運用コマンドレファレンス Vol.1
[機能]
CPのメモリダンプ情報を採取します。
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[入力形式]
dump [-f][-r] cp [<System>] [{secondary | directory <Directory>}]
[パラメータ]
- cp
- CPのダンプ情報を採取します。
- -f
- 確認メッセージなしでコマンドを実行します。
- -r
- CPを再起動してダンプ情報を採取します。省略時は再起動しないでダンプ情報を採取します。
- <System>
- 二重化構成時のダンプ採取対象となる系を指定します。【AX7800R】
- standby
- 待機系CPのダンプ情報を採取します。
- active
- 現用系CPのダンプ情報を採取します。
- なし
- 現用系CPのダンプ情報を採取します。
- secondary
- /secondaryMC/var/dump に標準のCPメモリダンプファイルを出力します。本パラメータを省略した場合は /primaryMC/var/dump にメモリダンプファイルを出力します。
- directory <Directory>
- 標準のCPメモリダンプファイルを格納するディレクトリパスを指定します。指定可能なディレクトリパスは280文字以内です。
[実行例]
- CPを再起動してダンプ情報を現用MCに採取します。
>dump -r cp restart CP OK? (y/n):y old dump file(cp00.cmd) delete OK? (y/n):y Dump command accept >- CPダンプ確認メッセージを表示します。
ここで’y’を入力するとCPのメモリダンプ採取を始めます。指定されたディレクトリに同一CPのメモリダンプファイルがすでにある場合は以下のメッセージを表示します。
restart CP OK? (y/n):
ここで’y’を入力すると従来のメモリダンプファイルを削除します。CPのメモリダンプの採取処理が受け付けられたところで,実行結果を表示します。
old dump file(cp00.cmd) delete OK? (y/n):
Dump command accept- メモリダンプの採取が完了すると,ダンプ採取側の系で「Dump command executed.」のメッセージが表示され,採取されたメモリダンプファイルは”/primaryMC/var/dump”にcp00.cmdというファイル名で格納されます。
[ユーザ通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
表15-1 dump cpコマンドのメッセージ一覧
メッセージ 内容 Dump command has been accept. ダンプ収集を正常に受け付けました。 CP is not ready. CPは非運用状態です。
show systemコマンド※1を実行し,CPが稼働中であることを確認してから,再度実行してください。Can't accept dump command. ダンプ処理の受け付けができない状態です。
時間をおいて再度実行してください。Directory length over. 指定パスが280文字を超えています。
指定パスを短くしてください。illegal directory name <directory>.the top of directory name is "/tmp". 指定ディレクトリ名の先頭には,/tmpを指定してください。<Directory> ディレクトリ名 Can't execute this command in standby BCU. 待機系BCUで本コマンドは実行できません。
運用系で本コマンドを実行してください。Can't execute dump command of standby BCU because standby BCU is not ready. 待機系のBCUが非運用状態なので,待機系のダンプコマンドを実行できません。
show systemコマンド※1を実行し,待機系BCUが稼働中であることを確認してから,再度実行してください。Can't execute dump command(other dump executing). 他のダンプ処理実行中です。
時間をおいて再度実行してください。Can't gain access to primary MC card. 現用MCが未実装か,または現用MCへのアクセスに失敗しました。
MCの実装状態をshow mcコマンド※2を使用してチェックしてください。MCが正常に実装されている場合は時間をおいて再度実行してください。Can't gain access to secondary MC card. 予備MCが未実装か,または予備MCへのアクセスに失敗しました。
MCの実装状態をshow mcコマンド※2を使用してチェックしてください。MCが正常に実装されている場合は時間をおいて再度実行してください。MC card is full. MC容量不足のため,ダンプ処理を実行できません。
不要なファイルを削除し再度実行してください。<directory>: permission denied. 指定ディレクトリにアクセス権限がありません。
指定ディレクトリを変更するか,chmodコマンド※3を使用してファイルまたはディレクトリに対するアクセス制限を解除してください。
<Directory> ディレクトリ名<directory>: No such file or directory. 指定ディレクトリはありません。
正しいディレクトリ名を指定してください。
<Directory> ディレクトリ名Can't execute. コマンドを実行できません。 注※1 show systemコマンドについては,「show system」を参照してください。
注※2 show mcコマンドについては,「show mc」を参照してください。
注※3 chmodコマンドについては,「chmod」を参照してください。
[注意事項]
- 再起動のパラメータを指定してダンプを採取する間,CPは動作を停止します。したがって,当該CPを介した通信はできません。
- 初期時のCPのメモリダンプ採取範囲は,標準のメモリダンプ採取に設定されています。CPメモリダンプ採取範囲(標準または標準+拡張)の設定は,set dumpコマンド(「set dump」参照)でしてください。
- CPのオンラインダンプ(CPを再起動せずにダンプを採取する方式)では,CPメモリダンプ採取範囲で「標準+拡張」を設定していても,拡張メモリダンプは採取されません。
- 拡張のCPメモリダンプ採取を指定した場合,標準のメモリダンプ採取を指定した場合に比べてCPの再起動に時間がかかります。
- 採取された拡張分のCPメモリダンプファイルは”/secondaryMC/var/dump”にcp00e1.cmdというファイル名で格納されます。
- 拡張CPメモリダンプを採取する場合は,予備MCにMCが実装されていることを確認してください。実装されていない場合,拡張CPメモリダンプは採取されません。
- 拡張CPメモリダンプファイルの場合,ディレクトリ内に同一名称のCPダンプファイルがあると,自動的にダンプファイルを削除します。
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