルの不要部分を削除します。
- バックアップコンフィグレーションファイルに対してコンフィグレーションモードを開始します。
- バックアップコンフィグレーションファイルを編集します。
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