解説書 Vol.2
負荷分散の例を次の図に示します。
図6-16 負荷分散の例
この図の例では同一のイーサネットセグメントに対して2個の仮想ルータを設定しています。配下の4台のPCのうち,2台は仮想ルータ1(仮想ルータID:1の仮想ルータ)をデフォルトルータに設定し,残りの2台は仮想ルータ2(仮想ルータID:2の仮想ルータ)をデフォルトルータに設定しています。仮想ルータ1のマスタルータは本装置A,仮想ルータ2のマスタルータは本装置Bになっているため,通常の運用時(どちらのルータにも障害がない場合)には2台の本装置を使用して負荷分散を行えます。
本構成では,どちらかの装置に障害が発生しても,配下の4台のPCにすべて通信経路を確保できます。例えば,本装置Aに障害が発生した場合には仮想ルータ1のマスタが本装置Aから本装置Bへ移り,逆に本装置Bに障害が発生した場合には仮想ルータ2のマスタが本装置Bから本装置Aへ移ります。デフォルトルータをどちらかの仮想ルータに設定しているPCはマスタ状態のルータが存在する間,通信を継続できます。
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