解説書 Vol.1

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13.3.12 BGP4経路の安定化機能

<この項の構成>
(1) BGP4セッション切断抑止
(2) BGP4経路の状態変更遅延

(1) BGP4セッション切断抑止

直接接続されたBGP4ピアとのインタフェースダウン時,即時に該当ピアとのBGP4セッションを切断しないことによって,ピアの状態やインタフェース状態が不安定な場合に該当ピアからの経路の再学習回数,および該当ピアへの経路の再広告回数を軽減することができます。この機能はコンフィグレーションコマンドbgpのno-fast-falloverサブコマンドを指定した場合に適用されます。

外部ピアとの間にこの機能を適用した場合の概要を次の図に示します。

図13-26 BGP4コネクション切断抑止機能

[図データ]

インタフェースダウン時のBGP4セッションの扱いを次の表に示します。

表13-17 インタフェースダウン時のBGP4セッションの扱い

ピア接続種別 no-fast-fallover指定
無し 有り
外部ピア 直接接続 即時にBGP4セッション切断 確立状態を保持
multihop 確立状態を保持 確立状態を保持
内部ピア インターナル 直接接続 即時にBGP4セッション切断 確立状態を保持
multihop 確立状態を保持 確立状態を保持
ルーティング 確立状態を保持 確立状態を保持

注※ インタフェースダウンによってホールドタイムアウトが発生した場合,no-fast-falloverの有無にかかわらず,BGP4セッションは切断されます。


(2) BGP4経路の状態変更遅延

直接接続されたBGP4ピアとのインタフェースダウン,またはBGP4経路のネクストホップ解決に使用しているIGP経路が削除されたことによって,BGP4経路宛の通信が不可能になった場合も指定時間,該当BGP4経路のアクティブ状態を保持します。

また,逆に直接接続されたBGP4ピアとのインタフェースアップ,またはBGP4経路のネクストホップ解決に使用しているIGP経路が復旧後も指定時間,該当BGP4経路の非アクティブ状態を保持します。

さらに,ネクストホップ解決に使用しているIGP経路が変更された場合,BGP4経路のネクストホップは指定時間が経過してから変更されます。

この機能によってインタフェース状態が不安定な場合や,IGP経路状態が不安定な場合のBGP4経路のフラップを軽減することができます。

上記指定時間はコンフィグレーションコマンドbgpのroute-stability-timeサブコマンドで指定します。

インタフェース状態変化によるBGP4経路の扱いを次の図に示します。

図13-27 インタフェースダウンによるBGP4経路の扱い

[図データ]

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